ボールに触れる場所

君は、

「何でボールを打ちますか?」

という問いにラケットと答えるでしょう。

もちろん正解です。
ラケットのイメージにはストリングスが
張ってあるはずですからね。

「コーチはガットって言わないですね。」

と君は質問してきました。良く私の言葉を聞いてくれていて、嬉しく思います。
正確には、君はガットを使っていません。
ガットとは腸の事で、羊や牛の腸を使った天然素材ものを指すからです。

昔むかし、テニスが始まったころは、羊の腸を使ったシープガットが主流だったのです。
ガットというのは、その時の名残りですね。
何故、羊から牛に変わったかと言えば、

「ラケットが変わったから。」

ということです。つまり、

「フェイスが大きくなって、羊の腸では十分な長さの商品を確保出来なくなった。」

からです。今ではほとんどが牛の腸ですね。
私もシープガットでテニスした事は、
一度あるくらいです。
天然素材なので高額です。化学繊維のストリングスに比べて、2倍から5倍くらいします。
なかなか一流のプロでもないと

「頻繁に張り替えるのは金銭的に難しい。」

ので、あまり勧めていません。

「一定である。」

事の方がマテリアルとしての優先順位が
高いからです。
しかし、テニスの歴史や道具に興味を持つ
のはとても良い事です。
体験として、一度張ってみるのも良いかも
しれません。
ストリングスは、

・天然繊維、人工繊維
・単芯のものと沢山の繊維が束になったもの

に大きく分かれます。
それぞれに

・テンションの維持率
・反発性
・ボールが当たった時の変形の仕方
・耐久性
・重さ
・摩擦係数

に特徴があります。
もちろん太さによっても変わりますね。

その中で自分のプレーに合ったものを
選択していくわけですが…。

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