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6.ファーストムーブ(First Move)

First Move:これはスイングが始まる初動のことを指しています。ヒールプラントの後に起こる最初の手の約10cm程の動きのことです。

On Base U

この動作は前方の足の踵が地面に着いた後に行われる動作で、下半身の回旋角速度を上半身の回旋角速度が追い越し始めるタイミングで、同時に腕は引っ張られることで加速し始めるフェーズになるかと思います。

パワーを出力していく時に、回旋動作は最初に下半身(骨盤帯)が回旋角速度を上げて加速したのちに減速して止まります。
下半身が最大速度に向かっていくタイミングでそれを追い越すように上半身が回旋角速度を上げてくる。上半身の角速度が最大になった時には下半身の角速度は減速し始めています。
このような運動のメカニズムをキネマティックシークエンス(kinematic seqence)と言います。直訳すると運動学的順序といった感じでしょうか。
この順序が同時だったり前後してしまうことで最終的にバットに伝わるエネルーというのは落ちてしまうということです。

first move position

良い打者はヒールプラントの後に腕が動き始めるように見えます。これは上半身と下半身の分離動作がしっかりと行われている証でしょう。

まとめ

前のトータッチ/レディーポジションでの姿勢やグリップの位置・角度によって、ファーストムーブが消失(ヒールプラントと同時に起こる)したり手首や肩の外旋モビリティに制限があることでバットが早く倒れたり体から離れて遠回りのスイングになったりする原因となります。
スイングそのものよりもPreparation phase(準備動作)での動作を改善することで多くの問題を解決することになるでしょう。
分離動作がしっかりできているかどうかは、このファーストムーブの動作がどのように見られるかどうかでわかるかもしれません。
今回はちょっと難しい言葉で難しい内容に触れてしまいましたが、知っていると納得するところだと思います。
次は、コネクション(Connection)になります。

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