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【ウマ娘】音楽好き新米トレーナーがアプリ版OP曲に惚れた話【完全版】

最近何かと話題の作品、「ウマ娘」。
そのアプリ版でもある「ウマ娘〜プリティーダービー」は、それに関する話題を見ない日が無いほど、今ノリに乗っております。

ご多分に漏れず自分も楽しく遊ばせていただいております。アプリ版から入った新米トレーナーですが、何卒よろしくお願いします。

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▲ようやくURAでそこそこ優勝できるぐらいにはなりました。

で、絶賛ハマってるわけですが、このゲームで僕が一番ハマったのって、実はゲーム面ではなく、「楽曲」の方なんですよね。
正直ウイニングライブの存在なんてゲーム始めてから知ったので、まさか競馬ベースのゲームで好みの曲に出会えるとは思ってなかったわけです。

そして多様な楽曲の中でも、一際惹かれたのがこちら。

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▲初めて聴いてから1年以上、未だ衝撃色褪せず

「GIRLS'LEGEND U」ーーアプリ版チュートリアル後に1回だけ流れるオープニング曲です。

調べたところ結構人気な曲っぽいですね。神OPなんて言われてますが、僕もこの曲に衝撃を受けたわけです。
ということで、今回のテーマは僕が「GIRLS'LEGEND U」に対して感じた感想やここ好きポイントの詰め合わせです。
なんでこの曲、こんなに好きなんだろう…その感動を自分なりに分析しました。

(なお、筆者は小中高大とずっと音楽に触れてきてましたが、プロってわけではないのであくまで素人の戯言程度の認識でお願いします。)

※2022/7/23追記
この記事は途中まで音源未発売の時に書いたものです。フルバージョンが発売されましたが、当該部分は当時の熱量を残す意味も兼ねて、そのまま残します。フルの感想は末尾に追記しました。
また、追記おまけ部分にメインストーリー関連のネタバレを含みます。ご注意ください。

ポイント①:開幕ファンファーレ大合唱

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▲最初からクライマックス

冒頭からいきなりなんですが、正直これがこの曲を神曲たらしめている最大の理由だと個人的には思います。

突然ですが、皆さん「ファンファーレ」ってご存知でしょうか。…と言っても、競馬ベースのこの作品に触れている方なら、知っている人・聞いたことある人も多そうですが。

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式典の開幕時に演奏される短く華やかな曲、それがファンファーレです。主に金管楽器(トランペットなど)や打楽器で演奏されることが多いですね。
あまりこの単語に馴染みがない人も、「運動会の開会の時に流れるアレ」とか、「高校野球で球児が打席に立つ時にちょっと演奏されるアレ」とか…

そして、「競馬で発走直前に流れて、それに合わせて観客が一斉に手拍子してるアレ」といえば、多少は伝わりやすいでしょうか。

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▲ゲーム内でも各レースの開幕直前に流れてますね

ということで競馬とファンファーレには切っても切れない関係があり、そのテイストを本楽曲でもモチーフとして使用しています。本楽曲においては前奏と冒頭の「wow wow wow...(中略)...やっとみんな会えたね」の部分が、まさにファンファーレ的メロディーになってる訳ですが…

先述の通り、ファンファーレって本来楽器でやるものなんですよ。自分の知見が浅いだけの可能性も十分あるんですが、少なくとも今までファンファーレを「歌う」というのは聞いたことがありませんでした。
それもそのはずで、ファンファーレに求められるのはそのイベントへの期待感を高めるための華やかさと高らかな響き、そして音量です。人間の声でトランペットみたいな高音を出し続けろって言われると当然しんどいですし、音量の面でも楽器にはなかなか勝てないです。だからこそ、ファンファーレではこれまで楽器が使われてきました。

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▲ファンファーレトランペットっていう専用の楽器まであるくらいです。

そんな中、この曲ではファンファーレを歌っています。それも全員での大合唱で。
正直歌ってるだけでも驚きなのですが、更にびっくりしたのが、その試みが違和感なく成功していることです。全員女性で声が高い、というのもあるのかもしれませんが、人間の声で奏でるファンファーレにも良さがあると気付かされました。

