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推し事がお仕事に繋がった日 【推し活2.0】

それでは聞いてください、『蒼弥(そうや)さんが好きで北海道の宗谷(そうや)に通っていたら、宗谷の講演会にお呼びいただいたお話』

てん / ジャニーズJr.・HiHi Jets 猪狩蒼弥さんのスケジュールを主体に生存。自然とノマドワーカーとなり、年間宿泊数は150泊に上る。『旅するジャニオタ』を名乗り、旅先で公式アイドルグッズと一緒に写真やvlogを撮影してはSNSに投稿中。Instagram @ten_trip8181

※宗谷・・・北海道の最北の総合振興局(最北らへんの地域のことだと思ってくれ)


今回の経験をもとに、まず声を大にして言いたいことがある。

自分の好きなことは声に出した方がいいし、行動した方がいい。


そうや講演会に至る経緯

どうしてこうなったか、少々長いがお話ししたい。

都民で猪狩蒼弥さんのオタクである私は去年の夏前、そうやと名の付く限定列車に乗るために北海道の名寄に2ヶ月半滞在した。感覚としては、野球好きなアイドルのオタクが、そのアイドルが応援している球団の試合へ通うことと同じだと思っている。

昨年8回だけ走った『花たびそうや号』


もともとは2週間で帰ろうと思っていたが、気候が異常によく、滞在先も生活環境も充実しており、わざわざ梅雨の東京に帰る理由がなく、夏のライブ前日まで北海道に粘った。

ただの旅行ではなく長期で滞在していればさまざまなことが起こるもので、現地にお友だちもできたし、なんなら「蒼弥くんが好きで宗谷線に乗るためにこの地域に来た」みたいな動機の女も史上初だろうから、すぐに皆に覚えてもらえた。猪狩蒼弥さんのことも。


その滞在中、本来道民しか参加できない豊富(稚内の隣町)の女子キャンプイベントに参加した。

長期滞在の身で参加するのは申し訳ないと思いつつ、丘で偶然出会った現地ガイドの方に「2ヶ月滞在していたら応募していいと思いますよ!」ということだったので応募した。そして当選した。


この時は稚内在住の方もいて、雨の中テントで呑んだり、電車が5時間来ないので片付けを手伝ったり、1泊2日にしては濃ゆいイベントだった。


そうして話は、今年の1月24日に飛ぶ。

帝国劇場で舞台を観劇し、ヨドバシカメラで買い物しつつメールのチェックをしていたところ、自分のHPへ初の問い合わせが入っていることに汗をかいた。しかもその内容が『宗谷でワーケーションに関する講演をしてくれないか』というものだった。


今観劇した舞台と同等程度の熱を、一瞬で顔に帯びた。まず、HPの問い合わせフォームが生きていたことに対する驚き。そしてちょうど舞台の開演時間である17:30に問い合わせが入った鳥肌と、何よりも宗谷から、しかもめちゃくちゃ得意分野のお仕事のご依頼がきた。

すぐに引かれそうなほどの熱量の返信を、金を払わせてくれと言わんばかりの勢いで送った。先方は「オンラインで講演してほしい」とのことだったが、「すみません現地行ってもいいですか?」とオフライン参加の要望まで出した。

講演させてほしくて1100km


そして晴れて講演者・私のわがままを受け入れていただき、3月、お仕事で宗谷に行くことになった。7回目の稚内だ。


今回の経緯を先方に伺うと「宗谷でもワーケーションを取り入れていきたいけれど知識がない。誰か詳しい人を知らないか?」と最初に相談したのが、女子キャンプイベの時に一緒に呑んだサウナおいたんで「それなら1人知ってる💡」と、私に話が回ってきたそうだ。正直おいたんと名刺交換をした覚えがないのだが、あの日酔いながらでも名刺を渡した私、本当に本当に本当によくやった。


本当にいつ・何のご縁が繋がるか分からないんだなと思った。つまみ程度だった「実は蒼弥くんというアイドルが好きで宗谷線に乗りに来ていて~」という推し事の話がよ、宗谷でのお仕事に繋がったんだよ。

