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チャレンジャーデッキでパイオニア始めてみない?



 こんにちは。緊急事態宣言も9月に終わり、多くの地域で大会が再開され、同時にパイオニアチャレンジャーデッキが10月15日に発売されたため、これまでになくパイオニアが盛り上がっています。

 この記事ではパイオニアチャレンジャーデッキを購入してパイオニアを始める方や、パイオニアをすでにプレイしている方向けに4種それぞれの価値や特徴、大まかなプレイの仕方、もっと上のレベルを見据えての改造案を紹介します。
どのデッキも定価5500円のお手頃価格でフライデー3勝を狙えるレベルをクオリティをしており、改造次第で大型大会も勝ちあがれる有力デッキばかりです。

公式サイト
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035399/ 『パイオニア・チャレンジャーデッキ』MtG公式

晴れる屋 全国展開しているので店舗で購入してすぐに遊ぶこともできます
https://www.hareruyamtg.com/ja/products/detail/102787?lang=JP 【JP】《パイオニア・チャレンジャーデッキ ロータス・コンボ ○日本語版》5500円

https://www.hareruyamtg.com/ja/products/detail/102786?lang=JP 【JP】《パイオニア・チャレンジャーデッキ アゾリウス・スピリッツ ○日本語版》5500円

https://www.hareruyamtg.com/ja/products/detail/102788?lang=JP 【JP】《パイオニア・チャレンジャーデッキ 赤単バーン ○日本語版》5500円

https://www.hareruyamtg.com/ja/products/detail/102789?lang=JP 【JP】《パイオニア・チャレンジャーデッキ オルゾフ・オーラ ○日本語版》5500円

ネット最安駿河屋 
https://www.suruga-ya.jp/product/detail/623002053  MTG パイオニア・チャレンジャーデッキ [日本語版] 4種アソート 15,880円

https://www.suruga-ya.jp/product/detail/623002055 MTG パイオニア・チャレンジャーデッキ [日本語版] 赤単バーン 4380円

https://www.suruga-ya.jp/product/detail/623002056 MTG パイオニア・チャレンジャーデッキ [日本語版] アゾリウス・スピリッツ 4380円

https://www.suruga-ya.jp/product/detail/623002054 MTG パイオニア・チャレンジャーデッキ [日本語版] オルゾフ・オーラ 4380円

https://www.suruga-ya.jp/product/detail/623002057 MTG パイオニア・チャレンジャーデッキ [日本語版] ロータス・コンボ 4380円

パイオニアについて

 パイオニアをあまり知らない方のために、パイオニアというフォーマットについて簡単に説明します。もうすでに知っている方は次項へどうぞ。

https://mtg-jp.com/gameplay/format/pioneer.html MtG公式サイト-パイオニア

 パイオニアは2019年10月に制定されたもっとも新しいフォーマットで、ラヴニカへの回帰以降の通常セットすべてが使用可能でありローテーションがないフォーマットです。
過去10年にスタンダードで活躍した強力なカードが使用できるほか、制定から1年の間に多くのカードが禁止されたことで他のフォーマットと比べて健全な環境に落ち着いています。

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モダンやレガシーで禁止されている強力なカードも使用できます。

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チャレンジャーデッキはお買い得?

構築済みデッキを買う上で気になるのは、値段に見合っているのか?です。いくらいいデッキでも、シングルでそろえた方が安いのではあんまり買う気になれませんよね。今回は晴れる屋の販売サイトを参考にデッキをすべてシングルで買った際の値段を調べてみました。あくまで参考程度ですがどのデッキも値段以上のカードが入っていることがわかります。(カードの価格はそれぞれ1枚当たりの価格です/2021年10月19日時点、日本語NMの価格です)デッキリスト画像を表示するのに使っている海外サイトmtggoldfishの機能として、海外通販サイトCardKingdomのデッキ合計価格も見ることができます。デッキリストの画像のデッキ名の下に$~~と記載があります。そちらも参考にしてください。