合唱でやれば音量・音圧の問題は解消できますし、女声合唱なので音の高さ・華やかさという面でも十分要件を満たしています。なにより、楽器で表現するのが難しい「人と人との繋がり・一体感」が感じ取れるというのは、合唱ならではの良さでしょう。

ファンファーレ部分でだんだんテンポが遅くなっているのもいい味出してます。ここで溜めを作ることによって、この後の展開に対してより期待感を演出できる訳です。

そんな競馬と密接な関係であるファンファーレの要素を取り入れつつ、それを合唱でこなすという常識外の一手。しかし試みとしては成功しており、ファンファーレ本来の役割である盛り上げと期待感の高揚は十二分に果たしたうえで聞き手の心をガッツリ掴む……

いや、控えめに言ってここを歌わせようって考えた人天才だと思うんですよ。曲の入りとして120点だと思います。本当に。絶対引き込まれる。多分3年待ってた人達はここだけで軽く泣けてくると思う。

ポイント②:からの疾走感マシマシの展開

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▲タイトルロゴからの超速展開!!

そんなファンファーレイントロで極限まで高めた期待感を、出走後一気に解放するAメロ。

まず疾走感が凄い。そのBPM、なんと205。
これ、テンポとしてはかなり速い方です。試しにBPM205の曲をググってみると、この曲と同じテンポなのか!というのがよくわかると思います。
ウマ娘的に例えるとサイレンススズカやサクラバクシンオーのテンポ感だと思っていただければ。

溜めに溜めた期待を一気にぶっ放す様は、正にエクスタシー。このテンポでこのまま曲の終わりまで突っ走るのでえげつないです。

要所要所で入る掛け声も、イントロで感じさせた一体感を切らすことなく曲の終わりまで繋いでいます。この作品リアルライブあるのか全く知らないんですが、ここはライブだと絶対楽しいところ。
きっとあの世界の観客は全身全霊でコールしとるんやろなぁ…

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▲ライブ会場でみんなでトレセンファイッ!オー!したいだけの人生だった

同じ掛け声でいうとAメロ終わりの「wow wow...」も外せません。いわゆる「オーイング」と呼ばれる奴ですが、ここも疾走感と共に盛り上げに一役買っているように感じます。

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▲記事のためのスクショ撮影してたら偶然見つけたけどこういう小ネタ好きです

ポイント③:王道の引き→押しの流れ

その後Bメロは先程までの流れと比較するとややゆったり目に。ストリングスの音色が心地よい部分に入ります。あらゆる曲で同じような構成がとられてますが、一旦Bメロで引いてその後のサビに向けてターンですね。序盤の走りっぷりが凄かった分、ここで抜かりなくクールダウンを挟む姿勢、流石です。

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▲しっとりとした曲調に合う佇まいの2人

ただテンポ自体は変わっていないので疾走感を殺し切ることはなく。間もなく始まるドラムの力強い表打ちと共にサビへと駆け抜けていきます。休みもそこそこに駆け出していくのはスピード感のあるこの作品ならではなのか。

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▲綺麗な横顔してますよね

ここからの展開、ドラムの刻む強いビート・テンポが物凄く好き。個人的必聴ポイントですね。

ポイント④:三位一体のサビ

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▲ゲートオープンと共にクライマックスへ

最後のサビはこの曲のよさ全てが詰まった最高の部分だと思います。

まず。Bメロ終わりから続き躍動するドラムの表打ちに始まり、渾然一体となって突き進むウマ娘達の様子を現すかのような再びの大合唱。更にバックで鳴っている金管楽器がミュージックに花を添えます。

いやね?ここまで話した曲のいいとこ全部入ってるんですよ。こんなん良くなるに決まってますやん。ズルいんですよ本当に。

そして曲のスピード感を後押しするのがムービー。次々と矢継ぎ早に現れるウマ娘達によって織りなされるアニメーションは、楽曲本来の速度感と相まって全体のテンポをワンランク上の世界へ導いてます。

