見出し画像

ワーケーションを支援するホテルサブスク「HafH」に注目!ワーケーションは創造性を豊かにする #テンカイズ

観光地やリゾート地で過ごしながら働く、新しい働き方「ワーケーション」。日本国内はもちろん、海外も飛び回る生活を送るビジネスパーソンが増加傾向となっています。新型コロナウイルスで働き方が大きく見直されている今、これからのワーケーションはどんな変化を見せるのでしょうか?
今回は注目のサブスクリプション型住居サービスに迫ります。​


1. ホテルのサブスク「HafH」とは?どれくらいお得なの?

画像1

宇賀:今回のゲストは、サブスクリプション型住居サービスHafH(ハフ)を運営する株式会社KabuK Style(カブクスタイル)共同代表の大瀬良亮さんです。よろしくお願いします。

まずはHafHについて教えていただけますか?

大瀬良:HafHは、これまで一つの家賃で一つの部屋しか借りられなかったところを、一つの家賃で世界中のホテルや宿泊施設に泊まることができるというサービスです。

宇賀:ちなみに選べるホテルやお値段は?

大瀬良:いろんなホテルや宿泊施設があります。ドミトリーがあるようなゲストハウスと呼ばれる交流が非常に盛んな施設から、沖縄のリゾート地にあるラグジュアリーホテルまで選んでいただけます。

月々の定額料金は、利用される泊数によって変わってきます。
一番安いプランだと、1ヶ月に一泊使えるプランで月額3,000円。上限なしで使えるプランは82,000円です。全部で4プランあり、1ヶ月あたり1泊プラン、5泊プラン、10泊プラン、あるいは1ヶ月プランで、ご自身の予算とライフスタイルに合わせて選べます。

画像2

宇賀:普通のホテルやAirbnbのような個人の住宅を貸すシステムもありますが、1泊ずつ泊まるよりお得になるんですか?

大瀬良:HafHの中には「コイン」というポイント制度があります。
例えば5泊プランに入っても、ひと月に2泊しか使わないと損をしたと思いますよね。しかしHafHでは、使わなかった3泊分を全部コインにして翌月お渡ししているんです。
そのコインを使って、良いホテルに泊まることができます。月々16,000円しか払っていないけど、貯まったコインを使って一泊10,000円のところに3泊泊まることができたりします。
ずっと使い続けてくださると、総合的にはとてもお得になる仕組みです。


2. 大企業を辞めて、新しい働き方を展開する起業家へ

画像3

浜田:以前からHafHが面白いなと思っていたのは、地方を元気にすることと、働き方を変えることの二つが組み合わさっていたから。
あともう一つ、もともと大瀬良さんは電通出身なんですよね。大企業を辞めて起業したキャリアも面白い。

宇賀:新卒で電通に入社されて、なぜ辞める決断を?

大瀬良:電通を辞める前に3年間、首相官邸で政府の方に出向していました。そこで政府の人間として世界中を旅しながら働くというキャリアを過ごしたんです。僕自身、世界中でリモートワークすることを実体験として築いたことが、HafHを立ち上げた原点です。

出向している間に世の中で「働き方改革」が進み、会社も大きく変わりました。良くも悪くも、ルールがものすごく厳しくなって。いざ帰ってみたら、働きにくくなったという実感がありました。僕はもっと日本のために、自分のために、成長のために働きたいんだけど、自分のペースと違うペースの人に合わせなければいけなくなった環境がすごく辛かったんです。自分で自分の働く場所や働くペースを選びたいという思いが強まりました。

そこで、どこで誰とどのように働くかを自分で選べるサービスを、僕自身だけでなくみんなにも提供しようというところからHafHの立ち上げに繋がり、電通を辞めることになりました。

浜田:時間や場所、スタイルでも、自分で働き方を選べるだけで同じ仕事をやっていても充実感や楽しさが全く違いますよね

特に会社員の時は会社に時間を預けているような感覚があったけど、同じ会社員でもワーケーションをしながら働くだけで、主体的に働いている感覚が持てたんです。それって自分にとっても会社にとっても、すごくプラスなことだと思うんですよね。

