医師にとっての人的資産と金融資産 無料

オミクロン株が流行ってきて、また医療者への感謝(笑)なシーズンです。そろそろブルーインパルスを飛ばして頂けるかも分かりません。医療者は感謝で生きていけると思っておられるような方もお役人も多く、『ブルーインパルスのパルス療法が医療者のやる気を惹起した一例』という論文が出てきそうな2022年1月です。

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これまでの医師の王道勝ちパターンは人的資産(専門医・学位・基幹病院のスタッフ)をまずは得る。そこで得た人的資産が人生の後半に金融資産へ転換することだったんですね。人的資産→金融資産への転換は開業医になった際は基幹病院の部長だったりすると患者も後をおってついてきたんですね。他に人的資産→金融資産の例は教授になった際は関連病院・医局員・患者からの有形無償の援助があったり、さらにそこに税金もつかなかったりしたんですよね。そういう時代は若い時に金融資産を稼がなくても、人的資産を構築することにレバレッジをかけてる(論文を書くこと、家族のことなどほっておいて医局の人事に妄信すること)ことが成功戦略として正しかったんですね。
問題は今がそういう状態かと言うことです。
もちろん今でも教授やウハクリになれば、それなりに金融資産を築くことができると思います。問題は期待値の低さと再現性のなさです。
教授になれるのは10年に1人だし、ウハクリはすでに2代目3代目が好立地を占有しており、基幹病院の部長出でも新規開業は中々厳しいことが多いです。簡単に言うと人的資本にフルレバレッジをかけてもコスパ悪いと多くの若手が気づいてしまったんですよね。


じゃあどうすれば良いかと言えば、若手から金融資産を築く、もしくは(今までのようには)人的資産にレバレッジをかけすぎないってことになります。簡単に言うと、古き良き医局が考える旧来型の良い医師にならないということかもしれません。
r>gというピケティ氏の主張の通り、若いうちの金融資産を築くことは人生の後半で効いてきます。今回はこの辺を深堀します。
ここで色々シュミレートしてみましょう。
①毎月10万円を40年、VTやVTIなどのETFで積み立て年利5%で成長(r)したら1億円を超えます。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1254841870
→堅実な先生でも楽勝ですね。でも40年もアホな上司なり院長に仕えるのが嫌な先生は
②『レジデントのためのとりあえず1億円貯める方法ver1.1 100円』を参照してください

200(研修医)+2400(レジデント)+5760(専門医後)=8360
これぐらいを稼いで4%ぐらいで運用したら1億ぐらいでしょって適応にいってました。

研修医の時に毎月貯める金額83333円/月 レジデント50万/月 専門医習得後80万/月として計算しました。
これにrを5%として計算しましょう。
研修医が終わった際に2088580円 208万
これに10年分の複利がついて研修医の時に稼いだお金は3402077 340万になります。
レジデントが終わった際に26563590 2650万
これに複利が6年分ついてレジデントの時に稼いだお金は35597751   3559万
専門医習得6年で67073055 6707万
total 10606万
これを卒後12年程度で達成できていればその後、一切貯金せず稼いだお金は豪快に酒池肉林をしても5%30年で4.5億です。
これだと医師人生の前半戦12年をAGAや寝当直、健診でお金儲けに専従し逃げ切りモードも可能な気がします。


医師の場合は過去に人的資本に投資することで成功体験があると思うのですが、その過去の成功体験に過剰に縛られてはいけないと思うのです。分かりやすく言えば、将来のために今を我慢することで医師になれた成功体験があるんですよね。

そろそろ過去の成功体験に過剰に縛られ人的資本の投資をし続けることが負け筋につながりことがあることを自覚していいと思います
今回のブログの書いたようなことは理論的にレジデントぐらいから気づいていたのではなく、4-5年目ぐらいにハイポ病院+クソほどバイトした時代があってその際貯めた金融資産(当時は投資信託を貯めてました)の含み益の大きさを実感したことで今回このようなnoteを書きました。

上記のようなシュミレートはあくまで机上の空論ですが、これを気に自分の人的資産と金融資産を考える新年の助けになって頂ければと存じます。

注意点ですが、今もっている自分の金融資産をいきなり全額VTやVTIなどにしてはいけないと思ってます。ある程度時間的な分散が必要と考えます。今後株価やドル/円が上がり続ける訳ではありませんので。

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