17100円 「アゾリウス・スピリッツ」
「アゾリウス・スピリッツ」はなんといっても《厚かましい借り手/Brazen Borrower》2600円/1枚、《氷河の城砦/Glacial Fortress》600円/2枚、《至高の幻影/Supreme Phantom》900円/4枚、《呪文捕らえ/Spell Queller》800円/2枚と主力のカードが惜しみなく投入されていることです。

4種のチャレンジャーデッキの中で価格だけでいうと一番お買い得ですが、土地以外に汎用パーツがほとんど存在せずスピリットデッキ専用パーツがほとんどのため、ほかのデッキのためのパーツ取りや、他テーマへの組み換えはかなり厳しいです。メインデッキが豪華な分、サイドボードが貧弱という弱点もあります。

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15320円 「ロータス・コンボ」
 「ロータス・コンボ」はレガシーでも活躍しているエンチャント《全知/Omniscience》3500円/1枚がサイドボードに入っているほか、デッキのメインテーマである《睡蓮の原野/Lotus Field》1000円/4枚、《演劇の舞台/Thespian's Stage》300円/4枚と優秀な土地が揃っています。
モダンやレガシーで禁止されている強力カード、《時を越えた探索/Dig Through Time》300円/2枚もパイオニアでは使用できます!

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12770円 「赤単バーン」

「赤単バーン」の参考価格は控えめに見えますが、これは《損魂魔道士/Soul-Scar Mage》580円/4枚の収録で市場の価格が下がったためで、チャレンジャーデッキ発表前の8月時点では1枚1600円前後を推移していました。モダンやパイオニアで一線級の軽量クリーチャーとして活躍しているカードが580円で買えるのは今だけ…かも。神チャンドラとも呼ばれる《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance》1200円/1枚もサイドボードに収録されており、汎用パーツも多いため組み換えやパーツ取りに一番向いているデッキといえます。

デッキリスト

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12630円 「オルゾフ・オーラ」
 「オルゾフ・オーラ」は主にアンコモンやコモンで構成されており、ほかのデッキと比べてお値段は控えめですが、レガシー、モダン、パイオニアどのフォーマットでも使われている最強のハンデス《思考囲い/Thoughtseize》2500円/1枚や、強すぎてヴィンテージで禁止、ルール変更までされた《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》1500円/1枚など強力なレアがサイドに収録されています。
また、チャレンジャーデッキ4種の内このデッキだけがペインランド《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》100円/4枚とファストランド《秘密の中庭/Concealed Courtyard》800円/4枚がフル投入されており、この土地8枚と《思考囲い/Thoughtseize》《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》の10枚だけでも買う価値があるといえます。

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チャレンジャーデッキはどんなデッキ?

この項ではリストを見ながらデッキの基本の動き、勝ち筋を紹介します。初心者におすすめできる順に掲載していますが、どのデッキもゲームのゴールがはっきりしているデッキなので、初心者の方でも回せるデッキばかりです。

赤単バーン デッキリスト

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「赤単バーン」は1ターン目2ターン目にクリーチャーを展開し、高速で相手のライフを削るアグロデッキです。
4種16枚の1マナクリーチャー《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》《損魂魔道士/Soul-Scar Mage》《ボーマットの急使/Bomat Courier》《ギトゥの溶岩走り/Ghitu Lavarunner》が採用されており、特に果敢をもつ《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》《損魂魔道士/Soul-Scar Mage》二種が複数並ぶと一瞬で相手のライフが溶けていきます。
クリーチャーだけで相手のライフを削り切れなかった場合にも、《魔術師の稲妻/Wizard's Lightning》など高効率な火力でライフを直接狙っていきます。

1枚で2枚分の働きをする《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》《舞台照らし/Light Up the Stage》のおかげでアグロデッキにしては息切れもしにくく、最後の一押しに《ラムナプの遺跡/Ramunap Ruins》もあり、環境のトップメタデッキの一つです。

アグロデッキだから簡単だと思いきや、インスタントタイミングで使えるカードが多く、ほとんどの火力はクリーチャーやプレインズウォーカーも対象に取れることから、見た目以上に択が多くなりやすく、果敢などの忘れやすい誘発能力もありきちんと20点を溶かし切るよう点数計算をしておく必要がある奥の深いデッキです。

