4月から8月あたりの日記

寮の廊下にレシートが落ちていて、見てみるとスーパーでバナナを一本だけ買っていて怖かった。

図書委員長になった。かつて小学生だった時も図書委員長だったが、あの時の溌剌さを再びと思い、立候補した。だって、本当の意味であの時は良かった。昼休みはカウンターで赤川次郎を読みながら貸出と返却本のバーコードを読み取り、放課後はステンドグラスから差す光にうっとりしていた。泣けてくるー

その所属した図書委員会で図書館の書庫に入れる事になった。うちは高専だから図書館にはてっきり哲学書とかは無いだろうと踏んでいたが、書庫には岩波新書とか講談社新書とかがずらりと並んでいて、凄く興奮した。ちなみに僕は常にお金が無いので、図書館というシステムがかなり好きだ。(図書館にいる人は貧乏という事を逆説的に言っている訳ではない)

ハンドルを回して棚自体が移動する、あの、バイオハザードで足場として使う本棚があった。初めて見たので棚自体に興奮しつつ中の本を見てみると恐らく論文集等の学術書がぎっしり詰まっていて、分かる分かる、そうよねとなった。
1番奥の棚に何あるんだろ〜、と覗いてみると、ぎっしり詰まった学術書らしき本というのは一瞬で分かったが、問題はその背表紙タイトルで、恐らく100冊以上はあるだろうその本達のタイトルは【世界】だった。あまりに怖くて、逃げてしまった。
ウチの図書館には世界がある。

放課後、同級生の女子がドラマについて話しているのが聞こえてきた。最近のドラマについて話してるっぽいなと思ったけど30分くらい熱弁してたし、SPECの加瀬亮は応用物理の先生に似過ぎてると聞こえてきてめっちゃ笑ってしまった。


夏休み突入……夏休みエンジョイモードに突入
実家に帰る。まだ高専生だから。高専生の次は社会人というのがアホ過ぎる。やっぱり大学に入ってちゃんと留年して図書館に入り浸って脳を落ち着かせないとダメなのに……

シコったらその君たちが言う所の賢者モード?とかになって1番頭が冴えるからシコった後の自分にはある程度の信頼を置いているのだが、ある時その自分は何故かランニングを習慣づけようああ!と奮起したらしくいつの間にか(多分本当にいつの間にかで、長期休暇というのは本当に時間感覚が狂いまくっていて)田圃道に繰り出していた。田舎だから周りの目を気にせず走れる、と言う事にこんなに住んでいて初めて気づいた。
何か訳分からんのですが、運動習慣が全く無いのに今の所、習慣付いていて恐ろしい。
町の端には歩道橋があって、色温度の暖かい電灯と西日の淡いコントラストがとても気に入っている。
いつも渡る必要がなくて見ているだけだったが、コンビニにでも行くかと思い歩道橋を渡る事にした。
かなり長い距離を走った後だったので、視界が不安定になっている事に気付く。歩道橋を渡るたびに、自分がここから飛び降りてそれを車が轢く、という想像をする。そういえば自分は高所恐怖症だった事に気付く。あ、てか半年くらい教習所サボってるな……

教室の入口で顔の位置にテープを貼って待ち伏せするアレ(分かる?アレ)みたいになってる蜘蛛の巣に直撃した。
びっくりした。まあそれだけですが……と思った。蜘蛛の巣を破壊しておいて薄情なやつめ。
やっぱりスーパーに行こ。コンビニ高いし。さっき歩道橋を渡った意味は無くなって、俺ってこんなんばかりで情けなくなる。
店内に入って、何か顔の辺りに違和感があったので一応トイレの鏡で確認すると眼鏡の裏に蜘蛛の死体があって、しかも結構デカかった。
顔に蜘蛛ひっつけてお菓子コーナー徘徊する奇人になってたと思うと怖かった。

小休止

やっとこさ重い腰をあげて教習所へ行った。
送迎のお兄さんが面白いくらいしか良い事が無い。またフィリピン系の外国人がいた。爆音で通話している。もしかして俺みたいにサボっていて奇跡的に俺と日程が被っていたりするのか?


天竜川ナコンさんという方のYouTube、すげー面白い。

同じような景色の反復や観光地の構造を捉えた上でそこに面白みを見出していて楽しい。ケーブルカーに乗って、俺を最高な所に連れて行ってくれと言っていて最高だった。
絶望してる時は大体問題を過大評価しすぎてるんだよ という事を言っている。こういう言語化って、俺より早く言ってくれてありがとう。と思う。

俺はパルムのここを愛してる

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