仕事中にLINEに連絡があった。また月が逃げ出したという。やれやれと定時で退勤し、近所の里山に登った。古い祠の扉を開けると、とたんにキャタキャタ笑いながら元気のいい月達が跳び出してくる。数えると確かに一匹減っていた。十六夜の月がいない。どうやらまた始末書を書かねばならないようだ

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