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【遊戯王マイデッキ徒然】六花でプラチナ3まで行ったファンデッカーが六花を解説する

皆様初めまして。ツボミと申します。
友人に倣って自分も使用デッキを解説・布教してみることとしました。
今回は六花について書かせていただこうと思います。

六花とは?

水属性・植物族で統一されたエクシーズテーマ。
属するモンスターのレベルは基本的に4・6・8で、それぞれに対応するランクのエクシーズモンスターが存在します。
効果面の特徴としてはリリースに関わる効果が多く、植物族をリリースして自身を展開したり、リリースを行うことで何らかのメリットを得るといった効果が多いです。またテーマ内にとどまらず植物族全体を指定した効果が多く、幅広い植物族と連携を取ったりサポートできるのも特長です。

最近の強化事情としては、かのスプライトやティアラメンツを生み出したパワーオブジエレメンツで六花も新規を獲得し、枚数こそ少ないながら大幅に強化されています。さらにこのテーマ、ゲーム的な強さとは関係ないですが

イラストが非常に美しい


デッキビルドパック恒例の可愛いテーマ枠にあたるわけですが、可愛い女性モンスターは遊戯王に数あれど可愛いを通り越して「美しい」の域に入ってくる女性モンスターというのはそう多くありません。そんな可愛く美しく強い花咲く乙女達を是非とも手に取っていただければ幸いです。
そんな六花ですが、「動かす・組むのが難しい」という印象を持つ方が意外にも多いようです。基本のギミックは結構シンプルなのですが、3つのレベル・ランク帯を持ちレベル調整の効果も備えるので、どのモンスターを呼び出す・どの動きを取るのが最適解となるのか確かに人によってはわかりづらいかもしれません。
今回は、ゼロから六花に触れる方にも理解していただけるよう、できるだけ全体像を把握しやすく解説していきたいと思います。

各カード解説

まず、テーマの軸となるカード3枚を紹介しましょう。

軸となるカード

六花のひとひら

推奨枚数:2〜3枚
展開の起点となる六花モンスターの万能サーチに加え、相手エンドフェイズごとに自己再生できるので一度このカードにアクセスすれば毎ターン必要な六花モンスターをサーチ可能。このモンスターによる安定性・持久力が六花の強みのひとつといえます。
ただしいずれの効果にも植物族以外の利用を制限する制約があり、それ故にオーソドックスな六花では手札誘発等フィールドに出さないものを除き、モンスターの全てもしくは大半を植物で統一するのが基本になります。
純構築なら真っ先に3積みするカードですが、前述の通り一度アクセスすれば1枚で使いまわせる面もあり、混合構築などでは枚数を絞ることも考えられます。

次にエースとなるのがこちらのカード。

六花聖ティアドロップ

推奨枚数:2枚前後
植物族を素材としていればモンスター1体をリリースする効果がフリーチェーンで使用可能。エースアタッカーと制圧を兼ねる六花の主力で、前盤面に関してはまずこのモンスターの召喚を目指すのが基本です。
②の自己強化は基本的に①と合わせて実質3000打点と認識しておけばいいですが、その気になれば1ターンで3〜4回発動させられるので打点が必要な状況では意識しておきましょう。

そしてエースとなる上記のティアドロップに繋ぐためのモンスターがこちら。

六花精スノードロップ

推奨枚数:2〜3枚
植物族1体をリリースして自身と手札の植物族を同時に展開。さらに②でレベルを合わせてエクシーズ召喚に繋げられます。
レベル8の自身に合わせれば上記のティアドロップに繋げられる他、他に並べた植物族のレベルによって多彩なエクストラデッキの植物族へ繋げることが可能で、六花の展開の要となるカードです。

この3枚だけで、ひとひらでスノードロップサーチ→スノードロップでひとひらをリリースし自身と手札の植物を展開→スノードロップでレベルを合わせてティアドロップ召喚→ひとひらを自己再生し次の自分ターンでも同様の動きを行うという最低限完結した動きを行えます。なので基本の根幹自体は非常にシンプルなデッキといえます。あとはこの動きに他の六花含む植物族やスノードロップのレベル変更を絡め、状況に応じたカードを展開したり展開を伸ばしたりしていくことになります。
そして上記の動きには絡まないのですが、もう1枚デッキの根幹となるカードが存在します。

