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CHILL CAFEを終えて


お礼にかえて

令和3年10月2日。

10 COFFEE BREWERS dot.店を会場に行われた音楽イベント「CHILL CAFE」。
依然続くコロナ禍ということで、同時間帯入場定員65名かつ2部制という制約が多い中でのイベントであった為、当日蓋を開けるまでは状況がみえずらく、、気を揉むこともありましたが、終わってみれば穏やかでチルな時間をたくさんの方が楽しんで下さっている様子が垣間見られ、ほっと胸を撫で下ろしています。

関係者一同、
心よりお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

さて、
今回のイベントの主役は、

ライフスタイルレーベル「Chilly Source」の皆さんでした。

About Chilly Source・・

「Chillで気持ち良い音楽をテーマにラジオ配信、楽曲制作、映像制作、アパレル制作、空間プロデュースなどを総合的に行うライフスタイルレーベル。
毎週日曜日、YouTubeで22時からDJやゲストアーティストによる様々なChillout musicを配信している。また、アーティストやDJ以外にも、ビデオグラファーやデザイナーなどのクリエイターも所属し、約30名ほどのメンバーがチームで活動をしている。」

4組のアーティストさん本当にお疲れ様でした。

そもそもの話をさせて頂くと、
こちらのレーベルとの出会いは、2018年の12月25日まで遡ります。

この日は、
DJのYonYonさんによるプロジェクト「BRIDGE」と一緒に、
「unknown」というクリスマス・パーティーを行った日なんです。

森・道・市場を舞台に生き生きとプレイする彼女の様子をYou tubeで拝見して、
心がシンプルに踊ったので、
インスタのストーリーか何かだったと記憶しているのですが、

「いつか大分にも来てくれないかなぁ〜」

なんてミーハーな投稿をしたところ・・・ご縁を頂いて開催に至った思い出深いイベントの一つで。

この時のアクトのお一人がillmoreさんだった、というわけです。


では、
せっかくなので、
愛すべきこのレーベルから天神まで駆けつけて下さった大好きな4組のことを、
たいへん偉そうではありますが、恐れずに書き綴ってみたいと思います。
(*敬称割愛)


ケース:ケンチンミン

About KEN TIN MIN

 大分県出身のラッパー。元々はロックバンドのギターボーカル。高校卒業後と同時に単身渡米。 ニューヨークでラップに出会う。2021年7月に2nd EP “City Dogs”をリリース。

根っこにある誠実さを悟られることが照れくさいのか、いつもかつも下世話なネタでかわそうとするあたりも、実に人間味があふれ、個人的にもとても信頼できるアーティストさんのひとり。ステージを重ねるたびに、目を見張る速度で進化するラップスキルにステージパフォーマンス。天性のマイク回しにも磨きがかかり、「フットスター」という形容だけではとても追いつかないほどに存在感を強めてきた。

(先んじてごめんなさい)勢いと声量だけでオーディエンスをまとめようとしていた数年前のパフォーマンスも嫌いではなかったが、事実、もうあの頃の荒削りな彼はもういない。「現状維持は退化だ」と、自身に言い聞かせながら歩みを進めているかのような彼なら、この先、とてつもない景色を見せてくれるような気がしてならない。

なお、今月の末には、T.O.P.S Bitts Hallでの初のワンマンライブが決まっている。TOCCHIやTHREE1989の上村翔平らが駆けつけるこの音祭り。こっそり参戦させて頂こうと思っている。

ケース:illmore

About illmore

(Music producer) [Japan]

illmore is, a member of the lifestyle label, Chilly Source, from Tokyo, based in Oita, which is in the southern island, Kyushu, Japan. In his early career, he achieved to the finals of the largest beat maker of contest in Japan, BEAT GRAND PRIX in 2015 and 2016, and produced CM music for big apparel brand, AZUL by Moussy, and opening BGM for Apple Store in Fukuoka, and produced six songs for a rapper KOJOE' album "here" released in 2017. In 2018, he released his acclaimed first album “ivy” featuring KOJOE, Emi Okamoto, SHOHEY from THREE1989, CHICO CARLITO and BASI. In 2019, he produced BUPPON’s album with KOJOE and produced BASI’ hit song “Setsuai”. In 2020, he had the first collaborations with oversea artists such as LINION, Joie Tan and Devin Tracy. The songs are picked by over 40 playlists on Spotify in 8 different countries. Through his constant releases and produce works, illmore’s name and work are recognized as a modern staple as he continues to put his stamp on the international music scene.

