マガジンのカバー画像

本という名の大樹

33
愛すべき物語の枝先に実る果実(作家、物語の背景など)について素直に綴ります。
運営しているクリエイター

2023年1月の記事一覧

【本】時を経て 始点と終点が繋がった話「 ダン吉と小弁の物語 」

 年始に左手の人差し指を怪我してから暫くの間、彫刻の時間を次回作の素描を修正したり、蔵書の整理にあてていました。  とかく本の整理なんぞをしていると、忘却の彼方にあった懐かしい本が、埃を被った古ダンボールの奥底から飛び出してくるので、その度に手が止まってしまうのです。  そんな風だから、さっぱり整理整頓が捗らないわけで … 。   と云うことで、此度も整理の手が止まってしまうくらい懐かしい本が見つかったので、その本を主役に「四十年の時を経て点と点が繋がった話」を綴らせて頂こ

【思い出ぼろぼろ】大人を信頼できる存在として認識させてくれた出版社の御仁

 齢五十を越えてなお、「 大人 」という言葉の意味するところについて考えることがあります。  そうした時に、必ず思い起こす人物(男性)がいます。その御仁とは会った事もないので、顔は勿論のこと、声色すら分かりません。  ただ、凡そ40年前に、彼の聡明で温かい人柄に触れたという事実だけが、僕の記憶の中に深く刻まれているのです。  振り返れば、小学生の時分から、冒険記や探検記といったドキュメンタリー性の強い物語に心酔していたように思います。  例えば、インディージョーンズのモデル

【記憶より記録】図書館頼み 2301#1

 別ブログで適時記録していた ” 図書館から借りてきた本の記録 ” 。  今年から note へ移行することにしました。  内容は、基本データと短い雑感のみ。雑感すらない場合は「推して知るべし」 と云うことで(微笑)。  更新は、凡そ月に2回程度で、返却日の前後になるでしょう。  ※題名の「2301」は、2023年1月を指す。 1:消えた山人 昭和の伝統マタギ    著者:千葉克介 出版:農文協 労作の一語に尽きる。製作資料として借りたのをきっかけに、折に触れて借りている。