六花来々

推奨枚数:3枚
六花にリリースを伴う効果が多く存在することは先に述べた通りですが、このカードはそのリリースコストの代わりに相手モンスターをリリースしてしまう効果を持っています。相手を除去した上にリリースするはずの自分モンスターは残るので非常に強力。但し当然先行1ターン目ではリリースする相手モンスターがいないので消費軽減としては頼りすぎず、あくまで除去と考える心構えが大切です。六花罠カードや六花のしらひめは相手ターンでもリリースコストを用いるので、それらと併用することで妨害としても機能します。
六花モンスターがいる場合に六花魔法罠をセットする①も強力で、実質サーチながらうららにも引っかかりません。
どちらの効果もリソース維持に大きく貢献できるので、できるだけ早くこのカードを発動して消費軽減と除去・妨害を兼ねた布陣を展開していきましょう。

それでは次にその他の六花カードを見ていきましょう。

その他の六花モンスター

メインデッキのモンスターは概ね重要度順に紹介していきます。

六花精ボタン

推奨枚数:3枚
植物1体をリリースして手札から特殊召喚できる①の効果、召喚または植物族での特殊召喚時に六花魔法罠をサーチできる②の効果を持ちます。六花深々で発動できないのバグだろとか言ってはいけない
単独でもリリースの消費を②で補えるものの、スノードロップで直接展開するとより効率的です。スノードロップで展開して各種素材にする過程で役割を遂行してアドバンテージを得られる六花モンスターという点で価値が高く、サーチ効果では前述のキーカードの1枚である六花来々を持って来れます。従来は割と人によって採用枚数の分かれるカードだったものの、来々の登場でサーチの価値も大きく上がったためフル投入で構わないでしょう。

六花精エリカ

推奨枚数:1〜2枚
植物族がリリースされた場合に自己再生でき、リリースの消費を補填してくれるので早めに墓地に用意できると楽になります。
守備表示&除外デメリットがつくのでエクシーズ素材にするのが基本となり、ボタンと合わせてカンザシを出すかスノードロップでレベルを合わせて素材に組み込むことになります。
植物族の戦闘を補助する①の効果もバカにならず、具体的にはティアドロップの戦闘時に発動するとあちらの②と合わせてATK4000。さらにあちらの①で適当な相手モンスターをリリースすれば4200となり4000アライバルやカオスマックスあたりを戦闘で突破可能になります。
自己再生から繰り返しエクシーズ素材にするのみなら1枚でも事足りますが、自己再生から①に繋ぐと使いきりになってしまう点、ピン差しの1枚を引いてしまうとひとひらで墓地に送れずワンテンポ取られる点などを考慮するなら2枚採用もありだと思います。

六花のしらひめ

推奨枚数:3枚
植物縛りがつくもののなんの条件・コストもなく手札から特殊召喚でき、各種リリースコストやストレナエのエクシーズ素材として大いに役立ちます。さらに手札・墓地からモンスター効果を無効化でき、致命的な手札誘発をケアしたり素材要員として使った後も1妨害にできます。リリースコストありかつ無効にしたカードを破壊するわけではないので真っ当に使うと重いものの、逆に六花来々のリリース代用を相手ターンでも活かしたり、薄氷で奪った相手モンスターを処理する手段ともなります。
総じて展開要員・妨害・コンボパーツのいずれの観点でも優秀でフル投入が推奨されます。
注意点として、無効効果が手札・墓地からしか使えず、素材要員としてフィールドに出すと一瞬の隙が生じてしまいます。そこでニビルを受けて盤面がパーになりでもしたら目も当てられないので、局面によってはあえて欲張らず手札で無効効果を構えるプレイングも覚えておきましょう。

六花精プリム

推奨枚数:2〜3枚
自分モンスターがリリースされた場合の自己特殊召喚はスノードロップの①を筆頭に簡単に条件を満たせ、展開を伸ばすのに役立ちます。自分のモンスターをリリースして発動した六花絢爛でサーチすると即座に出せるのも覚えておきたいです。(絢爛のリリースコストに来々のリリース代用を適用し、相手モンスターをリリースした場合は出せないので注意!!) ②のレベル調整もあって損はなく、特にサンアバロンを絡めた展開では重要な役割を持ちます。
こちらも人によって採用枚数が分かれるものの、ストレナエの素材としてしらひめ
共々重要であり、他のランク帯に関してもスノードロップと並べれば幅広く対応できるのもあり、初動と返しで2枚程度はあって損はないカードです。

