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お家で楽しくおいしいこと〜簡単イタリアン「こころと体もあったかボリート」レシピ

春先に始まり、あっという間に世界中に感染が広がった
新型コロナウィルス禍。
暑い夏を乗り越え、涼しくなった秋を迎え、経済政策として
様々なキャンペーンが始まりました。
一旦は収まりかけるように見えた感染も、
冬を目の前にしてまた急速に広がりだしたように感じます。
コロナから身を守る#STAYSAFE の日々は
手探りのまま、まだまだ続きます。
今回の経験で、私たちの暮らしは大きく変わりました。
この間に多くのことを学び、気づいたのではないでしょうか。
おうちごはんの楽しさ、大切さもそのひとつ。
これからも簡単にできておいしいことを広げたいと思います。
基本身近なものでささっと作れて間違いなくおいしいもの、
そして気持ちがふんわり和むものがいい。


秋晴れの日が続いていますが、朝晩はぐっと冷え込む季節になりました。
あんなに暑かった夏が嘘のよう、煮込み鍋がくつくつと音をたてる
キッチンのあたたかさが心地よく感じるようになりました。
まさに #ボリートの季節到来 です。
ボリート=Bollitoとは、bollire(茹でる、沸かす)したものという意で、
大きな鍋で肉や野菜を茹でて食べる冬の定番料理です。
イタリアのどの家庭でもクリスマスなど多人数が集まる宴会には
必ず作るご馳走でもありますが、実はほったらかしで作れて、
その後に使い回しが出来る簡単でとても合理的な料理です。
コロナだけでなくこれから流行るインフルエンザ、風邪は、
寒さ、そして乾燥が何より大敵です。
滋養たっぷりのスープで身体を潤し温め、よく煮込んだ消化の良い
良質のタンパク質とビタミン豊富な野菜をいっぺんに食べるわけですから、
これほど体に良い食事はありません。

今回は普段の日に手軽に出来る鶏肉を使った2~4人分のレシピを
紹介します。このボリートにはじゃがいもは入れません。
その代わり、季節の野菜カブを入れます。
また、本来のボリートはまず最初にブロード(だし汁スープ)を飲み、
そのあと主菜として茹で肉を食べますが、もっと簡単にポトフのように
肉、野菜、スープを一緒にひと皿で食べることにします。
ボリートはたっぷり大鍋で作り、残ったら具を刻んでミネストローネ、
茹で肉はほぐしてサラダにしたりと、とことんリフォームして
食べまわしできる、無駄のないお得な料理です。

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#簡単イタリアンあったかボリートレシピ

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*今夜はとびきり大きなカブを食べたくてボリートにしました

材料(ひと鍋分)/丸鶏(中くらいのもの)、にんじん1〜2本、
セロリ1本、玉ねぎ1個、カブ3~4個
粒胡椒、ローリエ、オレガノやローズマリー、タイムなど
ドライハーブ適宜、塩胡椒、マスタード

①にんじんはタテに切って長いまま、セロリも半分に切るくらい、玉ねぎも半分切り。野菜は具でもありますが、スープの香味野菜として入れるので、(スープが濁らないように)大きく切ります。
カブは大きさにもよりますが、皮をむいて半分割にします。
他の野菜に比べて早く煮えてくずれてしまうカブだけは別の鍋で煮ます。
このひと手間がぐっと味をひきたてます。
お茶パックの袋に粒胡椒、ローリエ、オレガノやローズマリー、
タイムなどを入れておきます。
②煮込み用の鍋に水を入れ、丸鶏、にんじん、セロリ、玉ねぎ、ハーブの袋を入れて中火にかけます。水は常に材料がかぶるくらいにします。
③最初に沸いたらやや火を弱め、アクを取りながらコトコト煮ていきます。
蓋はしません。時々様子を見て水を足します。
火が強すぎてぐらぐら煮立たせてしまうとスープが濁るので注意
1時間半くらいでほぼ煮上がってきたら塩、胡椒で味つけしますが、
あくまで薄味に。
鶏の大きさにもよりますが、中くらいのものなら約2時間が目安。
鶏がばらばらにくずれてしまうのは煮すぎです。
(大きい鶏なら3時間です。)
④煮ている途中のスープを別鍋に取り、水を足してカブを煮ます。
カブは10分ほどでやわらかく煮えます。
⑤スープ皿に鶏肉、野菜(大きいものは適宜切り分けて)、カブを盛り、
スープを注ぎます。マスタードを添えて食べます。

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*宴会用には数種の肉を使って豪華なボリートミスト

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デザイナー、美術家、料理家。イタリアはヴェネツィアに通い、東京においても小さなエネルギーで豊かに暮らす都市型スローライフ「ヴェネツィア的生活」を実践しています。ヴェネツィアのマンマから学んだ家庭料理と暮らしの極意を伝えます。