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ある儀式の話 6

これは私が先日見た夢のお話です。 #夢日記


電話


S美の友人のA美の所にYSさんから電話がきた。

はじめまして。
私は先日7日間の儀式を取りまとめていたYSです。
A美さんのお電話で間違いないでしょうか?

あ、はい。

M夫さんから番号を教えてもらいました。
S美さんの事をいろいろ教えてもらえるってM夫さんが言ってましたので、電話をしました。
私、この件から降りようと思っています。
S美さんのほうに儀式の内容について、情報が漏れていたことでM夫さんといろいろありまして。
こちらとしては夢でいろいろ知る人もいるとお伝えしたのですが、M夫さんは

夢の話など信じない。
俺の10万円女のくせにあいつにそんな事ができるはずがない。
夢でわかるなら、2011年の時なぜ助けてくれなかったのか?
お前が裏切って情報を流したんだろう。
この詐欺師が。

このように言っておられまして。
私としては精一杯させていただいたのですが、結果としてN家の方たちには満足していただけなくて。
詐欺師呼ばわりされるのであれば、降りるしかないと言う事になりました。

実は私、独立してから30年以上経ちましたけど、この7日間の儀式で失敗したことが無かったのです。
もちろん術者に邪魔をされるような経験もありました。
しかし今回はS美さんの魂を縛る事も出来なかったし、その後まるで電波圏外に居るような感じで見つけることもできなくなってしまいました。
それらしい物は見つかるのですが、あまりに小さすぎてこれは人の物ではない!となるのです。
このような経験は初めてでした。
その結果、失敗になりT地区を離れる事にしました。

M夫さんは
お盆までには片づけたいと言っておられました。
HAに一日(ついたち)の儀式をやってもらうからと言ってましたよ。
HAと言うのは、7日間の儀式の時に私のすぐ下で2番手として務めていた者です。
私とHAは同じ師匠の所で修行していました。
それで今回も2番手としていろいろ取り仕切ってもらったのです。

YSはそう言うと電話を切った。

A美はS美の所にYSさんからの電話の内容を伝えてきた。
人の縁なんてどこでどう繋がるかわからないものなのだから
M夫さんは怒らしてはいけない人を怒らしたね。とA美が言った。

拝み屋さん関係の儀式なんて失敗することもあるのだから詐欺師なんてうかつに言ったらまずいでしょ。
それに私は外の人間だから知らないことも多いけど、あそことあそこが親戚なんて話は田舎ではよく聞くのよね。
とS美は答えた。

A美が聞いてきた。
ところで2011年に何があったの?

あぁ、それね。2010年の11月にM夫さんが怪我をしたの。
会社でY城跡地の整備の仕事をしていて、夕方に1人で現場に行ったんだって。
そこで斜面から足を滑らせて落ちて、肩の筋を切ったわけ。
夕方本人から電話がかかってきて、どうしようって言うから整形へ行きなさい!って言ったの。
その時に脳震盪を起こしていたらしいのよ。

それで2011年のお正月から何となくおかしかったのだけど、正月明けに会社に行った途端にいろいろあって夕方会社から電話がかかってきたわけ。
話を聞いたときは脳血管障害を疑ったのよ。
息子と迎えに行って、会社の人は明日病院へって言ったのだけど、脳は急ぐって聞いていたからその場ですぐにJ病院へ飛び込んだの。
それで慢性硬膜下血腫ってわかったのよ。

H氏からの電話


H氏からS美に電話が来た。
S美さん、1日にちょっとM店とO店までお使いに行ってきてくれませんか?
行けばわかるようにしておきますので、お盆に使う物を受け取ってきてください。
M夫さんがHAさんに一日の儀式を依頼しています。
また市内から避難していてほしいのですが、お使いを頼めればとこちらも思ったのです。

それからHAさんから伝言があります。
こちらも精一杯やらせていただきますので、そちらもしっかり防御して返してください。
あとM夫さんはHO店に買い物に行くと言っていましたので、注意してください。との事です。

あぁそれとHAさんのお師匠さん、まだご健在で全国を回っておられるようですね。私も昔ちょっとお世話になったことがあるんですよ。

H氏はそう言うと電話を切った。

S美の夢


S美は旅館?のような場所に居た。
船の中なのか?建物が揺れている。
窓から外を見ると目の前には海が広がっていた。

狭くてごちゃごちゃした部屋だった。
息子とSにゃんとOにゃんも一緒に居る。
高い所から海を見下ろしている。

S美が席を外した時に、旅館の婆ちゃんが息子と湯葉の話をしている。
湯葉の作り方や初めて食べた時の話を聞かせてくれていた。

修学旅行の人も泊っているらしい。
旅館の人なのか、それとも他のお客さんなのだろうか?
もう1匹猫を連れて部屋に入ってくる。
その猫がケッケ始めた。吐くぞ!と思い慌ててS美がティッシュを猫の前に広げる。

目が覚めてぶりちゃんがケッケしていて慌ててティッシュを猫の前に広げた。

SにゃんとOにゃんは以前飼っていた猫だ。
2匹とも15年以上生きてすでに虹の橋を渡っている。
ぶりちゃんは現在飼っている猫だ。
息子が夢に出てくることを少ない。

いつもと違う夢を見ると言う事は、誰かが何かを仕掛けているサインになっている。
気になる点は目の前に広がる海、揺れている物に乗っている事、すでに虹の橋を渡った2匹の猫が一緒だった事、息子も一緒に居た事だ。
今回は既に仕掛けることがわかっているから納得しているが、念のためH氏に夢の内容をメールした。

一日(ついたち)の儀式


S美はH氏からの電話を受けている。

S美さんに対しての儀式は11時から1時までなのでその間は市外へ出ていてください。
今回は2時間ずつ3組の儀式が行われるようです。
儀式が成功すれば、夕方S美さんは自分で車を運転してM夫さんの所へ来る事になっています。

はい、わかりました。
とS美は答えた。
出かけることはあまり好きでないS美なのだが、H氏から言われたお使いもしなければいけない。
気は進まないが出かけることにした。

ショートメッセージ


S美は、A美の所へM夫からショートメッセージが2日の朝に入っていたと電話をもらった。

S美さんが自分の所へ来るはずなのに、まだ来ません。
荷物の積み込みとかに時間がかかっているのでしょうか?
迎えに行ったほうが良いのでしょうか?
何かあれば電話が来るはずなのですが。

M夫さんがこんなメールを送ってきているけど、行く予定があったの?
とA美は聞いてくる。

いえね、またM夫さんが誰かに何かを頼んだみたいなのよ。
だけど上手くいかなかったようで、それでそういうメッセージになったのよ。とS美は答えた。

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注意:この話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。


最後まで読んで頂きありがとうございます。

読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。