一方で単色でマナ管理が簡単で、ゲームスピードも速いことから時間切れになりづらく、初心者に一番オススメできるデッキです。

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オルゾフオーラ

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「オルゾフ・オーラ」はその名の通りオーラ呪文でクリーチャーを強化していくデッキです。《命の恵みのアルセイド/Alseid of Life's Bounty》《憎しみの幻霊/Hateful Eidolon》《無私の救助犬/Selfless Savior》3種12枚の1マナクリーチャーと、《石とぐろの海蛇/Stonecoil Serpent》の2枚のXマナクリーチャーのどれかを1ターン目に展開し、《無私の救助犬/Selfless Savior》《命の恵みのアルセイド/Alseid of Life's Bounty》《ケイラメトラの恩恵/Karametra's Blessing》の三種の除去耐性を与えるカードで相手の除去から守りながら大量のオーラ呪文を付けて圧倒的なパワーで相手を殴ります。特に《天上の鎧/Ethereal Armor》《きらきらするすべて/All That Glitters》の二種類のオーラはコントロールするエンチャントの数を参照しサイズが上がるため、複数付けるとすぐに勝負を決めることができます。

スラムオーラとも呼ばれるこのデッキの核、《上級建設官、スラム/Sram, Senior Edificer》はオーラや装備品を唱えるたびカードを一枚引くという誘発型能力を持っており、手札を切らさないまま中盤や終盤も戦えます。
相棒である《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》も墓地から2マナ以下のパーマネントを1ターンに一度唱えてもよいという能力があり、アグロデッキながら継戦能力が高いデッキでもあります。

デッキの方向性が固まっているためわかりやすく、サイズの大きいクリーチャーで殴り勝ったときの爽快感もあるので初心者におすすめできるデッキです。

また、前述のとおり《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》《思考囲い/Thoughtseize》が収録されており、パイオニアに存在する様々なデッキが二種類のカードを使っているため他のデッキに手を伸ばしやすくなるという点もデッキを購入するうえで小さい要因ではありません。

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ロータスコンボ

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「ロータス・コンボ」は4種類のうち唯一のコンボデッキであり、パイオニアでは数少ない特殊勝利を目指すデッキです。ライフを削るだけがMtGではないことを象徴したようなデッキで、まともにライフを削る手段をもたないコンボデッキを構築済みデッキとしてリリースするのは挑戦的でもあります。コンボ自体は簡単ですが、勝利するために必要なマナ管理やサイドボードからのサーチの択の多さなど難しい状況も発生するため初心者には少し難しめではありますが、MtGの面白さを感じることのできるデッキなので個人的にはおすすめです。
ポケモンカードをプレイしたことがある方は、大量のカードから勝ちの手順を探す面白さを理解してくれる方が多いと思うので、このデッキがおすすめです。

コンボ解説
3マナ出すことができる土地、《睡蓮の原野/Lotus Field》や、その能力をコピーできる能力を持つ《演劇の舞台/Thespian's Stage》を土地をサーチすることができるソーサリー、《森の占術/Sylvan Scrying》でサーチしてゲームの序盤に戦場に出して準備します。

土地をアンタップすることができるカード3種12枚、《熟読/Pore Over the Pages》《砂時計の侍臣/Vizier of Tumbling Sands》《見えざる糸/Hidden Strings》《睡蓮の原野/Lotus Field》を対象に使うことで莫大なマナを生み出し、一気にデッキの半分を引き切る《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》や、サイドボードから好きなクリーチャーでないカードを手札に加える《願いのフェイ/Fae of Wishes》、同じくサイドボードからのサーチである《首謀者の収得/Mastermind's Acquisition》につなげます。

最終的には、サイドボードから《全知/Omniscience》《全知/Omniscience》から《副陽の接近/Approach of the Second Sun》を2回唱えることで特殊勝利することができます。

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サイドボードからのサーチであるカード2種《願いのフェイ/Fae of Wishes》《首謀者の収得/Mastermind's Acquisition》は勝ち手段だけでなく負けないことにもつなげられる役割の広いカードです。

