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【Fes×Live参加レポ】蓮ノ空はラブライブ!の新境地を開いたか【LINK!LIKE!ラブライブ!】

遂に産み落とされた2つの新作アプリ

去る4/15(土)、ラブライブ!界に2つの新作アプリがリリースされた。

一つはラブライブ!スクールアイドルフェスティバル2(スクフェス2)。先日サービス終了したスクフェスの正統後継作だ。旧作にてメインになっていたμ's、Aqoursに加え、現行作品である虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、Liellaも本格参戦した、まさにこれまでのラブライブのオールスター作品である。
私も久しぶりに手に取って遊んでみたが、8年ほど前のがっつりやりこんでいたころの記憶がよみがえって泣きそうになった。オールドファンも、比較的新規の方も、ともに遊べるオーソドックスな音ゲーだ。

▲あの頃遊んだ曲も変わらず収録されていた

しかし、今回メインで語りたいアプリはこのスクフェス2ではなく、もう一つの完全新作アプリ。

それがこの、「LINK! LIKE! ラブライブ!」(以下リンクラ)である。

本作は、石川県金沢市に位置する蓮ノ空女学院という学校を舞台にした、まったく新しい物語である。
我々が実際に過ごしている時間と「LINK」したリアルタイムで展開される物語と、アプリ内で実際に行われるライブや生配信が最大の特徴となっており、1年365日を共に見守り過ごすことができる、というのが売り文句。
有り体に言ってしまえば、今や一大メジャーコンテンツとなった「Vtuber」を、ラブライブ風に落とし込んでみた、といったものであり、実際に発表当初は公式でもバーチャルスクールアイドルと呼称されていた。

これまでアニメや漫画、リアルライブに生配信と、様々な形で展開してきたラブライブではあるが、Vtuberのような活動となると、ほぼ前例がない。
一応、Vtuber璃奈ちゃんという先駆けは存在するが、継続的な活動を行うものとしては初めてといっていいだろう。

私もかれこれ10年近くラブライブを見てきた以上、新たな挑戦となるこのアプリもダウンロードしない選択肢はなかった。
しかもちょうど、リリース翌日の19時から、記念すべき初ライブが行われるというではないか。

これは見るしかないだろう。

ということで、リリース日の夜にダウンロードを済ませ、翌日にアプリ内ストーリーをある程度確認したのち、初ライブが始まる19時を待った。
楽しみに思う気持ちもありながらも、心の片隅ではライブのクオリティに対して疑念を抱いていたことも事実である。
今やキャラクターアバターを動かしてライブを行う、というコンテンツはごくありふれたものになりつつある。先駆者と比較されたときに、それに見劣りしないものになっているのかどうか、疑わしく思っていた。

しかし、私の不安は杞憂に終わるどころか、予想だにしない強度で打ち砕かれることになる。

103期新入生入部記念Fes×Live参加レポ

18:20頃

▲感覚はそのまんまYouTube。

配信の待機所がオープンした。

蓮ノ空の配信はすべて、リンクラアプリ内から視聴することができる。
開演数十分前になると待機所がオープンし、来場者同士のチャットで盛り上がることが可能だ。
既にVtuberの配信を見ることに慣れている人からすれば、おなじみのシステムだろう。

アプリ内では、ライブへの入場券ももらえる。
ご丁寧にバーコードまでついている、本格的なものだ。今回私はS席のチケットをもらえた。ラッキー!将来的には来る速度によっていい座席が取れるかが変わったり、課金要素になったりするのだろうか?
気になるところ。

▲待機所画面

初のライブということもあり、待機所は楽しみに待つファンの声であふれていた。意外だったのが、チャット欄にいた視聴者の国籍。
入った瞬間に目に飛び込んでくる中国語の数々!!どうやら中国から見ている人もたくさんいたようだ。
その後しばらく観察していると、中国の他にも台湾・韓国・タイ等々、様々な国からの視聴者が確認できた。ラブライブがワールドワイドになって久しいが、こうしてチャット欄で会話を交わしていると、その実感がより大きくなってくる。
チャットが好きな方は、会場よりも少し早く来ると幸せになれるかもしれない。

