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統合失調症の類型



統合失調症の3つのサブタイプ

統合失調症は脳内の神経伝達物質のバランスが崩れて発症するとされている精神疾患である。
統合失調症には大きくわけて下記の3つのサブタイプに分類されることが多い。

・妄想型
・破瓜(はか)型
・緊張型

・妄想型

妄想型の特徴は、自分が迫害されているというような被害妄想や、他人が自分に対して敵対的であるというような対人関係の妄想が中心をしめているもの。30代前後で発症することが多い。


・破瓜(はか)型

破瓜(はか)型の特徴は、思考、感情、行動の統合が難しく無秩序な振る舞いやまとまりのない言動、感情の平たん化がみられる。統合失調症の3つのサブタイプの中で最も多く、発症年齢が10代~20代のときに発症することが多い。


・緊張型

緊張型の特徴は、興奮状態や昏迷状態という正反対の症状を繰り返す身体の動きに障害がみられるものである。20代前後で発症することが多く、一定期間を過ぎると症状が良くなりやすい。


4番目のサブタイプ「単純型」

3つのサブタイプとは別に4つ目のサブタイプとして「単純型」がある。

特徴は、幻覚や妄想などの統合失調症の典型的な症状がほとんど見られず、集中力や持続力の低下、能率の低下、場違いな態度など一見すると社会生活にすごく影響があるようには見えないタイプとされている。

単純型は診断することが困難なことが多く、家族でも病気に気づかないこともある。そのため、統合失調症のサブタイプとして認めない研究者もいる。


まとめ

これらのサブタイプは互いに移行することもあり、必ずしも固定的なものではない。

結局、脳機能の検査などによってタイプごとに特有のものがあるかどうかは分かっておらず、生物学的な障害部位の違いにおいても不明である。

しかし、この4つに当てはまらない場合も多く、統合失調症は複数の病気の集合体とも考えられている。

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