六花精シクラン

推奨枚数:0〜1枚
①のレベル調整はストレナエを狙う際のレベル調整が主用途になります。しらひめ登場前はサーチの利くレベル調整魔法的な位置付けでピン差しする構築もありましたが、現在はしらひめとプリムで十分ストレナエの召喚を行えるためあまり需要がなくなっています。
②の自己再生も発動自体は簡単なものの、自分エンドフェイズにこのカードが蘇生しても活かしづらく(薄氷やしらひめのコストなど全く無意味ではない)、除外デメリットのせいで繰り返しリリースにあてる運用も不可能と扱いづらさは否めないものとなっています。

六花精ヘレボラス

推奨枚数:0〜1枚
手札・フィールドから対象を取るモンスター効果を防げるものの(ヴェーラーやセキショウ、エルドなど)、類似効果のしらひめや聖蔓の乙女と比較して如何せん範囲の狭さが否めず。植物1体をリリースして自己再生する効果もあまり必要な状況がなく、特にしらひめ登場後は立場の苦しさが否めないカードではありますが、氷結界(罠の方)を採用する構築ならばそのステータスを生かしてサーチできる防御札として選択肢になってくれるでしょう。

六花精カンザシ

六花の植物族縛りがかかったターンでは、①で相手の墓地から出せるのも元々植物族のもののみなので注意

推奨枚数:1枚
エクシーズ素材の揃え方としてはボタンorスノードロップの自己SSのリリースをトリガーにエリカを自己再生させるか、ストレナエの効果で直接出すのが主になります。
①の蘇生効果は自身の素材2体+リリースされるモンスター1体+リリース手段を用意する必要があり若干の重さがあるので、どのように発動させるか計画的に考えて展開したいところです。それ故、②による効果破壊への防御を主目的に召喚することが多くなるでしょうか。展開前にサンボルやライストを打たれてティアドロップでの妨害ができなくなるといった事態をケアできるほか、受身ではあるもののリリース処理を自身の①など他の六花カードとコンボすることも可能です。
椿姫ティタニアルとは相性が良く、このカードが対応しない破壊以外の効果に一定の睨みを利かせつつ、①によりあちらの効果コストを1回分補うことができます。

六花聖ストレナエ

推奨枚数:2〜3枚
注目すべきは②の効果で、リリースされるためのカードとして特に強力な1枚であるので、積極的に召喚してリリースに当てていきたいところ。主に六花絢爛でプリムとしらひめを一度に揃えて召喚することになります。①のサルベージも無論優秀で、このカードをリリースする手段を回収できれば理想的です。
従来はレベル4六花の層の薄さにより純構築では召喚し辛い(とされていた)のがネックでしたが、しらひめの登場によりそれも完全に解消されたので、重要なアドバンテージ源として複数枚の採用が推奨です。

六花魔法・罠

六花の通常魔法・通常罠はいずれも通常の効果に加え、植物族をリリースして発動することで効果を強化できる特徴があります。

六花絢爛

推奨枚数:3枚
基本の効果は六花モンスターのサーチ。さらに発動時に植物族をリリースすると、サーチした六花と同レベルの植物族も追加でサーチできます。カテゴリモンスターの万能サーチというだけで3枚投入確定ですが、真骨頂は「リリースされた場合」の各種効果を誘発させつつ追加サーチも行う運用。但しうららにだけは要注意。
追加のサーチは六花でなくてもいいのがミソで、後述するような相性のいい植物族の一部をこの効果でサーチ可能です。

六花の薄氷

推奨枚数:1〜2枚
相手モンスター1体に1ターン効果の発動を禁止し、発動時に植物族をリリースするとさらにそのモンスターを1ターン(植物族にして)コントロール奪取します。
六花来々の登場で化けたカードで、まずコストで相手モンスター1体を除去した上でさらにもう1体コントロール奪取で除去するという芸当が可能に。たとえ奪ったモンスターの処理手段がなくても1:1交換以上が確定するようになったため、かなり気軽に使えるようになりました。しかも発動ターン中のテンポアドバンテージでいえば0:2交換相当なのでかなり強力。ボタン・来々からサーチする妨害として1枚は採用しておきたいカードです。
なお、奪ったモンスターを処理するコンボまで行いたいのであれば、奪ったモンスターが植物族になるのを利用してしらひめや六花深々のコストに当ててしまうのがいいでしょう。