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相手のクリーチャーを一掃してくれる《焼けつく双陽》やコントロールデッキ相手に決まれば決定打となるハンデス《思考のひずみ/Thought Distortion》をサイドボードからサーチしてくることもあり、2マナ飛行1/4の頼れるサイズでブロッカーとしてライフを守ってくれることもしばしばあります。

マナ計算早見表
《砂時計の侍臣/Vizier of Tumbling Sands》サイクリング(《睡蓮の原野/Lotus Field》が1つの場合)2マナ→3マナ(+1マナ)

《見えざる糸/Hidden Strings》 
《睡蓮の原野/Lotus Field》が1つの場合)2マナ→4マナ(+2マナ)
《睡蓮の原野/Lotus Field》が2つの場合)2マナ→6マナ(+4マナ)

《熟読/Pore Over the Pages》
《睡蓮の原野/Lotus Field》が1つの場合)5マナ→3マナ(‐2マナ)
《睡蓮の原野/Lotus Field》が2つの場合)5マナ→6マナ(+1マナ)


中間ゴール9マナ 《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》7マナ+《砂時計の侍臣/Vizier of Tumbling Sands》または《見えざる糸/Hidden Strings》2マナ

最終ゴール14マナ 《願いのフェイ/Fae of Wishes》または《首謀者の収得/Mastermind's Acquisition》4マナ+《全知/Omniscience》10マナ

《副陽の接近/Approach of the Second Sun》0マナ(全知能力)
7枚ドローできる呪文(《時を越えた探索/Dig Through Time》もしくは《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》)0マナ(全知能力)
2回目《副陽の接近/Approach of the Second Sun》0マナ(全知能力)で特殊勝利

コントロール相手では先に《思考のひずみ/Thought Distortion》を唱えた後か、サイドボードから打ち消し《否認/Negate》をサーチした後にコンボ始動することが多いです。

アゾリウス・スピリッツ

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「アゾリウス・スピリッツ」はすべてのクリーチャーが飛行を持っており、相手を妨害しながらブロックされにくい飛行クリーチャーで殴り切るという部族デッキです。

パイオニアでは珍しい2マナのロード(部族全体修正)能力のクリーチャー《至高の幻影/Supreme Phantom》を有しており、3マナの飛行ロード《天穹の鷲/Empyrean Eagle》、飛行クリーチャーのコストを軽減する《天球の見張り》などのサポートがすべて4枚収録されているため安定したプレイが期待できます。

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妨害能力もパイオニア随一のカードが収録されています。自分のクリーチャーを増やしながら呪禁付与の能力で相手の除去を避けられる《鎖鳴らし/Rattlechains》や、自身を生贄にすることで全体に破壊不能を付与する《無私の霊魂/Selfless Spirit》など、優秀なクリーチャーばかりです。

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青いカードの代名詞である打ち消しも強力なカードが多く収録されています。飛行クリーチャーをコントロールしているという条件付きで対象の呪文のコントローラーが4マナ払わなければ打ち消すことができる2マナの打ち消し《高尚な否定/Lofty Denial》、レガシーでも採用されている優秀な1マナの打ち消し《呪文貫き/Spell Pierce》、3マナ瞬速飛行2/3の恵まれたスペックに疑似打ち消し能力がついている《呪文捕らえ/Spell Queller》など過去のスタンダードで何度も見かけた強力なカードばかりです。

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収録カードが豪華な反面、ほかのデッキに比べると値段との兼ね合いか、収録枚数が少なめな印象です。デッキの主力である《呪文捕らえ/Spell Queller》《霊廟の放浪者/Mausoleum Wanderer》は2枚にとどまっています。おまけに素早く勝負を決めたいデッキなのにタップインランド《啓蒙の神殿/Temple of Enlightenment》4枚収録と、デッキの完成度としてはほかのデッキに劣ります。その分伸びしろも多く強化する前提でデッキを購入する方は一番オススメできるデッキですがしばらくはそのままで遊びたい方には物足りない内容となっていると思います。

また、打消し呪文は環境全体を把握していることで輝くカードでもあるため、パイオニアに参入したての方にはどの呪文を打ち消せばいいのか混乱することも多くなります。ほとんどのカードが《鎖鳴らし/Rattlechains》の効果などでインスタントタイミングで唱えることのできるカードのため、その分選べる択が多く、4種類のデッキの中では一番玄人向けといえます。

チャレンジャーデッキを強化するなら?

