第56回『ホストとして客層を新たに開拓~ハイテンションギャルの洗礼~』

うぃす! 大阪男塾の塾長です。

今回お伝えするのは、ホストとしてお客さんの層を新しく開拓した話っす。

ホストとしてがむしゃらに突き進んだ僕は、毎月100万円以上の売上をコンスタントに稼ぎ出すようになりました。

でもここで満足していてはダメなんすよ。現状維持なんて、はなから考えてないっすから「また次の課題を設定して、取り組んでいかなあかん」と思ってたんすね。

そのときの僕は、ベストを尽くしていたんすけど、フルスロットルで働きすぎてこともあり、正直「このままじゃ、もたへんぞ」と感じてました。

ホストとしてまだまだレベルアップが必要な時期。そのとき僕がやらんとあかんかったのは、新しい客層を広げることだったんすね。

それまでは、落ち着いた会話のできる女性客がメインでした。

若い女性は感情のコントロールが未熟なところもあって「俺には難しいかな?」と、アプローチしてなかったんすよ。

でも新規の層を開拓するには、僕の主観なんて関係ありません。

「夜職の若い女性のお客さんを増やしてみよう」と考えて、接客時のノリを変えた途端、すぐにギャルのお客さんがつきました。彼女は当時21歳か22歳くらいだったはずっす。

いつもミニスカを履いていて明るくて豪快に「ギャハハ!」と笑う「これぞギャル!」っていう女性。

僕はその頃から「笑いをとる」という武器を使って、お客さんを喜ばせてたんすね。エンタメ精神は、僕にとって大きな強みでした。

僕の提供する笑いがこのギャルにどハマリしたみたいで、そのうち足しげくホストクラブに通ってくれることに。

一ヵ月で僕に、150万円くらい使ってくれてたんじゃないっすかね。

僕は自分の信念を伝えて、お客さんを信者にしていく教祖スタイルで接することが多かったんすけど、ギャル相手にそれは通用しません。

彼女は半年近く、ホストクラブに通ってくれたんすけど、今思い返しても内容のある話を一切した記憶がないんすよ(笑)

その分、彼女は「オモロイ」に特化していた人でした。

そういえば、こんなことがありましたね。

そのギャルと一緒にゲーセンへ遊びに行ったんすけど、例によって僕がボケまくって彼女を笑かせてたんすよ。

その日は、僕の調子がめっちゃよくて「笑いを狙いに行くとその全部がハマって、どっかんどかんくる感じ」だったんすね。

「いけるところまでいったれ!」と、さらにボケまくっていたら、彼女が「あかん、腹痛い。ちょっと待って!」と両の手の平を僕に向けて、ストップをかけてくるんです。

彼女は「あかん、ちびった。アハハ、もれてもうた!」って言うんすね。最初は「はあ⁉ 何を言うてんねん?」と思ったんすが、爆笑しすぎて失禁していたことが判明。

「アハハ、ごめん、トイレ行ってくるわ。アハハハハ」って、そのまま笑いながら、よたよたトイレへ入っていく後ろ姿が今でも忘れられません。

ストーカー化した別のお客さんの影響もあって、残念ながらそのギャルとは出会って半年ほどで疎遠になったんすけど、彼女から学んだことはいっぱいありました。

お笑い芸人になってから「自分をさらけ出すのが大事」って学んだんすけど、そのギャルは失禁したことを翌日もうネタとしてしゃべってたんすよ。

「ちょっと聞いて、この前たくまとゲーセン行ったときに、こんなことあったんやけどさ~」って、自分で笑いに昇華しよるんすね。

ほんまに、たくましいっすよ。自分も「恥ずかしい経験や、失敗を、どんどん笑いに変えていこう」と思いました。

こんな感じでその後、僕はどんどん新しいお客さんの層を開拓していくことになったんすけど、やっぱりいらないのは「こだわり」っすね。

よく「自分はそれ、やりたくないんで」とか言って、自分の枠内に収まろうとする人がいるじゃないっすか?

でも仕事で上を目指すときに、そういった執着って絶対、邪魔になるんすよ。

僕が現役ホスト時代にモットーとしていたのは「常に自分をアップデート」でした。

キャリアを積む最初の段階としては、自分とマッチするお客さんを知ることは確かに大事。
そこからさらに飛躍するには、こっちの引き出しを増やして、いろいろなお客さんに合わせる力を上げることは、めちゃめちゃ重要っすね。

その過程で失敗したり売上が下がることも、もちろんあるんすけど、それは全部投資っす。

「ひとつの成功例にしがみつくのではなく、よりいい自分を作るために常に変化をしていく」これこそが大事なんすよ!

ギャルはあなどれんすね。僕をアップデートさせてくれて、感謝っす。

最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!

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