六花深々

推奨枚数:0〜1枚
基本の効果は六花の蘇生。発動時に植物をリリースするとさらに墓地の植物1体を守備表示で蘇生します。
六花罠としては現在では薄氷の方が優先度が高いですが、サーチの利く蘇生札として見ると採用価値はあります。六花はサーチは長けていますが墓地の再利用手段は限られていますし、墓穴をケアしたり、ロンファを使い回したり、薄氷で奪ったモンスターをリリースして処理するなどなど、小技は存在します。
コンボ目的でリリースしての発動を狙う場合、リリースするモンスターとは別に六花含む植物2体が墓地にいないと発動できない点は注意が必要ですね。

六花の風花

推奨枚数:0〜1枚
六花がリリースされた場合に相手にもモンスター1体のリリースを強要します。トリガー自体は容易に満たせるものの、リリースするモンスターは相手が選ぶので狙ったモンスターの除去は難しく、除去するモンスターをこちらで選べる来々の登場で肩身が狭くなったのは否めない所。なんであれ相手のボードアドを削れるだけでよしと割り切るか、万全な露払いで相手モンスターを1体のみにしたところで発動することになります。
頭にとどめておきたいのが、「神樹獣ハイペリュトンのエクシーズ素材に魔法カードを加えるトリガー」としての使い道。
ボタンで供給できる六花魔法カードというだけなら絢爛・来々で事足りるのですが、これらは展開の要となる効果故にハイペリュトンの着地前に既に使ってしまっていることが多いのです。効果のトリガー自体は満たしやすいことに変わりなく、魔法・罠カードを素材に持ったハイペリュトンは六花で魔法・罠に対応する貴重な手段なので、こういった活用法も覚えておきたいところです。
なお癖のある効果の割に自壊デメリットがあり、そのせいでネタ呼ばわりされることもありますが、実際には純構築ではまず発動しません。維持できる条件がひとひらの自己再生条件と同一のため、あちらの自己再生を活かそうとすると自ずとこちらも維持できるので基本的には気にしないで大丈夫です。

現存する六花カードは以上になります。それでは次に、植物族モンスターを中心に六花デッキと相性のいいカードを紹介していきます。

相性のいいカード

ローンファイア・ブロッサム

推奨枚数:2枚前後
植物においては説明不要の万能カード。このデッキではリリース処理自体がコンボ要素になるため他の植物デッキ以上に強く扱えます。
単純に起点のひとひらへのアクセスを増やすのはもちろん、使用後のこのカードをストレナエで回収し、召喚権やスノードロップを利用して即座に再展開。効果を1ターンで2度使う犯罪ムーブや、このカードでストレナエをリリースする犯罪ムーブは是非覚えておきたいところ。アロマセラフィジャスミンからひとひらにアクセスする際にはとりあえずこのカードを経由させて落としておきましょう。
最近準制限から無制限になりましたが、自分は準制限時代から十分安定して回せていたので正直ありがたみを感じず2枚のままです。同名ターン1はないしスノードロップである程度カバー可能とはいえ、引きすぎても召喚権が渋滞する面はありますし、強力なのは間違いないもののこのカードの展開に召喚権を割いてしまうとうららが重くなるのはネック。

アロマセラフィ–ジャスミン

推奨枚数:基本は1枚。型や展開ルートによっては複数
こちらも植物族の汎用カード。リリース処理を各種六花とコンボできるのもロンファと同様。基本的にはとにかくひとひらを確保したい状況でリンク召喚します。逆に言えば、展開をこのカードで妥協してでもとにかくひとひらは確保しておくべきということです。
肝心のリクルート効果を使うにはリンク素材2体+リリースコストで3体分の展開が必要なものの、後述のサンアバロン展開を借用することで楽にクリアできます。

