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老いに追いかけられて



 分かってます、気付けばすでにいくつもの老いの現象に追われています。本当は、老いの減少と書きたいところだが、悲しいことに増えてゆく。現象を減少と掛けるなんて、上手いこと思いついたなと言いたいところだけど、先に変換されただけです。


 まずは目からでしょうか。結膜炎になってコンタクトは1週間禁止、眼鏡生活になった数年前、眼科で言われた言葉。「だいたい、40代後半では1/4が眼鏡に戻って、50代では半分、60代になったらほぼ全員、70代になったら見えてなくても気にしなくなるからねー」と。前回、眼科で眼鏡作ったときには、そんな事言われなかったのに、、、、という事で、すっかり眼鏡に戻っている。見たいもの、見えなきゃ困る時だけ見える生活で充分かなと思うようになりました。


 それから、白髪でしょうか。今のところグレイヘアにする予定はないので、アホ毛を抜いたり、カラーリング剤を買ってきたり、お風呂で染めたり、美容院を予約したり、あぁ忙しい。眼鏡をかけずに洗面所の鏡を見て、キューティクル?って思うときは、ほぼ白髪ですね。私のキューティクルは、いつの間にいなくなったんでしょう。


 そして外せないのが、記憶力の悪さと名前やら、ついさっきの事すら思い出せない現象。すべてのことを、アレで代弁できる世界に足を踏み入れました。何を取りにきたんだっけ?何をしようとしてたんだっけ?そうだ、アレを調べなきゃと思ってスマホを開き、LINEをチェックして、Instagramをチェックして…と、アレ?何を調べるんだっけ?ま、いっか。そのうち思い出すでしょう。思い出さなければ、きっと大した事はないんでしょう。


 それから、如実に実感しているのは、涙もろくなった事。感動した時、笑った時、泣くハードルが低くなった。「チコちゃんの疑問」によると、人生経験を積んで共感しやすくなり、脳のブレーキが弱くなるからだそうだ。

 子供の高校受験の際、学校見学で在校生たちが日々勉学や運動に励んだ上で、長距離走を苦しみながらも頑張っている映像をホールで見て、ボロボロと泣いた。感動をありがとう、と。隣の息子はひいてましたが。


 この数週間、親指の爪の中に黒い線が入っている。汚れかなと思ったが、爪の内側なのか爪自体が黒いのか、ずっと線が入ったままなのだ。調べてみると、何と老化現象だった。そんなところにまで、老いがせまっているとは、本当に油断ならない。


 ふつふつと老化現象について語ってきましたが、何を言いたいかというと、先日学生時代のお友達と飲んだ時、彼女が「今日が1番若い日なんだよ」と、言ったこと。散々、老化現象について語り合った後に。たしかに考え方によっては、そうではありますが。

 同級生の言葉は響きます。まだまだ現象は増えそうですが、「今日が一番若い日」を忘れないようにしたいと思います。


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