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君のリズムでサンバを踊りたい

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遠慮と配慮の相違

──車内で煙草を吸ってもいいよ、友達も吸ってるし なんと有難いことか。 しかし私は遠慮した。 友達の車内では遠慮なく吸うがさすがに女の子の、ましてや彼女の車は気が引ける。 いつか吸ってしまう日がきたら、単に遠慮が必要ない関係性になったといえば聞こえはいいが、何か大切なものを自ら断ち切る様な心持がする。 それは遠慮の要否ではなく、相手に対する配慮が欠如した自身の心持の変化の発露だろう。 それに気が付いてしまう。 また、彼女もその変化に対し邪推するだろう。 もしその時が来

    • 人間型無機物の呼称について

      AIの呼称は? とある画像に、人間の形を模したAIが写っていた。 そこに投影された像を他者に説明する際、何と呼ぶべきか疑問に思った。 この"人"?、"これ"? その時は人間の形をしていたため自然とこの"人"と呼んだが、実際にそこに映るのは人間ではなくただのプログラムされた画像である。 我々人間は有機物であり、プログラムは無機物である。 "人"とは生命体であり、AIに生命は宿らない。 つまり、人間の姿形をしているからと言って、この"人"と呼ぶのは語弊があるのでないか?

      • 依存できる人なら誰でもよかった

        未定

        • 何事にも定義付けを

          未定

        遠慮と配慮の相違

          趣味趣向について聞いてくれるな

          会話のネタとして「趣味は?」と聞いてくれるな。 会話をしてくれようといった意思がみえるのは嬉しい。しかし不明瞭で含意が広すぎる。 そして特定のジャンルを返答し、相手の意向に沿わなかった場合微妙な反応をしてくれるな。 それなら会話の流れから、「普段映画は観ますか?」から「どんなジャンルが好きですか?」に繋げてくれ。 その方が格段にテンポが良い。映画を観る人だったら話を広げやすいだろし、観ない人はオススメを聞いたりして会話が弾むだろう。 むろん、その場の繋ぎ程度な質問で

          趣味趣向について聞いてくれるな

          僕の所為で笑ってよ

          無理に笑わなくてもいいよ いつでも哀しそうに笑う、君の目に初めて潤いが齎らされた。 ───君だけだよ、わかってくれたのは そう言うのならはやく僕のものになればいいのに。 君は優しく笑った。 いつまでも僕の所為で笑ってよ。

          僕の所為で笑ってよ

          金木犀を纏う

          夏が体温を失いどこからともなく哀愁が漂う季節 その香りに唆されて辿り着いた先に君がいた。 ─────これは何の香り? ─────金木犀だよ。 ─────どんな花言葉をもっているの? ─────女の子から花言葉を教わるとその花を       見る度思い出すらしいよ、いいの? 君はそう言って一瞬躊躇した。 そんなの嘘っぱちだ。唯えさえ物覚えの悪い僕は三日やそこらで忘れるだろう。 ─────いいよ、教えて ─────「陶酔」「真実の愛」だよ。 君はどこか哀しげな

          金木犀を纏う

          地続きでパリにいけるまで!

          Tele "Véranda"より 「僕は待つよ 地続きでパリにいけるまで!」 ───日本からパリまで地続きでいけるまで君を待つ、って歌詞、素敵じゃない? ───私は待っててくれるより、会いに来てくれた方が嬉しいな。 むろん現在の地球では、日本からパリまで行くためには海を渡らなくてはならない。 カナダの物理学者ウィルソンのプレートテクトニクスによると、地球はプレートの運動によって、かつて一つであった大陸が分裂移動し現在の位置に至ったという。 また、いつかの記憶で、大陸

          地続きでパリにいけるまで!

          或る夏への執着

           或る晩夏のこと、それはあまりにも刺戟的な邂逅であった。 突然の出来事に、蚕繭の中で慈しまれた幼虫が初めての外界との接見に当惑する様な心持ちであった。 ここでは今まで公にしたことのない、私の或る夏の、一人の女性との記憶を綴る。 もとい私は夏は嫌いだ。四季の中で特に私が生きるのに最も適していない。事象や風景は好きだが、どうもじっとりとする肌感が気に喰わない。 しかしその夏だけは、私の短い人生で特別な意味を持ち、一生涯忘れることはないと断言できる。 それから今までに幾多

          或る夏への執着