聖種の地霊

推奨枚数:2枚〜
サンアバロンデッキの展開の起点となるカードで、そのギミックを用いることでこのカード1枚から植物族4体を並べることが可能。それを用いてアロマセラフィジャスミンをリンク召喚し、任意の植物族のリクルートに繋げられるので植物族系全般で出張初動ギミックとして活用可能です。展開ルートは以下の通り。
①聖種の地霊1体でサンアバロンドリュアスをエクストラモンスターゾーンにリンク召喚。サンヴァインソウイングをサーチして発動し、サンシードツインをリクルート&1000ダメージ。
②サンシードツインの効果で聖種の地霊、サンアバロンドリュアスの効果でサンヴァインモンスター1体を特殊召喚。
必要なメインデッキ枠としてはこのカード・サンシードツイン・サンヴァインソウイング各1枚と、召喚権消費なしでこのカードをリクルートするワンフォーワン・予想GUYの7枠で最低限機能します。サンヴァインソウイングのリクルート先を素引きしてしまうケアとしては予想GUYの対応先でもあり、素引きしても初動として使えるこちらを積み増しています。

神樹獣ハイペリュトン

推奨枚数:1〜2枚
主にストレナエで特殊召喚を狙う候補。光の王マルデルとスノードロップを並べた場合は正規召喚も可能です。
相手ターンのモンスター効果、手札次第ではさらに魔法カードを無効化可能になり
、特に魔法カードを加えられれば六花には乏しい魔法カードへの貴重な対応手段になります。ティアドロップとは対応範囲をいい感じに補完でき、自力で素材を補充するのでストレナエで出して素材が少なくても問題ないのも好相性。
最低限1枚あれば大丈夫ですが、ストレナエで出すと蘇生制限をクリアできず使い捨てになるのが気になるなら2枚目を用意しておくのもありでしょう。

森羅の守神アルセイ

推奨枚数:0〜1枚
ランク8・植物族なので自ずと六花では出しやすく、②の効果によりデッキバウンス除去が可能。殆ど(97%くらい)は相手ターンの妨害を兼ねるティアドロップで事足りるものの、六花に乏しい魔法・罠カードの除去が可能なのは利点。また双方除去効果には同名ターン1があるので併用して補うのも手です。

ワン・フォー・ワン

ひとひらの他には聖種の地霊やスポーア、イービルソーンなどをリクルート可能。一番展開が伸びるのは聖種の地霊ではあるものの、Gやニビルを握られてそうな気配があるときはひとひらを直接リクルートして次のターンの保険を確実に残すのも手。

サボウ・クローザー

他の植物族と並んでいると生ける虚無空間となり、維持すれば相手を詰ませるだけのポテンシャルは持っています。
問題は一切の特殊召喚ができないので豊富な植物の展開サポートを頼れず召喚権が必須、さらに言えば狙って使うならサーチ手段も求められる点ですが、このデッキでは六花絢爛によりレベル4六花と共にサーチすることが可能です。
最低手札2枚から先攻1ターン目にこのモンスターをサーチしつつ通常召喚する展開パターンが確立しています。
六花でランクマを戦うための秘密兵器の一つです。

椿姫ティタニアル

六花での採用例はちらほら見るものの、効果込みで活かしている使い手は皆無と言えるほど見ない。しかし後述の通り実は重要な価値のあるカード。

黎明期の植物デッキのエースとして活躍したカードで、シンクロ期にデュエルしていた人にとっては懐かしいカードかもしれません。
効果は植物族1体をリリースすることでフィールドのカードを対象に取る効果を無効化・破壊するというもの。リリース処理を六花とコンボすることも可能ですが(特にコストを補給できるカンザシ・エリカあたりは相性がいい)、真に重要なのは六花のみでは対応手段のほぼない魔法・罠に対してこのカードで一定の抵抗手段を得られる点。ロンファでデッキから、スノードロップで手札から展開でき、六花絢爛でそのスノードロップとセットでサーチすることもできるので、最上級モンスターながら取り回しにも全く問題ないのも高ポイント。
なおこの効果、現役当時はさほど重要視されておらず※、また現代では対象耐性などの類似効果も増えていますが、相手フィールドのカードが対象になる効果も無効化可能で、しかも回数制限が一切ないという現代でもなかなか稀有な特徴を持っており、これによって電脳堺や閃刀などのメジャー級も含め、デッキによってはこの効果のみで凄まじい威力を発揮します。直接的な自陣への除去や無効化以外にも対応範囲は多岐に渡るので、相手が使う効果が対象を取るのかどうか常に注意しておきたい所です。
サボウクローザーと並び、六花でランクマを戦うための隠し球といえます。

