自己紹介

自己紹介をしたいんですけど…。
どうも私は自己紹介なるものがとても苦手で。

私は異様なほど人の目を気にするタイプなんですが、それゆえ注目を集める行為が苦手なんですよ。

みんなが私の言葉に注視していると意識すると、頭が真っ白になっちゃいます。

加えて自己の表現もへたっぴです。

なんか、変な感じで相手の気持ちとか考えてちゃうんですよ。

例えば、好きなものとか趣味とか言うのって割とポピュラーな自己紹介だと思うんですけど。

関係性ができたら色々言えますけど、相手が何考えてるか分からないのに、自分の好きなもの話すのきつくないですか?

私はbumpと米津とヨルシカが好きなんですけど。

ヨルシカって暗いから好きじゃないんだよね〜。とかいう人がいるかもしれないじゃないですか。

私が辛い時に助けてもらった曲たちが、誰かを傷つけていることもあるかもしれないじゃないですか。

そう考えると好きなものとか初手に晒すのってリスキーですよね。


だからと言って。

経緯とか言うのもなぁ。

大学とか前職とか。

当てにならないと思うんですよね。

同じ大学で同じ学科を卒業しても、一生懸命勉強したやつと遊び尽くしてたやつでは全然違う人間になるだろうし。

職業聞いてもその人がどんな人か分かんないよね。

そりゃあ警察官ですって言われたらちょっと真面目な人なのかなぁって安心するけど。

悪い警察官だって世の中にはいますもんね。


前置きが長くなりましたが。

まあ、苦手な自己紹介。
せいぜい好きに書いていこうかなって思います。





最古の記憶は雪です。
当時父が乗っていた黒い車は、私が9歳まで住んでいた団地に沿うように駐車していた。
整備された駐車場ではなく、吹きさらしに停められてた黒い車に。

真っ白な雪が積もっていた。

私の地域では雪が積もることは少ない。
記憶を辿っても、雪が積もってる様子を見たのは10回未満な気がする。

今でも冬に、雪が積もりそうなほど降ると少し興奮してしまう。それほど積雪は私の地域ではちょっとしたイベントだ。

そのイベントに。

初めて遭遇した時が、私の最古の記憶。

ここから私の人生が始まった。


私はボンネットに積もった雪を触った。

記憶ではよちよち歩きながら、自分一人で触ったはずだ。

だけど、年齢とボンネットの高さを考えたら、恐らく母に抱き抱えらえていたのだろうと思う。

とにかく。

私は積もった雪を触った。

そして。

悲鳴をあげた。

雪の冷たさに、確かに私は悲鳴をあげた。


その時の衝撃が、恐らく私の記憶のレコードに最古に記録された要因だろう。

あれには本当に驚かされた。

冷たいという概念を知ったのもひょっとするとその時だったのかもしれない。


その後の記憶は全くない。

私の性格を考えたら、母に帰宅を促して家に逃げた可能性が高い。
一方で、せっかくの雪だからと外で遊んだ可能性も否定できない。

ともかく私は黒い車のボンネットに積もった雪を手のひらで触った。

そこから私の人生が始まった。

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