プロレタリア文化運動の光芒・川端康成が見出した作家たち/日本近代文学館

画像1 プロレタリア文化の光芒は何よりも人が人らしくあるために、という一点に尽きるのだと展示を通して伝わってきた。獄中からの折り畳み式の葉書に小さい文字で綿密に綴られた思いはその人が閉鎖的な日々の中で考えに考え抜いた証であるのかと思うと、胸が詰まる。一方で、川端の展示は残された交流の手紙からは川端の思いやりの深さ、それに対する感謝の思いが感じられて、非常に心暖まるものだった。川端の自身の仕事(使命、かもしれない)を成し遂げようとする強い意思が、新しい作家を見出だし、彼らを世に導いたのかもしれない。