「unknow」での邂逅をはじまりに、2019年3月9日に大分店を会場に行われた「THREE1989全国ツアー KISS」でもご一緒させて頂いたillmore。今回が実に3度目のイベントであることも非常に感慨深かった。

「圧巻」

という言葉がこれほどしっくりくるビートメイカーを私は知らない。
無難な橋を渡っているわけでは決してない。どちらかというと、トリッキーなミキシングを行うプレイヤーでもあるだろう。

それでも「安心感」をさらっとインセプションしてしまうあたりは、さすがレーベルの看板アーティスト!と感服せざるを得ない。

本人にそんな気はないのかもしれないが、ビートメイカーとして日の丸を背負う日も遠くない・・こんな夢を自然と持たせてくれる彼の今後からも目が離せない。

ケース:pinoko

About pinoko

東京を中心に活動するラッパー/シンガー。4歳でピアノ、幼少期より和太鼓、篠笛を始める。15歳から路上ライブを開始、その後 23歳で自身に病気が発覚。入院、手術を繰り返す中、ラップを始める。2015年12月より“pinoko”名義で始動。「B-BOY PARK」、「Chilly Source Jam」など多くのイベントに出演。2017年の『手塚治虫作品に敬意を。初音ミクよりラップにのせて』への楽曲提供などで注目を集め、2018年には初音ミクとNEWDAYSがコラボした「NEWDAYS」でも歌詞とラップを担当し話題となった。同年1st ミニアルバム『Hotel』をリリース。所属するChilly Souceのレーベルコンピレーションへの参加、配信限定EPのリリースを経て2020年1stフルアルバム"リバース"をリリース。それを機に中国4都市での録画ライブに出演するなど、国内外問わず、若者を中心に支持を得ている。


pinoko

彼女とは今回が初対面。
SpotifyやYou tubeでは散々聴き重ねてきたアーティストの一人だが、生で聴いたことはこれまでなく、そういった意味では私が今回もっともパフォーマンスを楽しみにしていたアクト。

今回のCHILL CAFEでは、
DJ KROによるオープニングプレイの直後にステージに立った訳だが、
まず彼女の纏うオーラの色数に鼓動の高まりを感じたのがファーストインプレッション。

続け様に虚な私を襲ったのは、

「生き様は多様でいい」

という彼女が綴る歌詞の裏側に優しく塗られた絆創膏のようなメッセージ。

いつもかつも強く生きられる人間ばかりではない。不器用な人間もいる。ポジティブシンキングなんて悪寒の種だとしか考えられない人間もいる。何のために生きているんだろうと、空虚な目(まなこ)で毎日をやり過ごしている人間だっている。

そんな、言ってしまえばアウトサイダー達の代弁者を身を削りながら買って出ているかのような彼女から目が離せなくなってしまい正直ドギマギとしたことをはっきり覚えている。

彼女はだれかの薬にもなり得るそんなアーティストなんだとつよく感じた。これからも変わり続けるであろうpinokoの5年後を早く見てみたい、そう強く思った。

ケース:DJ KRO

About DJ KRO

『Chill』『Relax』できるHip Hop Musicをテーマに活動するライフスタイルレーベル"Chilly Source" Founder/Chilly Source主宰で、毎週日曜、Chilly Source Radioを放送や、コロナ渦になり始めた自身のDJライブ信”STAYHOMEMIX”は様々な年齢層の視聴者を集めている。彼の「Chillな日本語ラップ」を中心にしたDJスタイルにはかなりの定評がありYouTubeでの彼の日本語ラップMIXは"TOKYO SUNSET"は300万回以上再生される。また、国内ではサマーソニックbilloboard StageでのDJの出演や、Greenroom FestivalでのDJ出演、マンハッタンレコードとMIXCDをリリース
国外ではシンガポール、タイ、ドバイの有名レストランでの音楽プロデュースやロンドンの人気ラジオ番組で特集されるなど、現在注目されているDJだ。