※当時必須カードだったミラフォ・激流葬・奈落、さらにはライボルや地砕きといったあたりに対応できず、モンスターではダムドや裁きの龍に互角以上を取れないあたりが関係しているか。当時はロンファ1枚からこの打点が飛び出してくるだけで十分強力だったのも大きい。

光の王マルデル

召喚・特殊召喚時に植物族をサーチ可能。上級モンスターながらスノードロップ・ロンファの存在により取り回しはさほど問題なく、特にスノードロップの特殊召喚効果のためには手札に植物族が必要なところ、その後続を確保できるのは利点です。また六花深々で蘇生した際にも効果を発動できるのであちらで蘇生する筆頭でもあります。
レベル9なのでスノードロップの効果でレベルを合わせてハイペリュトンを正規召喚するなんてことも可能。ストレナエの効果でエクストラデッキから直接召喚すると蘇生制限を満たさず使いきりになってしまうので、狙ってみるのもありでしょう。

バラガール

植物族が存在する場合に墓地から回収可能。スノードロップの効果に必要な手札の植物族を確実に確保できます。レベル3チューナーという点も、スノードロップでレベルを合わせてアロマセラフィスイートマジョラムを召喚したり、レベル4とサークルオブフェアリーやペリアリスを召喚したりできます。

セリオンズリリーボレア

墓地に植物族が存在していればそれを装備して特殊召喚できるレベル8植物族で、ティアドロップの素材に用いたり絢爛でレベル8六花と共にサーチしてくることが可能です。さらに効果で自身を墓地へ送り、円盤闘技場セリオンズリングを経由してセリオンズキングレギュラスをサーチ、このカードを装備して特殊召喚して妨害を構えることも可能です。レギュラスは植物族ではないので縛りがかかる前にこの動きをしなければなりませんが、混合ギミックの一つとしては有力です。

蟲惑魔

一部の蟲惑魔は植物族であり、六花絢爛でレベル4六花と一緒にサーチしてきたり六花の植物族縛りの中でも特殊召喚できたりします。落とし穴によって妨害のバリエーションが増えたり、レベル4の層が厚くなりストレナエなどのランク4を出しやすくなるのは利点といえます。フレシアの蟲惑魔は純六花でも召喚でき、落とし穴1〜2枚とのセット採用で妨害要員や誘発ケアになれる他、本格的な混合構築も組むことができますがそれについては長くなるのでまたの機会に書こうと思います。
ちなみにしらひめの登場以前は「相手に依存しない条件で特殊召喚できるレベル4植物族」は大変貴重な存在だったので、その貴重な1体であるジーナの蟲惑魔を絢爛のサーチ択として単体採用していた時期もありました。

主要モンスターの出し方と出す局面

・ティアドロップ
出し方はスノードロップの①で自身と植物を展開し、②でスノードロップのレベル8に合わせるのがシンプルイズベスト。自分ターンで攻め込むにも相手ターンの妨害としても筆頭候補で、迷ったらこいつでぉkと言っても過言ではありません。逆にこのカード以外のエクストラデッキを適切な局面で出せるようになれば六花初心者は脱してるといえるでしょう。
ストレナエの②の効果でも召喚可能ではありますが上記の通り正規召喚が容易なので、蘇生する場合以外は他のモンスターに回したほうがいいでしょう。

・カンザシ
召喚ルートは概ね3通り。
①ボタンを自己SSし、その際にエリカを自己再生。ボタン+エリカで召喚。
②スノードロップ①でボタンを召喚、もしくはこの際にエリカを自己再生。スノードロップ②でボタンorエリカのレベル6に合わせて召喚。
③ストレナエの②で直接召喚。
②の効果破壊防御やエリカの除外デメリット回避目的で出すだけでも意味はありますが、先に書いた通り①の発動には自身の召喚ルート+リリースされるモンスター+リリース手段と必要なので、手数の管理は計画的に。リリースされるモンスターについてはティアドロップや六花来々など相手モンスターのリリースでもいいのは覚えておきましょう。

