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熱量の違い

最近になって、ちょいちょい思い出す「めずらしい体験」について書きます。

私はyoutubeをよく利用しています。楽しみとしても、調べものとしてもいろんな用途で使いますが、その中で知ったとある方のトークがとても面白くて、その方のチャンネルをよく見ていたことがありました。
とにかくトークが面白い。しかも、ためになることからどうでもいい話まで、幅の広いテーマを扱える人で、とても関心がわいたのです。

この、トークの面白い方をOさんと呼ぶことにします。

ある時、その方が本を出版するということで、サイン会が開催されることになりました。私は本がどんな内容なのかとても関心がわいたことと、実際に会ってみたいと思って、そのイベントの抽選に申し込みました。…わりと有名な方なので、まぁ当たらないだろうと思っていました。

なんと、当選してしまったのです。めずらしいこともあるんだなぁと思って、私はわくわくしながら当日を待ちました。
そしてイベント当日になり、私は指定された場所へとわくわくしながら行ったのです。
かなりの長い列で、時間制での開催でした。

並びながら待つ間、私は「違和感のようなもの」を感じていました。
あれ?…これはなんなんだろう…
最初、その違和感がなんなのかよくわかりませんでした。その間にも周囲の人たちのイベントへの想いはどんどんヒートアップしていて、その会話から
かなりのファンであることが伝わってきました。そういう方々に囲まれていました。20分くらい待って、ようやくサイン会の会場が見えました。奥にはOさんが机にいらっしゃるのが見えています。ここまできて、ようやく私は違和感の正体に気付くのです。

「…熱量が違いすぎる…」

違和感の正体は、このイベントに参加する人たちと私の熱量があまりにも違いすぎること…だと気づいたのです。
すくなくとも私の周囲にいた方々は「配信を絶対に逃さずリアルタイムで視聴していて、毎回チャットに参加し、もしかしたらOさんに認識されているかもしれないくらいで、さらにOさんのsns、イベントはすべて逃さずチェックしている」という「本物」の方たちだったのです。

その瞬間、私の頭の中は無になりました…
…私はそこまで入れ込んでいない…

20代から30代くらいの男性が多かったんだけれど、みんな本気の人たちばかりで私は空気になってました…

やべぇ…こんなにおだやかな私の熱量じゃ、ついていけねぇ…

私は、もうOさんの顔が見える距離まできたというのに、自分の熱量を悟ってしまった…ゆえに「無」になってしまった。

ただただ、熱量足んなくて申し訳ない…しかも緊張するなぁ…という気持ちで耐えていました。

ご本人にお会いしたらそんな心配はすっとんで、短い時間を楽しませてもらいました。さすが、Oさんです。サインしてもらって、ちょっとだけ会話させてもらって、記念撮影まで一緒にしてもらえました。
ふわふわのクッションみたいにやさしいなぁと思いました。

それにしても本気の度合いが違いすぎると、申し訳ない気分になります…もしかしたら私よりもずっとずっと熱量の高い人がイベントに落選してしまっていたかもしれないんだから。

でも、とてもよい経験をさせてもらったので静かに感謝しています。そして、本気度の高い方たちは尊敬します。Oさんについていろんなことをよーーーく知っている…よく調べている。
そういうファンがいることってすごいことだと思う。それだけ魅力があるってことだからね。

そんなこんなで、イベントへ無事に参加することができました。サインしていただいた本はちゃんとうちにあります。そして撮影した写真はスマホにしっかり保存しています。
これからもOさんのトークの動画を楽しみにしたいと思います。






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