チャレンジャーデッキはそのままでもフライデーナイトマジックや小規模な大会で全勝できるほどの完成度ですが、改造次第で数十名規模の大会優勝を狙えるデッキにもなります。この項ではあくまで改造例としていくつかのリストを掲載します。メタゲームの変化や地域の傾向によって調整して使ってみてください。おおまかな改造予算も記載しています。(価格は一枚当たり、日本語NMの値段です※2021年10月19日時点)

赤単バーン

元のデッキリスト 

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改造案1 赤白バーン デッキリスト/英語(10/9パイオニアチャレンジ優勝)

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追加カード/メインボード
《火遊び/Play with Fire》 250円/4枚
《ボロスの魔除け/Boros Charm》 300円/4枚
《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》1800円/4枚
《バグベアの居住地/Den of the Bugbear》600円/1枚
各種2色土地
《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》1600円/4枚
《感動的な眺望所/Inspiring Vantage》1200円/4枚
《戦場の鍛冶場/Battlefield Forge》 300円/4枚

追加カード/サイドボード
《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》1500円/1枚
《岩への繋ぎ止め/Chained to the Rocks》400円/4枚
《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》600円/2枚
/合計21300円

2マナ4点というマナ効率に優れた火力、《ボロスの魔除け/Boros Charm》をメインにとった構成です。レガシーの赤単バーンでも採用されている《大歓楽の幻霊/Eidolon of the Great Revel》は2マナ以下の呪文を連打するようなデッキに対してマナを掛けずにライフを詰めてくれます。二色にしたことで相棒に《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》を採用できるようになり、継戦能力が高まりました。サイドボードの《岩への繋ぎ止め/Chained to the Rocks》もまた白を足したメリットの一つでもあり、優れた万能除去で相手クリーチャーをどかしながら相手のライフを詰めることができます。
基本的なゲームプランは大きく変わっていませんが、改造によってカードの質が向上していることがわかります。

改造案2 赤単バーン デッキリスト/英語(10/11 パイオニアリーグ5-0)

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追加カード/メインボード
《火遊び/Play with Fire》 250円/4枚
《危険因子/Risk Factor》 150円/4枚

追加カード/サイドボード
《湧き出る源、ジェガンサ/Jegantha, the Wellspring》50円/1枚
《峰の噴火/Peak Eruption》30円/4枚
《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》150円/2枚
《削剥/Abrade》250円/2枚
《マグマのしぶき/Magma Spray》50円/2枚
/合計2670円

先ほどのデッキ同様、1マナ2点火力が《火遊び/Play with Fire》に置き換わっているほか、追加の火力/アドバンテージとして《危険因子/Risk Factor》が採用されています。
サイドには《ミジウムの迫撃砲/Mizzium Mortars》
《削剥/Abrade》
《マグマのしぶき/Magma Spray》の3種のクリーチャー除去を追加したほか、赤系のデッキを意識してなのか山を破壊する珍しいカード《峰の噴火/Peak Eruption》も取られています。
全体的に安めのカードだけのみ追加されているので財布も痛くありません。

オルゾフ・オーラ

元のデッキリスト

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改造案1 スラムオーラ デッキリスト/英語 (9/13 パイオニアチャレンジ2位)

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追加カード/メインボード
《浄光の使徒/Apostle of Purifying Light》50円/3枚(サイドボードに収録されています)
各種2色ランド
《神無き祭殿/Godless Shrine》2000円/4枚
《陽光昇りの小道/Brightclimb Pathway》700円/4枚

追加カード/サイドボード
《思考囲い/Thoughtseize》2600円/3枚
《致命的な一押し/Fatal Push》600円/4枚
《軍団の最期/Legion's End》200円/2枚
《希望の光/Light of Hope》10円/2枚
/合計21420円

