その陰陽配列が「凶」ってホント?
「陰陽配列」は、流派によって「乾坤の配置」などともいい、明治の中頃、画数で吉凶判断する「数霊法」と同時に登場した技法です。字画数を奇数なら〇(陽)、偶数なら●(陰)で表わし、その並び具合で吉凶を判断します。[注]
たとえば、「山田太一」さんなら、次のようになります。
●ある種の配列は凶作用があるってホント?
この技法を用いる流派によると、「運勢に凶作用がある」とされる配列がいくつかあります。代表的なものを見てみましょう。
●陰陽配列を批判する占い師たち
ところで、この技法の有効性をどう評価するかとなると、占い師によって意見が大きく分かれます。「まったく役に立たないので無視する」派から「まぁ、参考にする」派、さらには「画数の吉凶と同等に重視する」派までさまざまです。
もちろん、「参考にする」派や「重視する」派では同一の陰陽配列でも吉凶が異なる場合もありますが、この際、そんなことは些細な問題です。
というのも、かつて「無視」派は「参考・重視」派に強烈な一撃をお見舞いしたことがあるのです。それも、今から100年も昔の話です。
「参考・重視」派たちはノックアウト寸前のダウンを取られたわけですから、試合を再開するためには、きっちり反論すべきでしょう。
ということで、「参考・重視」派たちが未だに反論できずにいる、「無視」派からの痛快な批判を2例だけ紹介します。字画数からその文字の陰陽を判別すると矛盾が生じるので、この技法そのものがアテにならない、という論旨です。
●「参考・重視」派の反撃は近いか?
確かに、字画数で文字の陰陽を分類すると、①は陽が偶数で陰になり、陰は奇数で陽になります。
この一撃で新字派と旧字派は大きなダメージを受けましたが、康熙派はまだ無傷です。なぜなら、彼らは「こざとへん」を3画ではなく、8画に数えるので、陽は奇数、陰は偶数となり、矛盾は生じないのです。
しかし②については、康熙派にとっても他流派ごとではなくなります。
古代中国の陰陽思想では、天には陽の気、地には陰の気が満ちていると考えるので、天は陽、地は陰でなければなりません。ところが字画数では、陽であるはずの天が偶数で陰になってしまうのです。
さて「参考・重視」派は、100年も考える時間があったわけですから、「無視派」を唸らすような素晴らしい反論を用意しているに違いありません。そろそろ開陳してもらって、反撃に打って出て欲しいものです。
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