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【開催レポ】鹿児島市のリアルな課題を深掘り、"関わりしろ"を探る3時間

鹿児島市に関心を持つ首都圏在住の方々が参加されているオンライン講座「Kagoshima Lovers Academy(かごしまラバーズアカデミー)」。

第1~2講では、主に鹿児島市の魅力やこれからの可能性など、鹿児島市全体のプラス面にフォーカスしてきました。
受講生の方々からは「鹿児島市の意外な魅力に気付いた」「想像以上にまちが盛り上がっていて躍動感を感じた」などのコメントと共に、「既に地元の方々が鹿児島を盛り上げている中で、自分たちは首都圏からどんな関わり方ができるのだろうか?」といった、自分自身と鹿児島市との関わり方を模索する声も多数挙げられました。

10/24(土)の第3講では、地域との関わり方を探る上で大切になる”リアルな地域課題の深掘り”をテーマに講座を開催。
日ごろから鹿児島市内各地で地域づくりに関する事業や活動を行っている4名の鹿児島在住アドバイザー・メンター、そして昨年度実際に首都圏から鹿児島市に関わる企画を立案した2名の首都圏側メンターより、それぞれが活動の中で感じている”リアルな鹿児島市の課題”についてのプレゼンが行われました。

当日の様子をダイジェストでご紹介します。

過去の開催レポートは本文下部をご覧ください。

【1】第3講の開催概要

日時:2020年10月24日(土)13:00〜16:00
開催方法:ZOOMを使ったオンライン開催
プログラム内容:
    1)オリエンテーション
    2)チェックイン(自己紹介)
    3)アドバイザー・メンターによる地域課題プレゼンテーション
    4)課題を深掘るグループセッション
    5)企画シートをもとに関わり方を探る時間
    6)チェックアウト(感想共有・意見交換)
    7)諸連絡

【2】鹿児島市の最前線で活動するアドバイザー・メンターが日々感じているリアルな鹿児島市とは?地域課題プレゼンテーション

Kagoshima Lovers Academyでは、受講生のサポートや連携を促す役割として6名のアドバイザー・メンターの方々に関わっていただいています。
第3講当日は、実際に鹿児島市内または首都圏から鹿児島市の地域づくりに関わっている実践者という視点から、6名のアドバイザー・メンターそれぞれが感じている鹿児島市の魅力や特徴、そして課題についてお話しいただきました。

それぞれにお話しいただいたテーマ
・アドバイザー 須部貴之さん:騎射場と空き家再生の現場
・アドバイザー 福島大輔さん:桜島と観光の現場
・鹿児島側メンター 橋口亮さん:喜入地域のまちづくり現場
・鹿児島側メンター 門間ゆきのさん:名山地域のまちづくり現場
・首都圏側メンター 西香菜恵さん・押川蓮斗さん、かごしまラバーズプロジェクト運営事務局:鹿児島市の関係人口づくりの課題と昨年度体験談

<アドバイザー 須部貴之さん>

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鹿児島大学の周辺、騎射場エリアを拠点に地域づくり会社(株)KISYABAREE(キシャバリー)を経営する須部貴之さんからは、自身が企画運営を行っているイベント「騎射場のきさき市」の話題をメインにご紹介いただきました。

コロナ禍での地元商店の様子や、今後の地域外へ向けたプロモーションの必要性など、首都圏から遠隔で課題解決に関われる可能性=”関わりしろ”のヒントを具体的にお話しいただきました。

<アドバイザー 福島大輔さん>

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桜島の地域づくりや商品開発・販売、観光事業などを行うNPO法人桜島ミュージアム理事長の福島大輔さんからは、取り組んでいる事業の概要やこれまでの経緯を紹介しながら、実際に地域の現場で動いているからこそ感じている桜島の課題を赤裸々にお話しいただきました。

一般的に知られている桜島の地域課題ではなく、福島さんが約15年間、桜島の地域づくり事業をされているからこそ感じる地域課題や今後の可能性を、生活面・商業面・観光面といった視点からご紹介いただきました。

例えば、フェリーで桜島に降り立った後の交通面の課題や、コロナ禍によってバスツアーなどの団体観光が減り、個人単位での観光の楽しみ方にシフトする上での観光戦略についてなど、現場で日々意識されていることを教えていただきました。

<鹿児島市側メンター 橋口亮さん>

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鹿児島市の地域おこし協力隊として喜入エリアにある観光農業公園グリーンファームを拠点に地域づくり活動を行っている橋口亮さんからは、6つの町が合併したエリアだからこその地域課題を自身の体験談も交えながらご紹介いただきました。

鹿児島市内中心部とは異なる郊外特有の課題や今後の取り組みについてのお話もあり、鹿児島市の多様な側面を発見すると共に、喜入エリアのこれからのポテンシャルを感じる時間となりました。

