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2022年11月SOMPO美術館『おいしいボタニカル・アート展 食を彩る植物のものがたり』感想

「英国キュー王立植物園の協力のもと、食用となる植物を描いたボタニカル・アート(植物画)の展覧会を開催します。野菜、果物はもちろん、ハーブやスパイスなど、身近なものから珍しいものまで、さまざまな食材を植物(食物)にまつわる物語と共に紹介します。古いレシピや、食卓を飾るティー・セット、カトラリーなどの資料類も展示し、「おいしい」ボタニカル・アートを通じて、イギリスの歴史と食文化をたどります。(SOMPO美術館HPより転載)」

https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2021/botanical-art/

今月は3回目の美術館訪問です。半年以上行かないこともあるので、ここまでの頻度は自分では珍しいです。

美術館について

SOMPO美術館は初めて訪れたのですが、駅から近い場所にあるにもかかわらず、自分の知らない場所にありました。オフィス街の中にあるので、こんなところにあるのだと驚きました。
建物自体はとても新しく、HPを確認すると2020年に移転し、今の名前に変わったとのことです。全身の美術館は1976年に開館とのことなので、美術館としては40年以上前からあることになります。
コレクションにはゴッホと東郷青児があるとのことで、今展覧会の最後にもゴッホの「ひまわり」が展示されていました。
美術館としてはそこまで広くないのですが、平日のわりには人が入っていたように思います(観覧に支障のない程度です)。
なんとなく運営というか全体的にこなれていない印象を受けたのは、観覧の順番にみていくと、階段で降りたり、エレベーターで降りたりしたからかもしれません。もちろん全部エレベーターで降りることは可能です。

展覧会について

少し前より植物に興味があり、植物の図鑑や本を読むことが多くなったので、展覧会そのものに興味があり訪れました。
お目当ての作品があったわけではないのですが、紅茶やコーヒーに関する展示が、普段自身も飲むことがあるためか、おもしろかったです。絵のほか、カップやソーサーなどの食器類も展示されていて、特に紅茶の取っ手のないカップは初めて見たのですが、とてもかわいかったです。柄はヨーロッパ風ですが、取っ手のない形はアジアの湯呑を連想させるものでした。お茶そのものが、中国やインドなどからヨーロッパに入ってきたものなので、それに影響を受けてそのような形のものが作られた、というような説明が書いてあったような気がします。湯呑と同柄のソーサーという組み合わせが、なじみがなく目新しい、ということもあったかもしれません。

美術館に行く目的の多くは、有名な画家の絵などを見に行くことが多いような気がしますが、この展覧会はそもそも名前もわからない人(インドの画家のように)の絵が多くて面白かったです。
正直絵としてはそこまでうまくないのでは、みたいなものもあったのですが、それはそれで何の問題もないわけで、名の知れぬ異国の人が100年、200年前に描かれた絵が、美術館に絵として展示されているなんておそらく思いもしなかったのでは、とか考えながらみていました。
あるいは名前が明記されている画家でも、知っている人はほとんどいませんでした。
もちろんボタニカル・アートなどの分野では有名で私が知らないだけだとは思いますが、これだけ純粋に絵だけをみることもあまりないような気がします。

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