まぁ確かにインパクトには残るかもしれない。


稚内には講演会の2日前に入った。単純に行きたかったから。

でもその無駄に早く行ったおかげでサウナおいたんにも再会することができて、また一緒に呑んで、バーにまで連れていっていただいて、次の日は車で冬の宗谷岬に連れて行っていただいた。

風に倒れたエロハンを正してくれるサウナおいたん


蒼弥さん、わたし宗谷も、宗谷の人もすごく好きだ。


そうや講演会当日

ここからは当日の思い出をつづっていく。

なんだかんだ稚内には6回ぐらい来ているものの、最高で1泊しかしたことがなかったので、今回はゆっくり3泊した。ちなみに「稚内に観光に来る人は普通ではない」と言われているので、6回来ている私は(以下略)日本最北の駅・稚内周辺は地元感を出せてしまうほど慣れてきた。


お散歩していたら、新作のCAPE SOYAシャツに出会った。配色もデザインもすごくかわいい。

SOYAって5個書いてあった好き


お昼は、女子キャンプの時に仲良くなった稚内の同い年とオムライスランチをした。

1人飯じゃないという匂わせ写真


そのほか、サッポロドラッグストア通称サツドラでリップグロスを買った。こういう記念の日には化粧品を買いたくなる。そういえば当日からマスク規制が緩和されたことも、タイミングだった。


利尻行きフェリー欠航で急遽稚内に泊まることになった2人とロビーで談笑しつつ、スライド資料を最終確認しつつ、講演の時を待っていた。なんて書いたら格好がつくのだが、宗谷の方々に伝えたい事が多すぎてスライド資料は講演の2時間前まで作っていた。全部で125ページ、小声でリハしても声が枯れてしまう。


車でお迎えに来ていただき、車内でおいたん②と合流した。そう、道民限定の女子キャンプに応募しても良いと許可をくれたガイドの方も、同じ講演会に登壇することになっていた。参加者の中にはおととい偶然一緒に呑んだ方や、昨日寄った中華料理屋の方もいた。

世間狭すぎ悪い事できない。(悪いことはいつでもしてはいけません)


会場に向かう途中で、稚内名物『街中にシカの群れ』にも遭遇した。


20人ぐらいの宗谷の方々の前で、1時間近く講演をしただろうか。

『ワーケーション』というここ1年で取り組んでいる私のライフスタイルを、この宗谷でも是非!というただの愛というか熱を、俺の!!!話を!!!聞いてくれ!!!!!の気持ちで伝えてきた。


熱弁し終えて、一番最初に感じたことは、


うわっ.... 楽しかった!!!!!


だった。達成感というか、とにかく楽しかったという気持ちで溢れた。蒼弥さん、ライブをやった時ってこんな気持ちですか。なんだかよく分からないけれど私、人の前で話してすっごく楽しかったよ。


これが、私の人生はじめての講演会登壇だった。

宗谷ワーケーションパラダイス


その後、懇親会までセッティングくださっていた。

みんな乾杯の挨拶が面白くてずるい。宗谷牛ステーキまでいただいっちゃって、もうずっと上機嫌だ。

懇親会の場では、様々な方が次々に声をかけてくれた。自分が話していて楽しくなっちゃった講演が果たして為になったのか、若干の不安があったが。私の話を聞いて「うちの空き家が活かせると気付いた!」と食い気味に話しかけてくれた方がいたので、まず成果はゼロではなかったようだ。よかったよかった。他にも「スライドの写真に写っていた人、知り合いです」と言われたり、やっぱり狭かった。


どの方とお話ししても面白くて、人と話せば話すほど稚内が好きになった。正直、稚内駅周辺店舗の方々はあまり活気がなく、セイコーマートのじいちゃん店員が一番元気な感じで、「いらっしゃいませ」を言ってもらえない店舗もある。そんな一種諦めていた稚内に「こんな熱い想いを持った人たちがちゃんといたんだ...!」と知れたことが、今回一番嬉しかった。やっぱり宗谷は最高なところだった。そして人が面白くて超楽しかった。アクスタ3枚分ぐらい名刺交換をして、SNSの繋がりも増えた。次稚内に行ったら一緒に呑んでくれる人が増えた。


