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先輩からグレーな商材の営業に誘われた話

久しぶりにnote書いています。

最近は、仕事のブログサイト?を立ち上げたのもあり、今年の仕事と来年からの仕事が重なっているのもあり、なかなかnoteに書きたいことがあっても書けずにいました。

でも、昨日のことは色々と思うことがあったので、とりあえず記録に残しておこうと思います。

きっかけ

きっかけはたまたま街で先輩に会いました。
「今度独立するんですー」っていう話から、
「独立するんだったら、事業の柱が何本かあった方がいいよー!俺もいくつかやってるから、安定した収入が入ってくし。」なんていう話になり、
「会社の社長が今度くるから、一緒に話聞く?」と言ってくれたので、話を聞くことにしました。

数日後、喫茶店で待ち合わせすると、社長というのは、40代だけどギラギラが収まることをしらないタイプの男性でした。

この社長がまたすごい人で、めちゃくちゃしゃべりがうまい。(だから怖くなる)

アイスブレイクトークで、共通の話題を拾い上げるスピードもそうだし、自分のことを下げながら、自分の周りには楽しいこと・人がたくさんいるエピソードを話しながら、ちょいちょい僕のことを持ち上げてくれる。

もうその時点で、彼に対して親近感を覚えて、僕の構えていたガードはすっかり落ちていました。

「あれ、今日なんのために集まったんだっけ?」っていう社長の小ボケ交じりの話題転換から、本題の商材についての話になりました。

実際、この商材というのは、ネットで検索するとたくさん出てくるし、多分やっても捕まらないけど、一応ダメってことにはなってるんだなー、みたいな極めてグレーな商材でした。

ただ何よりも社長のトークがわかりやすいしキレキレだったので、警戒心のない人だったら、迷わず乗ってしまうんじゃないかと思いました。

社長のトークの凄いところ1:わかりやすい比較商品の提示

まず最初に、いかにこの商品がすごいか、というところからは入りません。

今を取り巻く社会環境から話をはじめ、この商品の潜在的なニーズを顕在化します。

そのあとで、それに対応する世間で認知されている商品がどういったものがあるかを説明していきます。

その上で、その商品と、今回紹介する商材の何が違うのかを簡単にまとめた表を提示してくれるんです。
(これがわかりやすいけど、簡単につくられすぎてかえってあやしいけど。笑)

最初の社会環境って言うのはただの事実だから、みんな「うんうん、そうだよね」って必ず肯定するので、ある意味自分にもニーズがあることを認めてしまっています。

そのあとで、現在認知されている商品と明確な違いを示されると、「こっちの商材の方がいいですね」となるわけです。

そうすると、すでに「自分はニーズがあって、この商品に魅力を感じています」と宣言した状態にされてしまうわけです。

社長のトークの凄いところ2:「みんなやってる」が上手

右に倣えが得意な日本人にとって、「みんなやってる」「みんなもってる」はとても有効な営業トークだとよく見聞きします。

しかし、ただ「みなさん買ってますから、あなたも買ってください!」って言われても、「どこの皆さんだよ!だったら別に私が買わなくてもいいじゃないですか!」って思ったりしますよね。

でも、社長はそんなことを思わせず、私と共通のステータスを持っている人の例だったり、自分たちが仲良くしている友人の例だったりを、エピソードを交えながら、時にみんなで羽振りよく遊んでいる写真を見せてくれながら、話してくれるわけです。

ここの話題で話している人の人数なんて、15人前後程度だと思うのですが、自分に似ている人・面白いエピソード・事実であるという証拠写真というインパクトがあるものが続くと、親近感がすごく湧いてきます。

これは実際に、ネットワークビジネスの界隈などでもよくつかわれるテクニックで、ぼんやりした数字を出すくらいなら、強烈なエピソードの方が有効だと言われているそうです。

社長のトークの凄いところ3:インセンティブ設計が上手

自分も魅力を感じた商品だし、仲良くなれそうな人たちがやってるし、あれ、素敵かも?と思わせて、最後にメインディッシュのインセンティブの話になります。

これも、最初に、昔は魅力的なインセンティブ設計をしている会社がありました⇒でも今こんないい会社はなくて、こんな会社が多いです⇒でも、うちは特別な方法でこんなインセンティブ設計ができるんです!という流れです。

簡単に言うと、すぐにお金がほしい!というスケベ心と、安定した収入がほしい!という日本人らしい安定志向にちょうどフィットした提案をされるわけです。

もうこれはよだれだらだらです。

多分、お酒が入っている場だったら、「やります!」って言っちゃいます。

社長のトークの凄いところ4:一切ごり押ししない

その上で、クロージングを一切しないんですね。

僕も何度も「この後はどうすればいいんですか!!」って言いそうになりました。

ここで、さらっとリスクの説明(法的にグレーな部分)を説明するんです。

でも、よだれだらだらでお腹ペコペコの状態だと、「ブラックじゃないならセーフじゃない?」くらいの感覚になってしまいます。

しかし、先輩も社長もそこでクロージングに入らない。

恐らく、ここで一晩頭冷やしてもまだやりたい!っていうタイプでないと、ハンコ押す前にネガティブになったり、トラブルの原因になるからだと思います。

資料を渡されて、「また今度こっちくることあったら飲もうね!」くらいの爽やかなノリで解散になるわけです。

そのあとみのはどうしたの?

よだれだらだらだった私ですが、即決はあまりしないタイプなので、お別れしたあとで、ここで説明された内容を同業他社(ホワイト企業)の先輩に相談してみました。

「極めてブラック寄りなグレーかな、自分が売った相手を大事に思うならやめといたら」的な冷静な一言。笑

そこで目が覚めて、確かに、相手が幸せになるビジョンが確実に見えない商材を扱うのって、12年ハウスメーカーで何学んできたのって思うよなーと思って一気に沈静化しました。

すぐに断ると、先輩に申し訳ないので、どこかでタイミング見て、きちんとお断りしようと思います。

どんなことを思ったか

ここまでなるべくフラットな気持ちで書きました。

実際、あとで自分でググってみても、この商材については明確なアウトというよりは、リスクもあるし、法的にもグレーだから気を付けてといった解説が並んでしました。

でも、僕は先輩と社長は、悪意でやっているようには思わなかったんですね。

あくまで、「グレー」なんだからいいじゃん、一番儲かることしようよっていうスタンスなのかなと。

これに対して、僕はどうこう言うことじゃなくて、あくまで僕はグレーじゃなくてホワイトな仕事をしたいという返事を返して、
「勉強になる時間がもらえたし、楽しいお話をたくさん聞けました。」って言うんだと思います。

実際に社長のトークはめちゃくちゃ面白いので、何度も笑ったし、noteで解説してしまうくらい、社長の営業トークはすごい。

久しぶりに、ゴリゴリの営業マンの話を聞いたなーっていう学びの時間をいただいた感覚です。

二人には無駄骨にしてしまったのは少し申し訳なかったですが、しっかりと感謝を伝えたいと思います。

みなさん、知り合いに突如商材の営業を持ち掛けられたとき、冷静になる時間と、適切なアドバイスをくれる知り合いと、一回自分で調べる努力を忘れずに!!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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