・ストレナエ
六花絢爛でレベル4のプリムとしらひめをセットでサーチして召喚するのが基本になります。リンクギミックと共にパラレルエクシードを用いるのも候補になります。

・アロマセラフィジャスミン
六花の持久力はひとひらと来々による所が大きいので、これらがない状況では妨害が弱くなろうともこのカードでひとひらやボタンにアクセスしておきたい所。一応スノードロップの効果にエリカやプリムの効果を併用すればリンク素材+リクルート効果のコストは揃います。とはいえ基本的にはより効率的に頭数を増やせるイービルソーンやサンアバロンギミックなどを用いて出したい所ですね。

小技・注意点など

・六花来々はデッキから六花魔法罠を持ってくる効果は同名ターン1ですが、②のリリース代用は同名ターン1じゃありません。つまり張り替えればその分相手モンスターをリリースにできます。除去したいモンスターが複数いる時や「あと1体頭数があれば…」という時、覚えておくと役に立つでしょう。ただし①はあくまで魔法・罠ゾーンにセットする効果なので自身で同名カードを持ってくることはできません。既に来々がある状況でボタンのサーチをする際、覚えておきましょう。
・六花はモンスター除去においてはティアドロップのフリチェリリースや来々によるコスト除去など質の高めなデッキですが魔法・罠への対処手段がテーマ内で存在しません。対象を取るものに関しては無理なく入る椿姫ティタニアルで対応できるものの、スキドレ等の厄介な置物に対応するためツイツイなど、できれば魔法罠対策の汎用カードを入れておきたいところです(ちなみにライストは来々やひとひらの自己再生と競合してしまうので注意)。
・カード名でなく植物族で指定する効果が多い故、アンワなどの種族変更も天敵となります。相対した際は、裏側表示モンスターをコストにする際は元々の種族として扱える点と、六花来々で相手モンスターをリリースにする際は種族を問われない点を覚えておきましょう。
・ボタンを召喚する際は自身かスノードロップの効果で特殊召喚する事がほとんどと思いますので、できればその際にエリカの特殊召喚効果を発動させましょう。特殊召喚効果とボタンのサーチ効果でチェーンを組む事ができ、うららをケアできます。
・六花来々によるリリース代用除去は対象耐性も破壊耐性も貫通でき、大概の相手を除去できるのですが完全耐性持ちや禁じられた聖槍が適用されているなど魔法効果を受けない状態のモンスターには効果を適用できず、リリースとして選べない点だけは注意が必要です。そう多く遭遇する状況ではありませんが、もし当たった場合は戦闘や風花など別の処理手段が必要になります。

混合構築

前述の通り六花には植物族全体で利用できる効果が多く、また汎用的な植物族にも六花と相性の良いものが少なからず存在することもあり、様々な植物テーマとの混成構築が存在します。アロマ六花、聖天樹六花、この両者をさらに折衷した通称サンアロマ六花、蟲惑魔六花等様々です。ひとひら・スノードロップ・ティアドロップの3枚セットで他の植物デッキに出張していたり、逆に六花メインで他テーマの要素を加えたものなど混合度合いも多種多様。今回はあくまで六花メインの解説として詳しくは省かせていただきますが、純構築に慣れてきたり他に興味のある植物テーマが存在する方はこれらの混合構築に挑戦してみるのもお勧めです。

おわりに

ここまで六花について解説してきましたがいかがだったでしょうか? 彼女たちのポテンシャルについて少しでもご理解いただけたなら幸いです。
事実パワーオブジエレメンツでの新規追加以降は少数ながら紙のCSなどでも使用者が現れるほどとなっています。
かくいう自分は紙の大会にこそ参加していないものの、マスターデュエルを始めた当初は六花でランクマを戦っていました。そして表題の通り、最高ランクがプラチナ1だった時代にあってプラチナ3まで六花だけで上り詰めました。その過程でもこの記事で取り上げたカードたちが大いに活躍したのはいうまでもありません。
2022年末のSECRET UTILITY BOXでは中核カードのひとひらと絢爛が再録され、しらひめと来々も最近登場したばかりの低レアリティカード。特にこれといった高額の必須パーツもなく、実物の収集難度的な構築難度も下がっています。
安定性、持久力、拡張性を持ちイラストアドもTier1級の「六花」。この機に是非とも手に取ってみてください。

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