見出し画像

「格好良い」と「イロモノ」の間~関西弁の壁~

※2021年3月31日に出版された「こう見えて元タカラジェンヌです」のcakes(2022年8月でサービス終了)連載時のバックナンバーを公開しています。書籍化にあたり、泣く泣くカットすることになった枕詞(どうも。からはじまるあいさつ文)付きオリジナルバージョンです※
「タカラヅカ」を支えているのはトップスターだけじゃない!100年以上の歴史を持ち、未婚女性たちが「清く、正しく、美しく」をモットーに歌い踊る宝塚歌劇団。その美しさでファンを魅了するスターの隣には、モヒカンの悪役や貫禄のあるおじさん役を全力で演じきる名バイプレイヤー・天真みちること「たそ」の姿があった……。元SMAP中居正広に「友達になれそう」と、花組トップスター明日海りおには「宝塚に新ジャンルを築いた」と言わしめた伝説の元タカラジェンヌによる、誰も知らない爆笑宝塚エッセイ。

暑中お見舞い申し上げます。

……連日暑すぎますね。去年もこんなに暑かったですっけ?……と、毎年言っているような気がします。 でも、今年は特に暑いと思う(きっと、来年もそう言うと思う……)。

それでは、暑い日々に、暑苦しい文をお届けしたいと思います。ゴー♪

正解の無い役作り


「格好良い」という言葉は蘭寿さんの為にあるんだと、心の底から痺れた出会い(前話参照)から数日……花組は『ファントム』の初日に向け、日々稽古を重ねていた。

ここから先は

4,958字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?