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自分に見えている通りに人も見えているとは限らない

まだ20代の頃の失敗談です。
ある時、お客様から浴室リフォームのご相談を受けお伺いしました。
後日、見積書と各種カタログを持参して訪問し内容の説明と商品の
確認をしていると「カタログについている記が頼んだ色と違う方に
付いているじゃないか」と言うのです。
でも、お客様のカタログを示す指と言っている色が違うのです?
何度確認してもご納得頂けません。こんな事は初めての体験でした。

私は焦りました。浴槽の色で型番が違うので発注間違いになります。
私は間違いが発生した時の責任の所在を気にして保身に走りました。
色の認識の齟齬を解決しようとせず、お客様に「カタログの希望の
色の浴槽を丸で囲んで下さい」とお願いしたのです。注文を頂く事
は出来たのですが「態度に誠意がない」と怒られたのです。
既成概念に捉われて自分が正しい、お客様が間違っているという話
し方が、とても不快だったと思うのです。

「色覚異常」…その事を知ったのはそれから何年も経った後でした。
その時「もしかしてそうだったなら言ってくれたら」と思いました。
そうだと言い切れませんが記憶が正しければ見積の時のお話の中で
「自分は免許が取れない」と言うような事を言っていた気がします。
その言葉に「なぜ」という気が回っていたら違う対応になっていた
かもしれないと悔やみました。

このような失敗は知識が無いことにも起因しますが、よく確かめず
自分本意で事を進めた事も良くなかったと思い反省しました。
この時から「自分に見えている通りに人も見えているとは限らない」
と自分に言い聞かせています。
色覚に限らず人には様々な個性があります。
それを気づける、寛容できる自分になろうとも思いました。・・・が
いまだに既成概念に捉われたり、固定概念から抜け出せない自分を垣間見る事があります。  生涯革新です。

取り留めのない話になってしまいましたが、最後まで読んで頂き
ありがとうございました。

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