幸せへの散歩道 ~犬と猫から学ぶこと~No.35
犬の首輪を付けるのと同時に、猫の首輪も付けることになった。猫のは鈴が付いている。
首輪を付けるのは、すんなりといった。なんだか息苦しく見える。
それでも、歩くたびにコロコロと鈴が鳴るのはかわいい。
遠くで鈴が鳴ると、近くにいるのがわかる。猫は本当に静かに歩くし、物も避けて通るので痕跡を残さない。
しばらくコロコロと鳴る鈴の音を楽しんでいたが、ある日、首輪がないことに気づく。首輪がなくても違和感がないので、すぐに気がつかなかった。
犬と取っ組み合いをする時に取れたのかもしれない。庭や家の中を探すが見当たらない。軒下や木の繁みを通る時に引っかかったのかもしれない。
新しい首輪を付けるも、しばらくしたらまたなくなっている。毛づくろいする時は引っかかって、邪魔そうにしている。
一度、裏山で首輪を見つけた。切れているわけではなく、輪っかのまま。こんな所まで来ているのかと驚くほど、家からは距離がある。
どうやって首輪を外しているのかわからないけど、足音と同じで痕跡を残さないのが上手。