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▲YouTubeの最高画質でもちょっとぼやけるレベルの速度って何さ

ただテンポが速いだけじゃないムービーなのも注目です。しっかりしたストーリーがある。
開幕抜け出したサイレンススズカをはじめとし、各ウマ娘達がちゃんと自分の特色・脚質に沿った順番で出てくる。レース終盤一気に距離を詰めるスペシャルウィーク、逃げるスズカ。

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▲息詰まる最終直線の攻防

果たしてレースの行方は、というところで場面転換しウイニングライブの舞台へ。センターに立つスペシャルウィークの姿が、レースの結果を文脈として示しています。
この無駄のない構成ですよ。時間にして発走からウイニングライブまでわずか20秒弱。この短時間でここまでのストーリーを表現するクオリティの高さたるや、感嘆を禁じ得ません。

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▲スペシャルウィークの隣にサイレンススズカとトウカイテイオー。ちゃんと他の子もレースの着順と思しき立ち位置になってるのも芸が細かい。

ここまででも十分に神なんですが、ここでダメ押しの一発を食らわせてくるのが歌詞
聞き取りの書き起こしなので間違ってたらご愛嬌ですが、こんな歌詞ですよね。

君と 走り競いゴール目指し
遥か響け 届けMusic

ずっとずっとずっとずっと想い
夢がきっと叶うなら

あの日君に感じた 何かを信じて
春も夏も秋も冬も超え願い焦がれ走れ! 勝利へ

いや改めて文字に書き起こすと激エモですね。
トレーナーと一心同体で遥か高みを目指すウマ娘たちの心情をストレートに表現しています。
詩的で奥ゆかしい歌詞も悪くないですが、こういうのはストレートに言いたいことそのままの歌詞の方が分かりやすくて良いってもんです。

で、歌詞で更に注目したいのが「春も夏も秋も冬も越え願い応え走れ」の部分。ここ実際の歌唱だと一息で歌いきってる訳ですが、休符無しで一気に歌っている。ここに先述の音楽とムービーが合わさることにより、レースにおける最終直線での差しウマの急激な伸びのごとき疾走感を感じさせる仕上がりになっています。
歌詞自体も短いスパンで韻を踏んでいるので、余計に速く感じるんですよね。
正に三位一体。この曲で一番のお気に入りポイントです。何度聞いても熱くなる。

奇策と王道の融合「GIRLS'LEGEND U」

ということで一通り語ったわけですが、本当にどハマりした曲でした。今この記事も本楽曲をヘビロテしながら書いてるわけですが、マジで飽きない。
ここまで突き刺さった曲は久々です。曲でnote1本書くってのも僕初めてですし。

ファンファーレ斉唱とかいうとんでもない奇策から始まり、その後見事に王道展開と融合してみせたこの曲。新鮮さと古き良き良さが合わさった無敵の楽曲だと思います。多分当面の間通勤電車内で聞いてると思う。

とりあえずサイゲ(請願先合ってるのか?)は早くこの曲のフル音源を発売しましょう。てかして下さい。ここまで良い作品作っといて音源未発売は暴動起きますよ。

そして発売されたフル音源

(ここからは3/17以降の追記部分となります)

はい、そして発売されました。「ウイニングライブ01」。無事フル音源が発売されて安堵してます。暴動起こさずに済みました。

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▲ありがとう三澤紗千香さん、あなたのツイートのおかげで発売をしれました。

そしてこれがまた聴いて驚きの連続だこと。
こういう曲って2番以降になると「あー…うん」ってなることも多いのですが、この曲に関してはフルになることでその魅力を数十倍にしています。PV版が芝1200の短距離だとしたら、フルは1200×3のバクシン式長距離レース理論なのよ。

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▲あまりにもバクシンすぎるフル版。ちなみに私がウマ娘を始めたきっかけも彼女だったりします。

まず、2番ではバックで鳴る音を変えることで明確に味付けを変えてきました。2番入りで一度停止して流れを変え、2Aメロ前半ではピコピコサウンドを追加。後半から2Bメロにかけてはストリングスが強化され、増えた歌唱人数や変化した声質に負けない華やかさを演出しています。