メインボードは土地以外チャレンジャーデッキの時点で完成されており、ほとんどの場合入れ替える必要はありませんが、このリストでは墓地利用するデッキや黒系のデッキに対して効果的な《浄光の使徒/Apostle of Purifying Light》がメインボードに採用されています。
サイドボードには最強のハンデス《思考囲い/Thoughtseize》が3枚追加されているほか、パイオニアの環境を定義している1マナ除去《致命的な一押し/Fatal Push》、2マナで手札を確認することができる除去《軍団の最期/Legion's End》など環境を見て除去を多めにとる選択をしたようです。

値段は高いですがほとんどが2色土地と《思考囲い/Thoughtseize》なので、安いパーツから強化する方向でも大丈夫です。

ロータス・コンボ

元のデッキリスト

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改造案1 ロータスコンボ デッキリスト/英語 (10/11 パイオニアリーグ5-0)

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追加カード/メインボード
土地
《植物の聖域/Botanical Sanctum》1000円/4枚
《樹皮路の小道/Barkchannel Pathway》1200円/2枚
《爆発域/Blast Zone》400円/1枚

《可能性の揺らぎ/Shimmer of Possibility》20円/4枚
《遵法長、バラル/Baral, Chief of Compliance》500円/1枚
《バーラ・ゲドの復活/Bala Ged Recovery》150円/3枚
《出現の根本原理/Emergent Ultimatum》100円/2枚
《全知/Omniscience》1枚(サイドボードに収録されています)

追加カード/サイドボード
《高山の月/Alpine Moon》2800円/1枚
《神々の憤怒/Anger of the Gods》400円/3枚
《神秘の論争/Mystical Dispute》400円/3枚
《九つの命/Nine Lives》50円/1枚
《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》200円/1枚
《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》3200円/1枚

メインボードはコンボに必要なカードの都合上、変更できるスロットに限りがあり、ほとんどのデッキはこれと同じ構成か数枚の変更にとどまっています。最近の流行は《出現の根本原理/Emergent Ultimatum》の採用で、解決されると《全知/Omniscience》《熟読/Pore Over the Pages》《深淵への覗き込み/Peer into the Abyss》の三択を迫り、どの組み合わせをとってもほとんど勝ちの状況が完成します。

サイドボードには戦場を一掃してくれて勝ち手段にもなってくれる《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》、コントロールに対して強力なメタカードになる《パルン、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Parun》、ビードダウン相手に対して時間を稼いでくれる《九つの命/Nine Lives》、コントロールに対してコンボを通しやすくなる打ち消し《神秘の論争/Mystical Dispute》、3マナ3点全体除去《神々の憤怒/Anger of the Gods》、ミラーの際大幅に有利になる《高山の月/Alpine Moon》などが採用されています。除去の数や打ち消しの数はメタに合わせて調整することができます。

改造によってコンボの幅が広まったこともあり、より様々なデッキ相手に立ち回れるようになりました。


アゾリウス・スピリッツ

元のデッキリスト

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改造案1 アゾリウススピリッツ デッキリスト/英語 (9/20 パイオニアチャレンジ4位)

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追加カード/メインボード
《幽体の敵対者/Spectral Adversary》700円/4枚
《霊廟の放浪者/Mausoleum Wanderer》500円/2枚
《呪文捕らえ/Spell Queller》900円/2枚
《上流階級の霊/Patrician Geist》50円/3枚
《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》1600円/1枚

各種2色土地
《神聖なる泉/Hallowed Fountain》1800円/4枚
《氷河の城砦/Glacial Fortress》700円/2枚
《連門の小道/Hengegate Pathway》1500円/4枚

追加カード/サイドボード
《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》1600円/2枚
《安らかなる眠り/Rest in Peace》1500円/2枚
《敬虔な新米、デニック/Dennick, Pious Apprentice》50円/4枚
《神秘の論争/Mystical Dispute》400円/2枚
《呪文貫き/Spell Pierce》2枚(メインボードに収録されています)
/合計29150円

