それとなく感想 映画【ドクターストレンジ マルチバースオブマッドネス】

公開から3週ほど経ちようやく吹替版も見れたので、感想をつらつら言っていこう。
MCUドクター・ストレンジ最新作。
マルチバースへ可能性を見出したのは是が非か。
夢や望み、あるいは全あるいは・・・あ、これ今日本でやってるやーつ。
そして無限の可能性から漏れ出す恐怖。
ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス(以下MoM)

思った以上にホラーコメディーしていたっていうのは内緒な
あ、ネタバレは極力少なめにします。


メインヴィラン以外差し当たりのないクロス要素とマルチバース概念入門

「アヴェンジャーズ エンドゲーム」が終わり、
ヒーロー間でのクロスオーバーの大きな山場を終え、
エンドゲーム後の世界を生きる者達。
次世代のヒーローの誕生。
サノスが暴れていたあの時こいつらは何をやってたのか?集団襲来。
など次のアヴェンジャーズ(クロスオーバー)に向け話が展開されている。
その中で違う方向(可能性)に進もうとしているのが、「スパイダーマン」。
MoMの前に公開された「スパイダーマン ノーウェイホーム」では、異なる世界のスパイダーマン、そしてヴィラン達とのクロスオーバーは同じMCU時系列以外のヒーローとの繋がりをしっかり描き、同時にMCUスパイダーマンが本当にスパイダー・”マン”になるストーリーになったのは脱帽ほどの良作だった。
是非ともSONY製マーヴェル原作たちも続いてほしいものである。(カーネージとモービウスがいまいちなできだったと言ってるわけじゃないぞぉ。ほんとだぞぉ)

そしてMoM。
予告から何やら気になる展開。
もう1人のストレンジ。2人のワンダ。
そして見覚えのあるこの車椅子の人物とこの組織は?!

今後の風呂敷を広げる為により重厚で複雑な物語が本作で展開されるのでは?
期待とディズニーが関わってるしなーという不安の板挟みにまさに狂いそうだった。
ノーウェイホームにストレンジが出ていたというのと、
ついこの間見返してしまった風呂敷広げて畳むの下手シリーズ(お星様なんとか第7話以降)をディズニープラスで見てしまったおかげで若干アレルギーになっていたのですが・・・。

普通にドクター・ストレンジしとる。
まさにドクター・ストレンジのエンドゲーム後の生き方として描かれており、
話の筋としても、
別世界からの来訪者をめぐり、
ストレンジがヴィランと逃走劇を演じる。
その中我らがドクター・ストレンジは別世界のドクター・ストレンジの存在を知る。
ストレンジの奮闘そして今までこの男になかったモノを初めてこの男は掴み取る。
これは彼がヒーロー「ドクター・ストレンジ」であると改めて見直す話でもある。

マルチバース概念入門と言っているのは、今回アメリカ・チャベスという新キャラクターが登場する。
彼女をめぐって話が進んでいくんだが、その過程でストレンジは別の宇宙へ行くことになる。
ただ、スパイダーマンが特殊すぎただけであって案外映画関係者は理解してるのかもしれない。
マルチバースに関わると「インカージョン」を起こす。
とりあえず今回その触り部分だけ見れるのでよう必見である。

ドラマシリーズとの初コラボ。だが・・・

MoM表がドクター・ストレンジの話である。
では裏は誰の話か・・・。
ワンダ・マキシモフである。
MoMはディズニープラスで独占配信中のドラマ「ワンダヴィジョン」後の話でもある。

これまでいろんな映画と繋ぎ合わせて
「誰だこいつは?」とか、
「なんだこの能力は?」とか、
単独のヒーロー映画で説明される。
クロスオーバーの時は人となりがわからなくてもこいつは味方なんだな、
なんか知らんがこの人はあのキャラが気に食わないんだなというのは、
それなりに話はついていけた。
それは何故か。
MCUは大体ヒーローとその話によって新しく登場するヴィランと戦うというお約束のような構図の中に、それぞれの話が展開するというモノだった。

だが、ついこの間まで同じ敵(サノス)を倒すことを共有していた人物が、
いつの間にか敵に転じているのか?という点に関して
本編ではなく、別の作品で語られるというのは酷な話である。
事前知識がないとなかなか話にのれないという、
昨今の知りたがりごろしと呼ばれても不思議ではない。
MoMのヴィラン「スカーレット・ウィッチ」の存在で頭がもやもやして最後まで見た方もいたのではないかと思う。

私は既にMoMはワンダヴィジョンの後の話という公式からの発表を受け、
渋々ディズニープラスに加入した。
ワンダヴィジョン履修済みがMoMを見ると、
彼女の行動について腑に落ちる部分が非常に多い。
そして彼女が選択した道とストレンジがこれから選択する道との対比として見れるので双方のキャラの相乗効果もあり、
よりMoMの面白みが増す。
ただ、未履修だと面白みが半減するのでは?と思う。
余裕のある方は是非とも見ていただきたい「ワンダヴィジョン」。
お前もだぞサム・ライミ!!!(もう遅い)

試運転?

MoMの目玉は、ドラマシリーズとのクロスオーバーの他にもう一つある。
それは、別のマーヴェル原作のゲストキャラ達。
今回登場したゲストキャラ、俺たちは何回この人がし・・・おっとネタバレ。
ただ、このキャラクターの登場はすごくワクワクさせられるし、是非ともマルチとしての存在ではなくMCU時系列での参戦を心より待っています。
ただ、彼の方をまたスクリーンで見れて本当によかった。

あつかいについては気にするな。

異色作だが、癖のある良作

MCUとしては初めて、ホラー要素強めな作風。
そして、見る映画をデットプールと間違えたかな?と思えるほど無惨に散る味方サイドの人達と特別出演ヒーロー達。
スカーレットウィッチとの攻防戦、
そして逃走劇はまさに追うモノの執念を感じる怖さ。
MCUがこれまで扱ってこなかった新しい試み(ホラー表現)かつ、
サムライミ映画のお約束てんこ盛りの面白さ実に癖になる
そんな”奇妙”なバランスで構成されているのがとても印象的な作品。

またドクター・ストレンジといえば映像表現が素晴らしい作品。
公開してしばらく経っているのでもう終わっているかもしれないが4DXや3Dで上映していたら是非とも一度見てほしい。
私としてはストレンジVSストレンジのあのシーン。
是非とも見て見たい。
なんだあの戦い方もう心の中の5歳児が興奮しっぱなしだぞ!!

まとめ

「ワンダヴィジョン」を見ていないと迷子になる可能性が非常に高いという点以外を除けば非常に良い映画でした
ただ、「ワンダヴィジョン」を見たからと言ってツッコミどころがないか?
と問われると少し違います。
何より彼女の報われなさすぎるのはピーターパーカーかよってくらい報われないので是非とも・・・。
てか「あいつ」一体全体今何やってんだよそう「あいつ」
(ワンダヴィジョンを見たらこの「あいつ」が誰なのかわかってくれるはず)

というくらい、
スティーブン・ストレンジの話としてはいい続編だったなという感想を持ちつつも、
ワンダ・マキシモフの話としては色々考えさせられる話でした。
また板挟みだよ気が狂いそうだ。
けれど、やはりこの後の動向もすごく気になるので、
引き続きドクター・ストレンジの話も追っていければと思います。

てわけでまた気が向いたら。



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