逃げてきた黒い犬に襲われそうになった恐怖には代償があった。犬の家の人が高級菓子を持って謝りに来た。泣きながらもぐもぐ食べていたら涙も引っ込むうまさで。その菓子は昔からある銘菓だが地元の人間ゆえに食べる機会がない。大人になった今でもその近くに行けば時間を縫ってでもそれを買い求める。

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