フリーランスになって11ヶ月目、個人で仕事をやっていて良かったと思った一番の瞬間だった。



ということで、「蒼弥さんが好きで北海道の宗谷に通っていたら、宗谷から講演会にお呼びいただいたお話」でした。


あの日蒼弥さんを応援していく決意をしなければ、宗谷に通うこともなければ、ワーケーション生活もしていないかもしれないので、猪狩蒼弥さん、人生を楽しくしてくれて本当にどうもありがとう。今回の講演会のご縁から、今度わが家にシカ角が届くみたいよ。面白いね


それでは最後に、「愛は伝えれば伝えるほどいい」という蒼弥さんの教えのもと生活しているオタクとして、一つだけ言わせていただきます。

「この人には関係ない話だろう」なんて勝手に決めつけずに、自分の好きなことの話はどんどんしてこうな。


おまけ

稚内まで行く方法は、羽田からANAで1本、旭川から宗谷線などがある中、今回は札幌からバスで来てみた。

そう、そうやバスだ。


これまでの稚内紀行で見かけてはいたが、今回ようやく乗車することができた。札幌から稚内まで約5時間、足元ゆったりな3列独立シートなので快適なそうやの旅が可能だ。電車で行く場合、直行は朝7時台のみなので、朝が苦手な私はバスの方が楽だったりする。

札幌ー稚内は、運航体制がちょっとくすぶる。

意外にも1日6本のバスが出ていて、そのうち1本は夜行バスだ。この北海道という1都道府県の中だけで完結する夜行バスがあると知った時のワクワクよ。そしてこの札幌ー稚内線は、宗谷バスと北都交通で共同運航している。それつまりだ「猪狩そうやと松村ほくと、どっち乗る?」みたいなもので、そうやオタクとしては「宗谷バスが運行する時間帯に乗らなきゃ」となる訳ですよ。


さらに面白いことに、夜行バスは各運航会社が交互に担当していた。しかし私が乗りたい日の夜行バスは北都交通の日だったので、おとなしく翌日昼便の宗谷バスの時間帯に乗った。

バスは時間帯ではなくバス会社で選ぶ


おまけ➁

稚内の好きなところを挙げます。

とにかく"そうや" がいっぱい

稚内市の中に宗谷という地名があって、橋もバス停も公園も小学校も幼稚園も「そうや」だ。そもそも日本のてっぺんが「そうや岬」という時点でやっぱり猪狩さんってかっこいいな。そんなそうや集めが楽しくて、猪狩さん二十歳の誕生日の時には『そうや20個集める企画』を敢行できたほど。そろそろ私、そうやオタク向けの稚内旅行プラン作れそうや。

炒麺がうまい

稚内のソウルフード『チャーメン』。簡単にいうとあんかけ焼きそば。炒麺については、この稚内観光協会のサイトがとても分かりやすい。私は味の大王のウェルダンな麺が好き。京都へ転勤が決まったサウナおいたんが「実際に恋しくなるのは海鮮とかではなくて、こういうB級グルメだと思う」としみじみ言っていた。分かる気がする。私も半年前に食べた釧路のスパカツ(ナポリタン+カツ)が忘れられない。

シメサバがうまい

長期で日本を離れる際には必ずシメサバ締めをするほどのシメサバ担だが、度肝を抜くレベルのシメサバに宗谷で出会った。宗谷のシメサバうますぎ大好き。というか地元民で溢れて予約が取れないこのお店が美味すぎる。

稚内のコミュニティラジオが面白い

ラジオDJが普通のパートさんらしく、天気予報を噛み倒すらしい。稚内駅近くの商業施設にラジオブースがあり、ラジオDJが普通に募集されていた。稚内面白い。

ゴミ収集の間隔が面白い

旅行に行った時、その地域のゴミ収集に着目してみても面白い。稚内の一般ごみの回収は、水曜日と金曜日だった。すごくない??水木曜で出たゴミと、金土日月火曜で出たゴミ、バランスすごくない??


ということで皆さん、稚内も宗谷も面白いです。ぜひ行ってください。

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