読書感想文『勤務医の転職: 我慢したけどダメでした』

40代半ば過ぎの勤務医の先生がリアルに書いている転職日記です。
ブログではアフィリエイトとともに転職をすすめる内容(今までは医局の奴隷でしたが、民間病院に勤めて給料upして休みも増えたとか)はよく目にするのですが、医師が書いた転職日記というジャンルの本はなかったと思います。
370ページと結構なボリュームですがすぐに読めます。そして370ページという内容から分かるように著者は結構職場を変わっておられます。老健、有床クリニック、健診センター訪問、療養型病院、産業医と内科医として開業医以外は一通りしておられます。そしてなぜその職場を去らなくてはいけなかったかも書かれており現実の厳しさを感じさせます。

著者は週4日(それも出来れば土日が勤務を希望)されておられ1600~1800をベースに考えれおられ、(整形外科でオペで点数を稼げるとかではない、)一般内科でその金額だとババをつかむことが多くなるのではないかと私は思ったのですが、どうでしょうか?
そして、著者は過度に真面目すぎる傾向もあり、そのことが人間関係を構築できず職場を変わる理由になるのではないかとも思う。私なんぞは適当なので自分に直接害がなければ色々な問題は放置しておきますが、どうも著者はそれが出来ない真面目な人間と思われます。筆者は両親からの過剰な期待があってそれを苦にされておられたようですが、高校時代の夢が両親の殺害なのは穏やかではないですね。その辺の性格が医師になってからも影響されているのしょうか?

最終章は、リストラされ病院側弁護士と闘う話も書かれています。

その辺は私のクソnote『バイト先で来月から『もう来なくていい』と言われた勤務医に告ぐ』
https://note.com/110119mail/n/n92cb253eec86
とも似た内容ですが、著者の方がやっぱりヘビーですね。

全体的に著者の転職日記が淡々と記載され教訓的な内容ではないですが、小説として読むには面白かったです。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?