勝者の副産物

今思えば自分の人生なのに主役になったことがない。
というか、今まで自分の人生だと思ったことが数少ないし、この人生の主役が自分だと思ったことがない。

まず、大前提として取り柄たるものがない。運動はからっきしで、頭もそこまで良いわけではない。性格もひねくれてるし、容姿も優れていない。大してユーモアがあるわけでもないし、かといって真面目でもない。そもそも少し褒められるとすぐ調子に乗るような奴は主役になぞなれない。
そう正に「勝者の副産物」私にピッタリだ。

遡れば小学生の時点ですでに脇役だった。
テストの点数はいつもクラスで2,3番手そんな6年間を過ごした後、同じ様な3年間を中学校で過ごした。高校でもテストは2,3番手。生徒会に入ったは良いものの副会長止まり。

そして大学。サークルの同期が先日HIKIGANEチャレンジに合格した。同じ日に私も受けた。そして落ちた。受かった同期が抱きついてきた。私は彼の髪をワシャワシャして背中をずっと叩いた。その時に私は思った。「あぁ。結局こうなるのか」

19年間ずっと1位や勝者の副産物としての人生を歩んできた。いわば未勝利だ。しかし、ハルウララ号のような皆から愛される存在になることはないのだろう。

なにか誇れるものがほしい。それがどんなに小さくても。だが、望めば望むほど遠くなる。故にもはや諦めの境地だ。
チャンスが巡って来た時には全力を尽くす。ただ、自らチャンスを探しに行こうとはしない。ほら、こういうところだ。私が主役になれないのは。分かっているのに改善しない。故にまた遠のく。どうしようもない。いつから私は腐ったのだろう。もう思い出せない。

腐った生ゴミに火をつけて私は生きていると思う。なので、灰になるその時までもう少々副産物であり続ける。ただ気をつけてほしいことが1つだけある。
それは生ゴミには菌や稀に毒素を含むものがあるということだ。
…もう私の言いたいことは分かるだろう。殺菌消毒出来るものならしてみろ。俺達はしつこいぜ。

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