大瀬良:こうした働き方の議論をする時、「生産性上がるの?」みたいな点が一つ議論になるのですが、ワーケーションのポイントとして当然生産性は上がります。加えて、今求められている大事なこととして、「創造性」というキーワードがあると思うんです。

「言われたことをどれだけ生産的にやるか」ということが、今の働き方には求められていないような気がしています。むしろ、特にこのコロナ禍において「どういう時代を作っていくか」というクリエイティビティやアイデアを求められている時に、「創造性」が無限大に広がるのがワーケーションの大きな魅力だと思っています。

出会う人や環境が変われば、当然オフィスにいるだけでは気付けない気付きがたくさん出てきます

新しい時代が始まるという時に、創造性を刺激する働き方のスタイルを作っていくことが求められているんじゃないか。こういう時のワーケーションの価値は無限に広がるなと感じています。


3. 環境を整えればいいだけじゃない。リピートに繋がるワーケーション誘致とは?

画像4

浜田:私の元にも、いろんな自治体さんから「ワーケーションを誘致したいのだけど、何を用意したらいいのでしょうか」という相談がたくさん来ています。このワーケーションバブルのような状況を、どのように見ていますか?

大瀬良:今はあらゆる自治体が、猫も杓子もワーケーションというような状況になっていて、よく分かっていないままとりあえず言ってみている部分も一部あるなあという実感はあります。

しかも、ワーケーションに対して各自治体が期待する課題解決の方向性もバラバラです。移住定住促進のため、企業誘致のため、観光のサポートや新しい観光のあり方としてワーケーションなど……それぞれ縦割りの中で言われていることは違うなと感じています。

総合してワーケーションをされている方が各地域で求めているものは、施設の素晴らしさや自然の豊かさはもちろんありますが、地域の方々との交流です。そうした点を全面的に押し出せているところが、一番リピートに繋がる人気のワーケーションスポットになっています。

浜田さんも一度来られている五島列島のワーケーションは素晴らしいですよね。
地域の方々との交流が当たり前に生まれる仕組みが、ワーケーションツアーの中にしっかりと組み込まれています。しかもお子さん連れでも快適にワーケーションできる仕組みが整えられている。交流が盛んなので、そこに観光で行っているのではなく、まるで暮らしているような感覚で仕事をすることができるんです。実際に移住者もかなり増えていると聞いています。

浜田:私が実際に五島に行って、市の受け入れ方の本気度が違うなと感じたのは、保育園や小学校が1週間単位でお子さんを受け入れていたことです。そんなことを実施している自治体はなかなかありません。だけどそうすると、子どもがいる人も行けるんですよね。

宇賀:昼間は子どもを預けて、自分は仕事をして。夜は一緒に楽しむこともできるんですね。
では最後に、大瀬良さんの今後の展開を教えてください。

大瀬良:HafHは移動を伴いながら自分の創造性を豊かにしていくというところを実現するサービスですが、その際に一つネックになるのは移動です。例えば五島に行くには、飛行機を乗り継がなければいけません。この移動の部分が、すごく大きなハードルだと思っています。定額の中でいかに移動費も含められるかどうかが、HafHにとって一つのビッグチャレンジになっています。

実は今、JR西日本さんとの提携をしていて、HafHの「スタンダード」以上の会員さんであれば、JR西日本さんの指定路線がチケット40%OFFになるというサービスも提供しているんです。移動のハードルが低くなるんじゃないかなと思っています。

浜田:コロナで影響を受けた航空業界や交通業界の人たちにとっても、もっとみんなが使える状況になったら、こうしたサービスは本当に追い風になりますよね。

大瀬良:そう期待しています。

宇賀:私はもうホームページから目が離せません(笑)
今回のゲストは大瀬良亮さんでした。ありがとうございました!

TBSラジオ「テンカイズ」毎週水曜21:00〜21:30!いま注目のスタートアップ企業や、これからブレイクしそうな業界など、新しいサービスやビジネスを紹介!


公式YouTubeチャンネルでも動画を公開しています。

Twitter:@TBS_TENKAIZU

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?