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いつかは君も出会うさ

もともと私は引っ込み思案な性格なので
対面で誰かとおしゃべりしたり
新しいコミニュティの扉を叩く事に
言い様のない恐怖感があるのです。

今風に若い子の言葉で言うところの
「隠キャ」と言う奴でしょうか
ようは、あんまり明るい人ではないのですよ

そんな私が世間と孤立しないで
済んでいるのは例の青い鳥さんのおかげ
鳥さんは私の見知らぬ世界の話題を
お隣さんとの井戸端会議のように身近に
運んできてくれたり、時には私の独り言を
誰かのお茶請けに届けてくれたりと

ああ、この鳥はいつか童話で見た
あの幸せを運ぶ青い鳥の現代版なんだ
ミチル、にいちゃんは見つけたよ!
などと気分はチルチルだったのですが
気分を良くした鳥さんは前にもまして
色々な物を私に運んでくれました。

ごめんね鳥さん、今はそんな気分じゃないの
私が息をつく様に発した小言でさえ
鳥さんは速達便で誰かに届けてしまう
私の独り言を何人が読んだとか
ハートマークを送ってくれても
私はちっとも嬉しくないの。
こんな事なら穴倉にでも向かって
つぶやけば、窓際に座って居るテディベアに
でも話しかけていればよかったわ。

そんな事を考えていたせいか
ある日鳥さんは何も届けてくれず
私の言葉も運んでくれなくなりました。
幸せに不平を言ったバチがあたったのかしら
不思議とまったく悲しくありません
とっても清々しい気分で溢れています。

これでまたミチルと旅に出かけられる
また青い鳥を探す日々が始まるんだ。

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