書けない日のこと

※2ヶ月近く前に書きました

 内容はある程度決まっているし、あとは組み立てをどうするかという原稿があるので全くといっていいほど書けない時がある、これを書いている時がそう。
朝起きてコーヒーを飲んで、書こうと思ってパソコンの前に座るが乗らない。「いくか…」と腰を上げて家を出て電車に乗ってルノアールに行く。

 平日なので店内にはあまり客はいない。
よく座る席が空いていたのでそこにしようと座ろうと思ったけど近くでは勧誘なのか商談なのか6人くらいのちょっと怪しい雰囲気の人たちがいる、じゃあこっちの席を…ともう1箇所のよく座る席にしていつもの通り注文をしてノートパソコンを広げる。
 パソコンのロックを解除したところで近くにいたスーツ姿の男性が店内をウロウロしながら電話を始めた。
 「明日は大型トラック用意できたんですが、明後日は予約がいっぱいで無理そうです!その場合はトラクター2台でいくことになりますが…ちょっと他あたってみます!」
 建築業の管理職なのだろうか?そもそも大型トラックの代わりがトラクター2台で賄えるのか?トラクターってことは建築じゃなくて農業なのか?トラクターが入るところに大型トラック入れないだろう!と余計な考えがどんどん頭から生まれていく。
 しばらく何箇所かに電話をしたであろう男性は舌打ちをして自分の席に戻っていった。

 気を取り直して作業を始めようとすると左側の謎集団がザワザワしだした、よくよく見てみると中心にいる人物は結構いい歳をしているが金髪でラフな格好をしている「ルノアールにいそうな人その1」だ。少し距離が離れているのでどんな会話をしているかはわからないが一様にノートパソコンを広げてなにかを見て話をしては時折爆笑をしている。きっと儲かる話をしているのだろう。

 気持ちも落ち着かないままwordファイルを開き作業を始めるがやっぱり動かない、こころなしか肩こりがひどくなってきた気がする。あのフカフカの椅子と計算された高さのテーブルが揃ったルノアールなのに!
 一旦、目の前のwordファイルを閉じて別の作業に逃げることにした。別のイベントで使うクイズコーナーのネタ探し。これも数日中にやっておかなければいけないものだったので必要な作業ではあるがこれは家で出来る作業だよなぁと思いながらgoogleと向き合う。

 1時間ほどで一段落ついて先方へデータを送り一息つく。
さてこっちをやるかとwordファイルを開いたところでやっぱり乗らない。乗らないときは乗らない。
 いつもより早くルノアールを出て少し歩くことにした。体を動かすことで気分も変わるかもしれない。外に出て線路近くの道を歩いていると気づけば2駅分ほど歩いていた。少しだけ気分がクリアになった感覚があったので急いで喫茶店に入ろうと思ったところで気づいた。
「この駅は喫茶店不毛地帯だ」と。
 一縷の望みをかけて駅前の低価格帯の喫茶店に向かうも席はパンパン。そもそもぎゅうぎゅうな店では隣の目もあるので仕事柄原稿がかけない。…帰ろう。

 帰宅して自宅のパソコンをつけるがやっぱり乗らない。どうしたものかとたどり着いたのが「原稿を書く助走をつける」こと。
 noteにアクセスしてこの原稿を書く。時計は24時を超えている。

 今日1日起こったことを頭の中で整理しつつ深夜なので文章の細かいところはさておきここまで書くことができた。
「これはいけるな」そういう思いを込めて「下書き保存」のボタンを押すことにする。

下書きボタンを押して3時間後

 なんとか上がって安堵する。スタートを切れない時は一旦手を動かすということが大事だなと改めて実感する。忘れないようにしよう


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