18:50頃

ライブ告知のプッシュ通知が飛び、一気に視聴者が増え始めたと同時に、いよいよ開場時刻となった。チャットの流れが目で追えないレベルになっている最中、早速私もS席へ入場。

▲場内画面。様々なボタンが配置されている。

待機画面ではチャットの他に、ライブ中に操作できる各種機能の試運転が可能になっていた。
びっくりしたことに、これがまた割と凝っている。
まず画面左下の手のマークのボタンを押すことで、クラップができる。ライブ中に曲に合わせて打つのも良し、連打して拍手代わりにするのも良しだ。
また、その隣のボタンを押すと手に持ったブレードを振ることができる。
しかもブレードの色はCOLORボタン自由に変更が可能であり、おまけに2本持ちできる。
(どこかの誰かさんが「オタクは基本3本」といっていた気はするが、まぁそれはおいておこう。)

右上のボタンから画面の向き(縦画面・横画面)を変更することもできる。
横画面はLIVEの風景を画面いっぱいで楽しめるし、縦画面はチャット欄が見やすくなるためどちらにもメリットがありそうだ。これは好みで選んでよさそう。

音量バランスの調整もできるのもありがたい。個々人の楽しみ方に応じて細かく調整が効く。僕はライブを思いっきり楽しみたいのでライブ音声とBGMをマックス、そのほかを0にした。

各種機能をいろいろ試しているとあっという間に時間が過ぎ去り
遂に開演時刻を迎える。

19:00 開演

開演直後はMCコーナーとなり、メンバーごとの自己紹介タイムに。
流石にバーチャルスクールアイドルというだけあって、まあぬるぬる動く。
ほー、技術もついにここまで来たか、なんて感じでゆるーく見ていると……


▲花帆「あ!こんばんは!!」
さやか「ありがとうございます。」

え?!今コメント拾った!?!?

そう、なんとこの配信、コメントを拾ってくれるのだ。
つまり事前録画なんてちゃちなもんじゃない、正真正銘ガチの生配信なのである。すげーなおい。この時点でちょっとびっくりした。

もう一つ驚いた点として、リアルタイムでキャラが動いている感を出すのが上手い。
個人的にはこういう配信では裏で話している人・動いている人の存在が頭によぎって、共感性周知が発動してみていられなくなってしまうことが往々にしてあるのだが、今回の配信ではそれが無かった。
純粋なキャラクターとして動いている感がしっかりと出ており、安心して見れたところも嬉しいポイントだった。

スリーズブーケ「水彩世界」

続いて歌唱コーナーへ。
記念すべき1曲目は、日野下花帆・乙宗梢による2人組ユニット・スリーズブーケの楽曲「水彩世界」。
音源は事前に公式youtubeチャンネルにて公開されており、ある程度聞いていたため曲はしっかり把握していた。

初のライブ配信での、第一曲目。当然緊張しないはずがない。
しかし、2人の歌唱はこの状況下においても安定しており、心地よいハーモニーを聞かせてくれた。サビのユニゾン・ハモリが入り混じったパートからはマイナスイオンが放出されているといっても過言ではなく、きいていて本当に心地よい。

▲ステージングもまた良いんだ。

ただ、事前に音源を聞いていたからか、1サビ入りの「私と」の音程が若干上ずったのに気付いた。

そう、「上ずった」のだ。

なんとこのライブ配信、ガチの生歌である。
これにはマジで度肝を抜かれた。そこまでやるか、と。
つまるところ、このパフォーマンスはダンスも歌唱もMCも、何から何まで一発勝負のガチンコライブなのだ。嘘だろおい。普通トラブルとか怖いから事前録画しといてそれを流すとかやるだろ。マジか。

▲この辺のスクショはかろうじて撮った

この事実に気づいたとき、私の脳内はあまりの衝撃にうちのめされ、スクショを撮るのも忘れて聴き入っていた。
—―もしかしたら、とんでもないものが始まってしまったのかもしれない
スパークした脳でおぼろげにそんなことを考えながら。

DOLLCHESTRA「AWOKE」

間髪入れずに2曲目、村野さやか・夕霧綴理の2人組ユニット・DOLLCHESTRAが歌う「AWOKE」だ。あまりにいきなり始まったのでブレードの色変えが追い付かなかった。不覚。

