[各競馬場コース別傾向]第8回 札幌芝1,200m
毎週金曜日に配信しています『各競馬場のコース傾向』。今回は8/27(日)に行われるキーンランドカップの舞台でもある『札幌芝1,200m』の傾向について紹介します。
※本コーナーの概要はこちらを参照
札幌芝1,200m傾向
データの集計期間、サンプル数は以下の通りになります。
[データ集計期間] 2018年1回~2022年2回
[サンプル数] 全 129レース
南東寄り2m/s以上の風 50レース
北北西寄り2m/s以上の風 42レース
※風のサンプルについての概要はこちらを参照
①ペース傾向 ※傾向の見方はこちらを参照
『全体』で見ると、[Sペース]が5%程度、[Mペース]が30%程度で、[Hペース]が60%程度となっており、基本的には前半のペースが速くなりやすい傾向となっています。
風向き別で見ると、『南東』寄りの風では[Mペース]の割合が多少高くなっていて、[Hペース]の割合が多少低くなっています。これとは逆に、『北北西』寄りの風では[Mペース]の割合が低くなっていて、[Hペース]の割合が高くなっていることがグラフからみても分かります。札幌競馬場のコースでは、『南』寄りの風では直線では「追い風」、向正面では「向かい風」に作用し、『北』寄りの風では直線では「向かい風」、向正面では「追い風」に作用します。向正面で「向かい風」に作用する『南東』寄りの風では前半のペースが緩む方向になり、一方で向正面で「追い風」に作用する『北北西』寄りの風では前半のペースが速くなる方向になることが、上記グラフに現れているものと推測されます。
②4角位置取り別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照
『全体』の『勝利数』の観点で見ると、[先頭]が25%程度、[先団]が35%程度の割合となっており、これらを合わせると約60%強の割合を占めることになります。[中団前]が20%程度で、[中団後]は10%程度、[後方]は3%程度となっており、基本的には前で運べる馬が優勢な傾向と言えます。
『全体』の『連対数』『3着内数』では[先頭]の割合が少し低く、[中団前][中団後]の割合が若干高くはなっているものの、それほど大差はないと言えるでしょう。
風向き別に見ると、特に『勝利数』の観点ではグラフに違いが現れており、『南東』寄りの風では[先頭]の割合が低くなっているのに対し、『北北西』寄りの風では[先頭]の割合が高くなっているのが大きな特徴と言えるでしょう。
③馬番別傾向 ※傾向の見方はこちらを参照
まず、『全体』のグラフを見てみると、極端な内・外枠[1番]及び[15~16番]の成績までの成績がやや良い傾向で、中目の枠にあたる[5~13番]が若干悪い成績となっていることが現れています。
風向き別に見ると、『南東』寄りでは[1番]及び[4番]の成績が良く、『北北西』寄りでは[14~16番]の成績が突出して良くなっていますが、中でも『北北西』寄りの[14~16番]の突出度合いが目を引きます。これらの成績の詳細を見ると、以下の通りになっています。
『北北西』寄りの風
[14番]の成績→(4,5,2,15)
[15番]の成績→(4,3,2,11)
[16番]の成績→(0,4,5,8)
『北北西』寄りの風のサンプルレース数が42なので、母数がやや少な目ではあるのですが、それでも馬券圏内にあたる3着内率がいずれも40%超えというのは驚異的な数字でもあるため、特に気に留めておきたいデータと言えるでしょう。
【結論】
札幌芝1,200mのコース傾向は、以下の通り。
●平均~速めのペースになりやすい傾向。風向き別にみると、『北北西』寄りではよりペースが速くなり、『南東』寄りの風ではややペースが緩みがちになる。
●基本的に前目で運べる馬が有利な傾向だが、特に『北北西』寄りの風では、4角[先頭]の馬が勝ちやすい傾向。
●極端な枠にあたる[1番][15~16番]の成績が良い傾向だが、特に『北北西』寄りの風では[14~16番]の成績が突出して良い傾向にある。
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