【作品制作】3-4個めに作る作品に注意。物作りの法則
私は高校卒業後、4年間全寮制という和裁の専門学校へ行きました。
この学校で教わった事です。
先輩にいつも言われたことが
「ここは学校ではなく、工場なのよ」でした。
この学校では授業で使う教材を貸していただけるのです。
そしてカリキュラムの目的が、とにかく早く綺麗に縫い上げる事でした。
その時に先生に言われたことです。
1-2枚目は手順もわからず言われたとおりにやるしかないから、ミスも少なくそれなりに出来上がる。
3-4枚目は本人は出来るつもりでやるから、必ず大きなミスをする。
5-6枚目に自分で奇麗に出来たと思う。
7-8枚目に先輩から綺麗だと褒められる。
9-10枚目でようやく先生から綺麗に出来ましたと褒められる。
だから1つの工程を続けて10回以上行わなければいけない。
この時は、長い間多くの生徒さんが入学して多くの仕立物を扱ってきたから言う事が違うな。
と感じてきました。
和裁士になる事は断念しましたが、物作りを職業に選び、何人かの生徒さんを見てきて改めて納得しています。
作る物は変わっても3-4回目に大きな失敗をする。と言うのは本当にその通りです。
私も先日作った作品が出来上がりを見て、ちょっと違うんじゃないの?と感じました。
そのデザインを作るのは3個めでした。
またお料理なども同じです。
前回作った時はそれなりに納得できるものが出来ていたのに、急に思うように出来なくなった物もあります。
なぜ、何がどう違うのだろうと、もう1度動画を見直して今度こそはと思っています。
私が上手に出来ないと感じているのは、ニラ玉です。
最初はふわふわ卵で上手に仕上がったのですが、ある時から炒り卵とニラ炒めになったのです。
卵の混ぜ方、油の量、火加減がポイントなのはわかります。
この仕上がりが気に入らなくて、今度こそはと思っています。
見方を変えれば、卵の仕上がりなどどうでも良いと言う人も居ます。
作品を作っていて気付く人がどれだけいるだろう?
そういう些細な問題かもしれません。
でも数多く作るという事は、そういう些細な事をどれだけ丁寧にしあげるか?
という問題になってきます。
1つのデザインをどれだけ作りましたか?
などと聞かれることもありますが、販売をしている関係で人気のデザインは数多く作る結果になります。
その為数えきれないほど作ったデザインもあります。
作ってみたけれど、あまり面白い作品じゃないからという理由で数えるくらいしか作らなかった作品もあります。
作ってみて様々な理由で立て続けに色違いを多く作る作品もあります。
しかし新しいデザインにチャレンジするたびに思い出します。
3-4個めに大きなミスをして10個作ると綺麗に仕上がるという事です。
おそらく全ての事に言えると思うので、物を作る事をお仕事にしたい方には覚えておくと良い法則だと感じます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。