こちらは生歌であることがより如実に出たパフォーマンスだったように思う。というのもこの曲、歌唱難易度がかなり高い。
音程の上下が激しく、ところどころ跳躍もあり、さらには語りも混ざっているため、狙ったピッチで安定して歌うのがどう考えても難しいメロディーをしており、こんなもんをCD音源クラスで安定させられるのはよほどの訓練を積んだ歌手でないと難しいのが確定的に明らかな曲なのだ。
事実、公式Youtubeに公開されている音源と比較して聞いてみると、こっちの方が違いが分かりやすい。
こんなん一発勝負の生歌でやれって言われたら、私なら泣いて逃げ出す。

ただそれでも両名共になかなかのクオリティでまとめていたのに驚かされた。きっと裏でものすごく練習を積んでいたのだろう。素直にリスペクト。
とはいえ、きっとまだまだ上手くなれる。リアルタイムで展開する物語であるため、技術の成長もこれからのみどころになるのかもしれない。
素直に楽しみだ。もっともっと上手くなったAWOKEを聴いて快感に打ち震えたい、そう思わせてくれる歌唱だった。

▲ここ好きポイント(現時点ではさやかちゃん推し)

曲調は清純なスリーズブーケとは打って変わってカッコいい方向によっており、ダンスや舞台照明と合わさって非常に映えていた。綴理先輩の冒頭の「気づいてよ」にやられた視聴者はきっと多いはずだ。

▲不思議な雰囲気なのにキメるとこバッチリキメてくる

19:20頃 閉演

今回は2曲の歌唱ののち、各ユニットによるそれぞれの曲についてのトークや、視聴者のコメントへのレスポンスを経て閉演。時間にして20分ほどの短いライブだったが、時間以上の衝撃を受けた。
最後に、5/1に4月度Fes×Liveの開催も告知され、視聴者は大いに盛り上がっていた。そりゃあこんなん見せられたら誰だって次が楽しみになるよ。

なお、嬉しいポイントとして閉演後も待機所はある程度解放されており、チャット欄でその日のライブの感想を語り合うことが可能だ。
余韻に浸りたい人向けのスペースも用意してくれるのはありがたい。
しばらく蓮ノ空談議に花を咲かせたのち、退場した。

本ライブのアーカイブは公式YouTubeチャンネルにアップされているため、まだ見ていない方がもしいらっしゃったらぜひご覧いただきたい。


え!?無料でこんなん見ていいんですか!?

ということで、短いながらライブの感想だった。
自分が予想していたはるか上のクオリティのものをお出しされたため、正直かなり驚いている。
驚きすぎてその衝動に任せてこの記事の執筆に走らせる程度には衝撃的なライブだった。熱気に中てられた。

これは間違いなく、ラブライブ!の新時代を作るコンテンツだと、そう認識した。
今はまだアーリーアクセス版であるため、ゲーム部分の機能は解放されておらずストーリーの閲覧とライブへの参加しかできないが、それだけでもすでに十分すぎる満足度である。
しかもこれが無料で見れるというのだから公式はいったい何を考えているのだろうか。早く金を払わせろ。

とはいえ、本リリースの暁にはきっと、投げ銭機能に近しいものも出てくるのだろう。アーリーアクセス版であることを考えると、これからライブの機能面もさらに進化することが予想される。これ以上のものがまだ見れると考えると、今から非常に楽しみだ。

ラブライブ!を少なからず知っている人で、まだこのアプリをダウンロードしていない人は、絶対にダウンロードした方が良い。今やラブライブ!はここまで来た。その最先端の技術に、進化に、打ち震える機会をみすみす逸しては勿体ない。
また、Vtuberシーンに明るいがラブライブ!はそこまで知らない……という層にも、十分刺さりそうな予感がした。
今後はライブだけでなく、個人のトーク配信等も予定されており、こうした日常を見せる配信が、そういった層にもうけそうな気がする。
物は試しと思って、新しい配信プラットフォームができたと思ってダウンロードしてみるのも一興だろう。

ということで、今後がますます楽しみになるライブでしたとさ。
頑張れ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ!!

以上、ノリと勢いと熱だけで書いた拙文でございました。
それでは、5/1のFes×Liveコメント欄でお会いしましょう。
どうぞよろしくお願いいたします。


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