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『Geminism~げみにずむ~』クリアしました


ストーリー

『私は別れたかった。二人の、普通の女の子に成りたかった。別れて、お母さんみたいな格好に成れたのが嬉しかった…。深紅は生意気な妹で、いつも意地悪で、説教臭くて、お菓子も勝手に食べちゃうし、何時も私の物を独り占めするし、別々に…離れたかった…』

廣杣桔梗

『私は、別れるのはおかしいと思った。あの時は、このままもう死ぬと思ってたし。それも仕方ないって思った。桔梗は甘えん坊で何も解ってなくて私の苦労も知らないで…いつも全然解ってなかった。桔梗は口五月蠅くて、我儘ばかりで、鬱陶しかった。でもこれも私の弱い面だから、克服しなきゃって頑張ってたけど…。私達は一人だから別れちゃいけないのに、桔梗は別離をあっさり受け入れてるし、それだって気に食わなくて…』

廣杣深紅

ブランド:CRAFTWORK(このブランドの作品一覧)
定価:¥5,200 (税込¥5,720)
発売日:2023/11/24
メディア:DVD-ROM
ジャンル:ADVJANコード:4520424303342
原画:長岡建蔵
シナリオ:


キャラクター

廣杣桔梗
廣杣深紅の姉。 おっとりした雰囲気で天真爛漫。 深紅とは仲が悪い。
廣杣深紅
廣杣桔梗の姉。 いつも怒ったような表情をしている。 桔梗とは仲が悪い。
山家淡墨
包帯だらけの怪しい男。 少し古臭い喋り方をする。 意外と家庭的な一面も? 月白と仲が良い。
月城月白
長髪の怪しい男。 夜に働いている。 家事は苦手なようだが…? 淡墨と仲が良い。


個人的な評価
ストーリー A
作画    B
キャラ   B+
思想    S 
ゲーム性  C+

S→人生に深く刻まれる満足
A→大変によかった
B→よかった
C→個人的にイマイチ

個人的な感想
 
内容的には、双子の弟が双子の姉を近親相姦の強姦をしたためにひとつの体を共有して生まれてしまった双子の姉妹、桔梗と深紅がひとつしかない体をどちらが所有するかを巡って『仕合わせ』と呼ばれる、どちらかが肉体のパーツを完全に揃えるまで戦う殺し合いをする作品。

 桔梗は深紅と自分はそれぞれ別の人間であり、深紅が賢くていつも得をしていて不公平だと思っている。仕合せに際しても、桔梗は包帯だらけの淡墨と組んで戦うことになるが、淡墨はその身なりゆえ定職につけず経済力がないため、深紅と戦う武器が深紅より明らかに劣るものしか提供されない点に不満を爆発させる。深紅に対し、狡い!とよく言う。母からそう呼ばれたという理由で、自分が姉だと思っている。

 深紅は桔梗は自分の一部であり、桔梗は何も解ってなくていつも自分ばかり苦労していると思っている。ふたりでひとつの体を共有していた時代には、深紅と桔梗のどちらかが起きてるときはもうひとりは寝ている生活をしており、深紅が起きてるときだけ父から性加害を受けたり、母の暴言を聞いたり、心にダメージを受ける出来事はすべて深紅が担当している。その事実を知らずに不満をぶちまけてくる桔梗に対し、五月蠅い!とよく言う。
 しかし、自分が姉だから妹を守らなければならないとも思っており、普通の女の子に成りたいと思う一方で、仕合せに負けて桔梗に体をあげてもよいとも考えている。 

 名作アダルトゲームというのは、圧倒的に孤独で不幸な女の子の人生を描いた話なことがほとんどですが、その中でもかなり上位にランクインする作品に思えました。

 鬼太郎誕生ゲゲゲの謎を観てエグい話だな~と感傷に浸る日々の中でクリアしたところ、鬼太郎より100倍くらいキツい話だったので記憶が上書きされて満足。衰退した美少女ゲーム業界の今日にあって、このレベルのゲームを世に送り出したCRAFTWORKの皆様に感謝!

#今年のベストゲーム

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