豊臣秀吉・朝鮮出兵の謎と日鮮同祖論

最近、やたらと豊臣秀吉に関係する記事が多いと思ったらテレビでドラマやってるんですね。テレビを持ってないので知りませんでした。まあ、持っていても日本の歴史ドラマはつまらないので見ませんが。昔は見てたこともありましたが、韓流の歴史ドラマが面白過ぎて日本のドラマが異常につまらないと気が付いたんです。絶賛お勧め中の韓流ドラマは「武神」です。前にも記事にしましたが、高麗VS蒙古を描いたドラマです。冬ソナでおばちゃんたちがキャッキャ言ってた理由をわたしも理解できました。

日本人って何をやってもダメな民族だと思います。実力主義じゃないので、すぐに忖度してしまって、学者も平気で歴史を隠蔽しますし、メディアもプロパガンダとしてですらエンタメ作品を作るのが異常に下手糞です。きっとあらゆる業界で実力主義じゃないので皆で守りあって癒着の構造が凄いんでしょうね。日本はどの業界も護送船団方式です。ベネディクトの指摘通りだと思います。オッサンにポコチン舐めさせないとテレビに出れない日本で良いものなんて作れるわけありません。象徴的なニュースだと思います。決してテレビ業界だけの話じゃなくて、日本ではどの業界でも似たり寄ったりです。嘘つき学者もポコチン舐めさせてるのと同じです。

それで、最近、秀吉の朝鮮出兵の理由を謎とする記事をいくつかネットで読んだのですが、なぜ、日鮮同祖論に触れないのでしょう?真相に触れようとしない学者は何のために学問やってるんでしょうか。自分から意味のない人生を送りたいって人がいるなんて日本人は本当に不思議な民族ですね。もちろん、日鮮同祖という観点が全くなかった可能性もありますが、秀吉の朝鮮出兵の理由が分からなくてそれを考えるときに、この観点を意図的に取り上げないのはなぜですか?

すみません、このペースでいくとどこまでも長く記事を書いてしまいそうなので、敢えて短めにします。

それで、星野恒の「国史眼」。明治期に書かれた歴史書です。
久米邦武、重野安繹との共著です。みな有名な歴史学者と漢学者です。
ウィキペディアから少し引用します。

星野恒
1890年、重野安繹、久米邦武とともに『国史眼』を編纂した。同1890年、「本邦ノ人種言語ニ付鄙考ヲ述テ世ノ真心愛国者イ質ス」と題する論文を発表、スサノオが「新羅の主」であり、朝鮮と日本はもとはひとつの国であったと主張、のちに日鮮同祖論として形成される言説の先駆となった。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』星野恒

星野は記紀の研究を通して、1890年の「本邦ノ人種言語ニ付鄙考ヲ述テ世ノ真心愛国者イ質ス」と題する論文において、「皇室は半島の支配者で、半島と列島はもともと一国であり、日本人と朝鮮人は言語的にも人種的にも同一であるゆえ、半島を再び皇室の領土に編入させるのは当然である」と主張した[注 1]。

[注 1]
星野は「「皇祖」はまず「出雲地方」(現在の島根)に定着し、次いで大和地方(現在の近畿)に勢力を広げ、神武東征を経て列島先住民を征服し、太陽神に擬されたアマテラスの下、皇国を築いた」という。また、「スサノヲは新羅の主であり、日本列島征服後も朝鮮半島と行き来していた」という。そして、「後にアマテラスとスサノヲが仲違いして、半島側が熊襲を支援し反乱を起こしたことにより半島は列島より離反してしまい、神功皇后による半島侵攻と熊襲鎮圧により一時は「日韓複タ一国ト為リ」はしたが、程なくして再び新羅が離反、唐と連合して白村江の戦いで日本と百済の連合国を破り、天智天皇の代にして完全に半島を失うに至る」という。星野はこれを「憤慨歎惜」と嘆き、豊臣秀吉の朝鮮征伐を「其武功ヲ激賞」している。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』日鮮同祖論

日本と朝鮮半島はもともとひとつの国、と書いてあります。
これはトリッキーな説ではなくて、江戸時代までは通俗的な歴史観でした。この説をトリッキーに感じる人がいたら、それは国家神道のせいですし、戦後の分断政策による隠蔽のせいです。戦後は日本と朝鮮半島を意図的に分断しているので、この当たり前だった歴史観は隠蔽されたんです。私たちは嘘を教えられているということです。日本は平気で嘘を付く国なので自分で調べないと真実は手に入りません。日本の歴史家や人類学者ってほとんど嘘付きです。

明治政府は日鮮同祖という歴史観によって韓国を併合したんですよ。日鮮同祖論は、日本人と朝鮮人は同じ民族だって歴史観です。学校で全く習わないのは、戦後意図的に分断工作をされていて隠蔽されてるからです。ただ、明治政府は一方で国家神道の布教を優先し神道に三種の神器など縄文人要素を加味して歴史学者と喧嘩になりました。神道は朝鮮由来なので日鮮同祖論と整合しますが、縄文人要素が加わった国家神道は日鮮同祖論とは根本的に矛盾します。なのに併用したんです。ちなみに、一昨年、ドイツ率いる国際調査団によってアルタイ語族が同祖だということがレポートされています。

星野は日鮮同祖論者で過去の秀吉の朝鮮出兵を絶賛していた人です。もともと一つの国だから一緒になるのはあたりまえだって価値観でした。こういう価値観の人が沢山いたんですよ(協調派と侵略派がいました)。もちろん言わされてた可能性もあります。当時はみんな命がけです。明治政府は気に入らない人物をすぐに暗殺してしまうような人たちでした。でも、こういう歴史観はおそらく古代からあったんです。国譲りに際し出雲族の建御雷神と建御名方神がなぜ相撲をとる必要があったのでしょう?理由は、筋としては上の引用の中にある通りでしょう。記紀もしっかり読めば何が起きたのか理解できます。そもそも、もともと一つの国だったというのが事実なら、古代からこの歴史観があってもおかしくないのです。

ただ、わたしは同祖だから侵略してよいとする価値観は理解できません。秀吉と明治政府に共通しているのは日本人に対しても平気で残虐なことをしたことです。この辺り、とても公平です。日本人にも朝鮮人にも酷いことをしました。それから、今やってる同祖なのに分断工作するというのも最低です。メディアや学者は何を考えてるんでしょうね。明治期にはアジア主義といって真面目にアジア諸国と共同しようとする価値観がありました。なぜ今テレビで秀吉の朝鮮出兵を持ち出すのか?朝鮮出兵の理由よりもそのことが不可解です。尚、テレビを全く見てないので実際どんな風に取り上げられているか全く知りません。

おわり

参考記事