<鹿児島市側メンター 門間ゆきのさん>

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地元新聞社に勤務しながら、自身が暮らす名山町のまち歩きマップ制作など、まちに関するさまざまな企画を行っている門間ゆきのさん。
住居や飲食店、空き家の件数・推移を数値で示していただき、地元住民の方々へのヒアリングなどを通した生の声も交えながら地域課題をお話しいただきました。

昔ながらのまち並みや雰囲気が残る名山町。暮らしや商業の面だけでなく、空き家や建物の耐久性といった安全面に関する課題も挙がり、地域の保存と魅力活用の両方を行っていく必要性が感じられました。

<首都圏側メンター 西香菜恵さん・押川蓮斗さん、かごしまラバーズプロジェクト運営事務局>

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アドバイザー・メンターからの地域課題プレゼンの最後は、かごしまラバーズプロジェクト運営事務局からこのプロジェクトが立ち上がった背景や目的について紹介させていただいた後に、昨年度、同様の事業を通して首都圏から鹿児島市と関わりをつくった実践者として首都圏側メンターの西香菜恵さん・押川蓮斗さんから、それぞれ体験談をお話しいただきました。

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首都圏側メンターの押川さんは、仕事で関わりたいという目的で鹿児島市との関わり方を探し始めました。
桜島を魅力的に感じ、仕事としての関わり方のプランを今回のアドバイザーでもあるNPO法人桜島ミュージアムの福島さんに提案しつづけていたそうです。
結果、今年度から地域おこし協力隊として桜島の地域づくりに関わっていくことに!ワクワク感の伝わるお話をいただきました。

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首都圏側メンターの西さんは、昨年度鹿児島を訪れた際に感じた鹿児島市の魅力をもとに日常の中で無理なくまちを楽しめる方法を考え、特定の目的地を持たずに鹿児島市を旅する「だらだら旅in鹿児島」を企画しました。
新型コロナウイルス感染症の影響でまだ実践には至っていませんが、今後タイミングを見て実行したいと話しました。

【3】地域課題をさらに深掘るグループセッション

各アドバイザー・メンターからのプレゼンテーションの後は、それぞれの地域の話をより詳しく聞き、地域課題の原因や因果関係などを深ぼるグループセッションを行いました。(ZOOMのブレイクアウトルーム機能を使用)

受講生それぞれが希望するアドバイザー・メンターのグループに分かれ、質疑応答や意見交換など、双方向コミュニケーションをとりながら進めたことで、地域課題への理解がさらに進み、鹿児島市との関わり方のイメージが一気に膨らむ時間となりました。

【4】「やりたいこと」「求められていること」「できること」から”関わりしろ”を探る時間

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講座の最後は、上記画像の4つの項目に沿って自分自身の考えを書き出す時間をとりました。
第1講から今回の第3講までの間に得た情報や感じたことを振り返り、文字に書き出すことで考えを整理して、今後の関わり方のプランを考える重要な時間です。
同時に希望制で個別相談ができるブレイクアウトルームを設けたことで、受講者それぞれが今感じている疑問やモヤモヤを相談したり、考えついたアイデアをブラッシュアップする場として活用するなど、今後の動きを大きく進める機会になりました。

【5】事後アンケートより(一部抜粋)

実際に現場で動いていらっしゃる方々が感じている問題意識を直接伺うことができたのはよかったです。
実際に現地の課題で会ったり、現地で活動している人の思いを聞いたりできてとてもよかったです。少しずつではありますが、自分がどのように鹿児島と関わりたいのかということをイメージできてきているような気がします。
沢山対話の機会を作っていただき、自分のアイデアを言語化して共有したり、他の方の話を聴くことで、深めたり、また別の視点で捉えることができた。同じような方向性を考えている方と話ができたことで、個別ブレストの機会をセットできたり、アイデアを形にしていこうと、次のステップが見えてきた。

【6】次回第4講について

次回は11月22日(日)に第4講を開催します。
鹿児島市の魅力と課題を踏まえた「自分と鹿児島市との関わり方」の案を考え、周りとの意見交換などを通してブラッシュアップを行います。

お問い合わせ先

ご質問・ご要望は下記へお問い合わせください。

Kagoshima Lovers Project運営事務局
(一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab内)
TEL: 080-2785-4563
E-mail: info@ten-lab.org
営業時間:月~金(9:00~18:00)
主催:鹿児島市
運営:一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab

過去の開催レポート

<第1講開催レポート>
<第2講開催レポート>

かごしまラバーズアカデミー受講生それぞれの紹介note記事

かごしまラバーズアカデミー受講生17名の方々を紹介するnote記事を公開しています。
講座が進むごとに記事を追加していきますので、ぜひご覧ください。


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桜島を連想させる”マグマ“というフレーズは、鹿児島市のまちや人が持つ”熱量”を表しています。
「あなたとわくわく マグマシティ」は、鹿児島市民(赤い糸)と市外の人々(青い糸)が交流する中で、思いを合わせ、わくわくする未来を紡いでいこうという願いを込めた鹿児島市のブランドメッセージです。


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