DJ KROとは大分店でのニアミスを経て、福岡のdot.店で2020年10月の終わりに初めて対面。実際のプレイを楽しませてもらったのは今回で2回目。ザ・ライブリー博多ぶりに彼のパフォーマンスがゆっくり見られると、数日前からソワソワしていたことは白状する。

CHILL CAFE共同主催者ということで、
レーベル代表のDJ KROとはイベント前夜まで何度もやり取りを重ねてきたのだけれど、
まめで緻密、そして気遣いの人。

いつもレーベル全体のことを最優先に考え、
トップダウンではなく仲間の声に丁寧に耳を傾け続けている人物。

それでいて偉ぶるところがないからか、
クルー達にユニークなニックネームでいじられたりする場面も。

ただ私がこのイベントを通して自然と脳の引き出し内にインプットされたのは他でもない。
DJ KROというリーダーの「背中」だ。

90分の時間の先鋒を務め、仲間たちに花をもたせ、最後はしんがりも自身で行う。

ライブ慣れしている方なら想像するのも容易いと思うが、サイが振られた直後の会場というのは温度が低く、ともすればオーディエンス達も様子見を決め込んでいる、非常にやり辛くもある時間。

ここをリーダーが率先して回し、
あたたまった空気の中にメンバーをそっと入れ込んでいく。

同じように、
はねていく時間、パラパラと時計を気にして会場を後にする人々が出てくる時間帯に、
浮ついたそぶりも見せず、丁寧にしんがりをつとめる。

「リーダーとはこうありたいものだ・・」

できそうでなかなかできない役回りを、
さらっとこなすDJ KROはひょっとしたら今後、レーベルの枠を超えて日本全体のシーンの為に、重要な舵取りをする、そんなキーマンになっていくような気がしてならない。

とまぁ、
よくも素人が偉そうにズケズケ言うもんだと、自分で苦笑いしてしまいますが、真正面から無回転シュートを蹴り付けても、きっと彼らなら許容してくれるはず、と何度も自分に言い聞かせながらこの文章をアップロードしたいと思います。

最後になりましたが、
今回の素晴らしい空間を一緒に作ってくれた頼もしいメンバーに、改めてお礼を申し上げます。

音響は毎度の如く、Good Sound Productionの藤井さん。1言えば4半は理解して下さる知識に裏付けされたリターンにはいつも救われます。dbチェックを直前まで行って下さったこと、感染対策に対して先回りで準備をして下さっていたこと。本当に助かりました。

撮影班チームとして、動画を担当してくれたのは動画クリエイターのリチャード氏。pinokoさんのMVを撮った過去もある彼には、ほぼほぼ説明なしでも形にしてくれるだろうと、大柄なまでにこちらは安心しきっていました。いつもありがとう。

カメラマンとして会場を駆け回ってくれたのはカフェクルーでもある久永くん。自身が今後をどう生きていくか、大いに迷っている最中に手にしたカメラはきっと彼の目に見えている一筋の光。突き放したような扱いをした場面もありましたが、きみはきっと大丈夫。一緒に明るい未来を手繰り寄せよう。

機材面でご協力頂いたのは、三重県のDJ機材専門レンタルサービス「ASSIST DJs」の杉本さん。コード一本一本にまでこだわりが感じられる音のプロとご一緒させてもらえることは、私の財産です。また来年の森・道・市場あたりでお会いしましょう。

会場面ではコワーキングスペースdot.のスタッフさんらにお世話になりました。池辺さん、伊藤さん、さいとうくん(齋藤ですか?斉藤ですか?)、いつもカフェクルー達に良くして下さってありがとうございます。3人が居てくれて、今回も心強かったです。

長くなりましたが、
たくさんの関係者の皆さん、またコロナ禍でありながら、ピースふるなマインドで当日を盛り上げて下っさったご来場者の皆様、皆さんお一人お一人のお陰で、止まってしまっていた音楽イベントの火へ、薪をくべることができました。

まだまだ未熟で、知識・スキル両面を磨き続けなければいけないよちよち歩きのカフェですが、どうぞ引き続き、ご指導・ご鞭撻を賜りたいと思います。この度は、本当にありがとうございました。

10 Coffee Brewers 川平大介


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