5月最終日

 なにかひとつ、自分の中で燃え上がるように興奮する何かがあるとそのことばかり考える。持続はしない。数分で燃え尽きて、ラジオもなんだか飽きて、WEB小説の軽さにも飽きて、紙の本を手に取る。
 文芸誌で気まぐれにたどり着いた物語を読んでいるうちに、未知の言葉の羅列に取り込まれて気がついたらトリップしている。
 読後の余韻を感じながら、数十分前に得ていたあの興奮は一体なんだったのだろうと冷めた気持ち。

 「こちらこそよろしくお願いします。一緒にいましょう長くと言わず。」
 付き合うと決めた日に送られてきた言葉。いつまでこの人と一緒にいることができるのかなあと思う。
 ふしだらでも遊んでいるわけでもないのだが、特定の誰かと長期間に渡って関係を構築するということが不得手だ。
 一年保てたらいい方で、本当に続かない。終わらない関係がないものだから、今回はいつ終わるのかなあとぼんやり考える。
 義務感で結婚して10年以上一緒にいるという感覚が理解できないが、結婚というものに夢を見すぎているだけなのかなあ。自分が。
 創作の中でも結婚というのは茨の道かのように描かれていることも多く、とにかく既婚者の忍耐強さと気の長さは真に見倣うべきものである。私にはどちらも欠けている。だから誰かと一緒にいることができない。

 自分の身に降りかかってきた何かはそこまで大変なことではないのだけど、生きてる間も死ぬまでも考えることが多すぎて、考えることが面倒で今すぐ死にたいなあと思っている。

 全部がしちめんどくさいと思いながら、しちってなんだろうなと考えている。
 ここ数日しっかりとした食欲を感じていないのだが、なんとなく口に物を入れたくなって頂き物のクッキーを食べた。
 以前好きだった男が送ってきたasako iwayanagiのチャイの茶葉が少しだけ余っていたので、残りの茶葉を全て小鍋に入れた。これを煮出したら本当におしまい。

 そう、しちめんどくさいと思いながら、死にたいと思いながらいろんな手続きをしようとしている。それがこれからも円滑に生活を続けていくために必要なことだというのが心底バカみたいだなと思っている。全部無駄なのではないかと。
 うおー!五里霧中!

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