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トイレの話

人生これ排泄なり、などとうそぶいてみたりしている。そんな大げさな、と思うかもしれないけれど、排泄がうまく行えないと、身体的に不快だし、精神的にも落ち着かない。いつでもトイレに行くことができる環境にいる人にとっては、そんなことは大した問題ではないだろう。けれど、世の中ではトイレに簡単に行くことができない環境や条件や場面はいくらでもある。
とても私事で恐縮だが、ワタシは大変頻繁にトイレに行く人間である。ひとたびお茶や水などをグビグビ飲むと、少しの時間で催すことになる。また、コーヒーやビールなど、排泄を促すものを飲もうものなら、その数は倍加して、大変面倒な思いをし、人目についてしまい気詰まりにもなる。
これが海外旅行などに出るとさらなる困難が生まれる。飛行機の搭乗前にトイレに行ったものの、離陸する直前に尿意を催す。見知らぬ町を歩きながら、一体どこでトイレに行けばいいのかと途方に暮れる。高速バスの休憩がなかなか訪れず、気絶寸前まで我慢をする。同行者がいれば度々断りを入れなければならず、その人が気心しれない人なら、何を思われているかと猜疑心を燃やす羽目になる。
そう考えると、日本はまったくトイレにイージーアクセスな世界である。有料トイレはほとんどないし、コンビニはトイレを使い倒せと言わんばかりに大広げだし、高速バスには大体トイレがついている。だがしかし、あまりにもトイレへのアクセスが容易すぎるのも問題である。そうならなくなった時のサバイブ力が下がってしまうのだ。
まあ、ビールを控えろというだけの話なのだが。