脳
ひとりで抱えきれなくなってしまって
ぽろりとこぼした涙のように
あなたに言った言葉は
あなたを傷付けるだけで
何も期待などしていなかった筈なのに
あなたはそれについてとても考えていてくれたので
わたしはもう何も言えなくなってしまった
ささやかに咲いた
けれど奥の方では
わかるはずもない
という
絶望のような感覚に襲われて
わかるはずもない話をしてしまったが
故に
あなたの大切な時間を奪ってしまった
上に
これはわたしのものだと
主張したくなるようなプライドが
いかにも邪魔だ
わたしはわたしのことを
あなたに知ってもらいたかっただけだった
わたしはいつも
わたしのことしか考えていない
こともない
けれど
それもこれも
わたしではないからだと
わたしだけが知っている
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