2枚のみ収録されていた《霊廟の放浪者/Mausoleum Wanderer》
《呪文捕らえ/Spell Queller》を二枚ずつ追加し、最新セットの新たなスピリットロード《上流階級の霊/Patrician Geist》、2マナ瞬速飛行2/1と優秀なボディにフェイズアウトで除去をかわしたり相手のクリーチャーを1ターンどかしたりすることができる疑似キッカー能力がついた《幽体の敵対者/Spectral Adversary》、除去として優秀な《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》などがメインボードに採用されています。

各種2色土地で土地基盤が強化されていますが、予算がない場合はある程度は個人的には後回しでも大丈夫そうです。

サイドボードには優秀な墓地対策である《安らかなる眠り/Rest in Peace》、追加の打ち消しとして《神秘の論争/Mystical Dispute》、追加の除去として《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》が採用されています。
《敬虔な新米、デニック/Dennick, Pious Apprentice》はあまり見かけない珍しいカードですが、表面は2マナ2/3絆魂、裏面は4マナ3/2飛行持ちとアグロに対してそこそこ優秀なスペックを持っています。

改造案2 バントスピリット デッキリスト/英語 (9/18 パイオニアチャレンジ2位)

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追加カード/メインボード
《霊廟の放浪者/Mausoleum Wanderer》500円/2枚
《呪文捕らえ/Spell Queller》900円/2枚
《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》1600円/2枚
《集合した中隊/Collected Company》3200円/4枚

土地
《神聖なる泉/Hallowed Fountain》1800円/4枚
《連門の小道/Hengegate Pathway》1500円/4枚
《植物の聖域/Botanical Sanctum》1000円/3枚
《樹皮路の小道/Barkchannel Pathway》1200円/2枚
《繁殖池/Breeding Pool》1800円/1枚
《寺院の庭/Temple Garden》1600円/2枚
《枝重なる小道/Branchloft Pathway》500円/2枚
《マナの合流点/Mana Confluence》3200円/2枚

追加カード/サイドボード
《ポータブル・ホール/Portable Hole》400円/4枚
《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》1600円/2枚
《安らかなる眠り/Rest in Peace》1500円/2枚
《神秘の論争/Mystical Dispute》400円/3枚
《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》300円/1枚
《無私の霊魂/Selfless Spirit》1枚(メインボードに収録されています)
/合計59100円

緑をタッチし、《集合した中隊/Collected Company》を追加したタイプのスピリットで、現在のスピリットデッキの主流です。《集合した中隊/Collected Company》は、デッキの上から6枚をめくり2枚の3マナ以下のクリーチャーを戦場に出すことができるインスタントです。
このデッキはすべてのクリーチャーが3マナ以下であり、《霊廟の放浪者/Mausoleum Wanderer》《呪文捕らえ/Spell Queller》などインスタントタイミングで戦場に出ることと相性がいいクリーチャーも多く採用されています。

代わりにマナ基盤は三色になったことで負担が増えていて、各種二色ランドに加えて《マナの合流点/Mana Confluence》2枚まで採用されています。

サイドボードにはアグロデッキに効果的な除去、《ポータブル・ホール/Portable Hole》が4枚採用されているのが目につきます。最近活躍しているデッキ、イゼットフェニックスやロータスコンボなどの対策に《エメリアのアルコン/Archon of Emeria》も採用されています。メタの変化に合わせて変更してください。

三色にしたことで高額な土地を多数採用する必要があり、これまでのデッキリストに比べてかなり高額になっています。

おわりに

ここまでパイオニアチャレンジャーデッキの価格、デッキの内容、基本的なプレイングや改造案などを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
パイオニアを遊んでくれる方が増えてくれると嬉しいです。
もしご意見や修正点などがあればTwitter @Tempurahirao までお願いします。誤字や誤表記などどんなものでも歓迎です。

福岡でパイオニアをメインにプレイしているので、もしお近くの方いれば声かけてもらえると嬉しいです。
パイオニアのデッキも見るのが大好きです。何かデッキにアドバイスが欲しいなど、僕でよければ喜んで考えます。




福岡から帰れない僕の大阪に帰る旅費になります。感謝します