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ダイハツの不正検査

ダイハツの車。検査で不正があったとのこと。
私も3年くらい中古のミラジーノに乗っていました。車好きってわけじゃないけど、かわいいやつでした。

検査の不正

自動車ともなると、検査方法が決められていて、試験を実施して、試験結果を記録、結果を評価する。自動車業界は知らないけどそんな感じだと思います。ネット記事ですが、ダイハツ不正の内容は良くわかりません。どこをどう不正に処理したのやら。

正しい検査

それじゃ、正しい検査って何をするのか?
検査方法、評価方法は事前に決めてある。
試験を実施して結果を記録する。
試験結果を評価する。
これだけです。どうってことはない。

不正をしたくなる心理

ほとんどの場合、検査員は検査をするだけです。生産しません。
試験検体が来ます。試験をします。規格外結果が出ます!
この規格外結果に自信が無い場合、勝手に再試験をしたり、酷いヤツは勝手に結果を作ります。この「勝手に再試験」も不正行為です。そして初期結果を廃棄します。
生産物自体は問題ない!と組織が強いイメージを持っている場合も不正しがちです。おそらく、ダイハツ車も致命的に問題はありません。でも、寒い地域でミラジーノのドアノブがバキバキに壊れましたけど😂
「合格結果を出さなきゃいけない!」という圧力が不正を生みます。この場合は数値改竄もあります。

不正な検査あれこれ

身近なところに不正な検査はあります。個人の感じ方があるかもしれません。
・健康診断で血圧が高かったから再測定して一度目の結果は廃棄した。
・薬の成分を測ったら、ギリギリ規格外だったので再測定して規格内になった結果を採用した。
・有効な校正期間が過ぎている測定機器で測定した。
・使用期限切れの試薬を使って試験をした。
・測定結果が規格外だったが、別の評価方法では規格内のため、評価方法を変えて評価した。
何回か測定して都合の良い値を採用することは不正です。資格試験を何回も受験してやっと合格するのとは違います。
不正の程度は組織の雰囲気に大きく影響されます。個人で不正を見逃さない!と頑張る人もいますが、相手を追い込むだけでは良い方向には行きません。それどころか不正につながりやすいです。

不正な検査を行わないためにどうすればよいのか?

検査部門は、検査結果がどうなろうと知ったことじゃない。という気持ちが大事😄 合格にしなきゃいけない、という思いが結果の改竄につながります。開き直ったほうが良い。
検査方法、記録方法、評価方法は明確にします。当たり前っぽいけど、実際に「人それぞれやりやすい方法があるから」なんてことありませんか? これ、失敗の原因、検査品質のばらつきになりやすいです。
よく考えながら作業をする、のは良くない。ほぼ考えなしに作業を進める手順が望ましいです。個人がいろいろ考えるのは間違いや検査品質のばらつきを生みます。
指示はしっかりメモを取る、ことも失敗しやすい。指示するときは書面でいろんな意味に取られることのないように指示をします。偉そうに「メモとって!」なんて言う人も少なくないですよね。やめたほうが良いです。
試験の実施状況も含めて記録をします。どの測定器を使ったか、何を誰がどう測定したか。何か問題があって再測定したときも、初回の記録を含めて保管します。都合の良いところだけ記録を残すことはいけません。
そうやってしっかりした検査体制を整えて試験をすることで、試験結果もしっかりします。試験結果には自信を持ちます。規格外なら規格外だからダメ!とはっきりいいます。そういう雰囲気、体制を作ります。
ある程度の期間をかけて設計、開発を行った製品を、「不合格です」というのは勇気がいるかもしれません。でも、それでよいのです。また設計に戻って、要求を満たす製品にします。一度、そういう体制になれば普通のことです。むしろ、数字の改竄や再試験が頻発している職場は、開発も、試験もレベルが低いです。嘘でも最終記録だけ規格内なら良い、というようになってしまいます。

手順書を作ろう

そんなわけで、手順書作り、手順書作りの人材育成を行って、組織の能力、製品の品質を高めるお手伝いをします😊

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