そして2サビ。
まさかの対旋律・コード進行の変化という奇策その2。これ多分1サビ小室進行からの2サビカノン進行ですよね?日本人大好きコード進行の欲張りセットです。やはりこの曲は王道と奇策の融合と呼ぶに相応しい…
歌詞がトレーナーへの目線になっている点も良いポイントです。

※対旋律…メインのメロディーと対になる・補うようにバックで流れるもう一つのメロディーのこと。
組み合わせ次第で曲が一段とエモくなる。

※小室進行・カノン進行…共にコード進行(裏で鳴らす和音の流れ)の王道。前者は小室哲哉さんが多用したことで、後者はクラシック曲「カノン」に使用されていることで有名。より詳しくは要検索。

ここまででお腹いっぱいなのにCメロがまぁまた卑怯なんですよね…
一転してストリングスの低音とティンパニを主軸とした緊張感漂う重々しいサウンドに加え、歌詞はウマ娘の決意と覚悟の告白となり、トレーナーとウマ娘とのこれまでの歩みを想起させるかのようなものに。

「勝ちたい 勝ちたい 勝ちたい キミと勝ちたい」

あまりにも多くのトレーナーをエモの奔流に飲み込んだと思われる素朴で力強いリリックと共に、曲はストリングスとギターが暴れ散らかす間奏パートへ。そのスピードに先程のウマ娘達の魂の叫びの残響が合わさり、これまでトレーナー各々が辿ってきた道のりが走馬灯の如く思い出されます。

そして間奏後は落ちサビ→1サビ→2サビの怒涛のサビ3連続。こうして文字に起こして改めて見ると狂った構成してますね。なんだこの詰め込み。

先述のサビの良さをそのままに、それがジェットストリームアタックを仕掛けてくるわけですからそりゃあもうとんでもないことです。
落ちサビの「春も夏も秋も冬も超え雨も風も超え雲も闇も超え勝利へ」の部分なんて、美味しいものに美味しいもの合わせたら当然美味しいよねっていうカツカレー理論の香りを感じて本当に好きです。

とにかくあらゆる手段を用いて変化を付けることで、ここまで速いスピードの曲であるにも関わらず、途中で飽きて単なる音の羅列に聞こえさせることなく聴き手を掴んで離さない。
これは本当に「ヤバい曲」です。
勿論、PV版にも映像と一緒に見ることによる特有の良さがあることは確かですが、曲単体で見た場合は圧倒的にフル版を推します。

もうここまでやったんだったらサイゲはリアルライブイベントやりましょう。てかして下さい。こんなもん聞かされて生パフォーマンス見れないなんてまた暴動起きますよ。

おまけ(2021/3/30追記)

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今のこのコンテンツの規模で収容数8,000人(感染症対策のために更に減る可能性もあり)の会場はどう考えても血みどろの争いになる気しかせんのですが、とりあえずリアルイベント来て良かった…

更におまけ(2022/7/23)

この記事を書いてからはや1年以上。
まさかまた追記をすることになろうとは。

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▲ゲーム【ウマ娘 プリティダービー】OP映像 1:34

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▲メインストーリー最終章後編21話

最高のアレンジ、最高のムービー、最高の演出と共に、またゲーム内で聞かせてくれてありがとうございます。

そして

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▲ここでもある光の道。

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▲この激アツ特殊演出からサビの歌い出しが来た時に有頂天になりました。

何度妄想したか分からない「ラストスパートをGIRLS'LEGEND Uのサビと共に駆け抜ける」という演出を、そっくりそのままお出しいただきありがとうございました……!!

メインストーリー読んできてよかった……!!!

多分これが最後の追記(2022/9/4)

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ただ一言、ありがとう。


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▲(3/17追記)思ったより多くの人に読んでいただけてるみたいで、ありがとうございます。気が向いた方はフレンド申請とかサークル誘っていただけますと泣いて喜びます。

以上、よろしくお願いします。




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