見出し画像

ローカーボンライフの選択

今から4年前、何がきっかけだったのか、もうよく覚えてないのだが、糖質制限を始めた。
最初の2年ほどは「糖質制限が本当に正しいのか」と常に迷っていたので、世に出回っている本や SNS の情報を手当たり次第、読みまくった。

途中、一度、糖質制限によって耐糖能(糖質を摂取した時の処理能力)が低下するという内容の記事を読んで、糖質制限を中止した事もある。
その後、耐糖能の低下は一時的なものという話を聞いて、再び、糖質制限を再開した。

今や、頑なまでに糖質制限を遵守し、白米やパン・麺類は、1回の糖質10g以下の低糖質な物以外は一切食べない生活を送っている。
ある意味、自分に取って「糖質制限」は、信仰のようなものかもしれない。
もちろん、科学的な第一級のエビデンスがある研究や実験を信じての事である。

で、その結果はどうなのかと言うと、肥満を解消し、高血圧を克服し、若い頃からの持病だった偏頭痛を完治した。
最近は、めったに風邪も引かない。

まぁ、これだけの成果を得れば、誰だって「糖質制限」の正しさを確信すると思うのだが、世の中、そう甘くは無い。
相変わらずスーパーやコンビニには、糖質を大量に含んだ食品が並んでいるし、糖質制限の事を知っていても実践しない人の方が圧倒的に大多数だ。

だからと言って、糖質制限を他人に強要しようとは思わない。
なんと言っても、糖質制限をすると食の楽しみが奪われてしまう。
そう。考えてもみて欲しい。
主食の白米(玄米食も)やパンや麺を食べられないと言うことは、外食の楽しみをほとんど我慢しなければならない。
カレーライスやカツ丼やスパゲティーやラーメンやウドンや蕎麦が食べられないのだ。

実際には、それらの物が食べられなくても、全然平気なのだが、現時点で、外食を楽しんでいる人たちに取って、主食が食べられないと言うのは耐えられないのではないかと思う。
それこそ「なんの為の人生なんだ」と思うかもしれない。

しかし、リーバーマンの「人体600万年史」にも書かれているが、人類は糖質を大量に摂取するには消化器系が適応出来ていないため、肥満や糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞、癌などの病気が蔓延している。
将来的には、これらの治療で医療費がパンクするかもしれない。

寿命は伸びても、自立して生活出来る高齢者の数は、どんどん少なくなっている。
いつかは人類の消化器系も、大量の糖質摂取に適応出来るような進化を遂げるかもしれないが、それは自然選択を待っていたのでは間に合わないだろう。

話が大きくなってしまったが、自分は、人生の後半で「糖質制限」を選択出来た事に感謝している。
おそらく4年前に「糖質制限」を決断していなければ、今頃、過体重と高血圧と糖尿病で、自分のクオリティー・オブ・ライフは格段に低下していたに違いない。
だから、他人に「糖質制限」を強要する気は無いが、啓蒙だけはしていきたいとは思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?