知らなきゃよかった、留学生問題。

【 消えた留学生 】という東京福祉大学の問題が発覚して以来

様々なニュースでも 

留学生について語られることが多くなったように思う。

私も2年前までならば

「へぇ~そうなんだ~」と、他人事で終わっていたであろうが、

今では何人もの 顔と名前が浮かんでしまう。

《 知らないままでいた方が良かった 》

そんな 現実が 彼女たちにはある。

知れば、知るほど、やるせなくなる思いが湧いてくる。

「 日本がこんなで ごめん!! 」

謝りたい気持ちにすらなる。

だけど、言えない。

彼女たちは まだ、《 将来のためになる 》と

信じているからだ。

ネパールから来た 彼の父親は月収がおよそ5万円だと聞いた。

だから、日本での収入は約4倍になると思って、日本での就職を望んでいる

でも、《就職》って、どこに?って 心が重くなる。

この子たちに「日本で就職したらいいよ!」と言った人は

どんな場所で働けると言ったのだろう。

現在 政府が進めている《外国人労働者の受け入れ》だって

日本人が『 嫌だ! 』と働きたがらない 介護の仕事や、

接客業など、労働条件と収入が

【 見合わない 】と避けられる場所ではないのか?

そのあたりの事をうやむやにし、

【 就職のために勉強を! 】と学費を払わせ、

小学生レベルの日本語を教える。

学費のためのアルバイトを推奨し、勉強をする時間なんてほとんどない。

【 夢 】を持ってきたから 頑張っている、それだけだ。

約二年間【 留学生 】として、年間70万もの学費を稼ぎ、

学校とアルバイトに追われる。

節約のために食費を削ったり、睡眠時間を削ったり、

同じ年くらいの日本人が「テレビを見て過ごした」なんて時間は無い。

テレビを持っていないものばかりで、ニュースも見ないから

今、留学生が話題になっていることもあまり知らない。


聞きたいよ、あの子たちの卒業文集にあった

「先生たちに感謝しています」の言葉を

先生たちはどんな気持ちで聞いているのか。。。

まさか、あの子たちが あの子たちの望むような場所で就職できるなんて

思っていないでしょう?

「ありがとうごじゃいます」って言っているレベルだよ?

私たちが「this is a pen」って言って、アメリカで就職できる?

学校は【ビジネス】ですよね?

2年間【留学生ビジネス】として 学費を搾取し、

趣味レベルの日本語を教え、国保や税金を納めさせ、

あわよくば 国民年金までも巻き上げようとする。

狭い部屋に6人も住まわせ、最初からゴキブリと同居。

知り合いでもない、仲良くも無い人同士の同居。

支給された布団のセットは薄いペラペラで、

私はこの子たちが、この寒い日本で毛布も無く冬を越していることなんて

この引越しを手伝うまで知らなかった。

「寒かったよね?」って聞いたら

「はい。だからダウンを着て寝ていました」と言われたときは

泣くのを必死に我慢したよ。

これも【 格安! 】って訳ではなかったハズ。

何もかもが嘘くさい。何もかもが「彼女たちのため」では無い。

誰かが「彼女たち」を金もうけに利用している

そんな嫌悪感が湧いてきて 本当に腹が立つ。

携帯電話の契約を 学校に業者が来てするらしい。

学校に来たのに【 学割 】ではない。

店頭にいけば【 学割 】での適用が出来るのに、

何もわからないから「そんなものなんだ」と

毎月8千円ほどの契約を結ばされる。

いわゆる【 情報弱者 】だ。

当たり前のこと、見知らぬ国へ来ているのだ。

だからこそ、なぜ、先生たちは彼女たちの利益を考えてやらない?

本当に70万も出して学ぶ価値があることを教えているの?

もうね、彼女たちが先生たちを信じているからこそ、

腹が立つ。

2年弱を【日本語学校】で過ごさせたら、

今度は【専門学校】へと進学させ、

また新たに搾取が始まる。

20%もあるか、無いか、の就職で、

ここからまた 学費と、労働力だけを搾取され、

彼女たちは【 将来のためだ 】と頑張る。

この専門学校を卒業するときに、きっとビザの更新が下りず、

ただ、国に帰るのだろう、

その日を思うと絶望でしかない。

働き過ぎれば入管で叱られ、だけど、

働かないと学費に追われて、生活費が足りない。

なんなんだろうね、この子たちは【将来良くなりたい】と

思っているのにね、

でも、あまりにも周りにハイエナが多すぎて、

「逃げて!!」って言いたくなる。

知らなきゃよかった。

知ったところで 何もしてあげられないのなら、

知らなければ、こんなに悲しい気持ちにならなかったのに。

知ってしまった。

理想と現実の違いなんて、嫌というほど知っているつもりだったけど、

純粋な気持ちが踏みにじられるのは ツライ。

だけど、所詮 ただの主婦に毛が生えた程度の私に何ができるのだろう、

無力さにも、情けない気持ちになる。

20歳そこそこの子供が 親元を離れて頑張っているのにね、

逃げ出したくなる気持もわかるよ、

なんなんだろうね、

彼女たちの国に「日本は良い国ではありません、来ない方がいいです」って

お知らせしたい気分。

知りたくなかったけど、知ってしまった。

大人である私は、逃げずに「これから出来ること」を

探っていかなければならない。

せめて、頑張っている人が報われるように、絶望の中にも

何かを手に出来るように、テーマが壮大過ぎてしり込みするが、

知ってしまったから、観て見ぬふりは もう出来ないかもしれない。

きっと、結末を見たくないからと この子たちと会わないように避けたなら

後悔は 墓場まで続くのかもしれない。

知らなきゃよかった。

知ってしまった。 仕方がない、前に進もう。

出来る限り、を頑張ってみよう。

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