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株主総会に行ってみた(三重交通HD)

定期収入を得るようになってから始めたのが金の積立購入と株式購入。

もともとめんどくさがり屋なのと資産運用を強く意識したものではないので、前者は積立感覚で年に10万(スポット購入を除く)程度の小規模なもの、後者は取引手数料が無料枠に収まるもので銀行預金の利子よりは利益があると良いかなという程度のことしか考えていないので、100株を10万円未満で購入できるものを少しばかり手に入れるという感じで始めました。

株については、気に入った企業の株を買うので、長期保有になることが多いです。手元に長く置いて、買い足して、ある程度の規模になった段階でもう少し株価の高いところを買い求める(カゴメさんとか近鉄HDさんとか)こともありますが、たいていはお手頃価格(10万円未満)で、できれば地元かそこに近い場所で頑張っている企業の株を持てたらいいかなという感じで、20年近く株を持っています。

ぼーっと持ちつ付けていることが多い所有株の時価総額は数百万なので、資産運用を強く意識している人からすると歯がゆく思われるのではないかなと思っています。とはいえ、そのあたりは投資する人によっていろいろあるので、今のところは私は自分に会ったやり方を今後も続けたいと思っています。

さて、そんな株主歴20年強の私ですが、株主総会には行ったことがありませんでした(株主懇親会には出たことがあります)。理由は会場が少し遠かったり、仕事を休んで迄いくのははばかられたり、あるいは単にメンドクサイ、というものでした。

最近はインターネットによる議決権行使を行う企業が増えてきているので、複数企業から送られてきた資料を眺めながらQRコードを読込んでインターネットで議決権行使を行っていましたが、ふとみると日時も場所も会場参加に全く支障がない株主総会がありました。それが三重交通HDで、これは初株主総会参加をせねばと思いました。

常日頃は議決権行使書一式が到着してから1週間以内に議決権行使を行うようにしているのですが、今回は会場に行くので何もしなかったところ、書面やインターネットによる議決権行使の締め切り1週間前あたりに、「議決権行使のお願い」ハガキが届きました。比較的小規模な企業だからなのでしょうか、あるいはどの企業もそうなのでしょうか。催促やお願い葉書を受け取ると直ちに対応したくなるのですが、それでも今回は会場に行きたいので何もしません。

ところで、初めて株主総会に行こうとするとわからなくなるのが、①持参する「議決権行使書」の議案(決議事項)の賛否に予め〇をつけるのかどうか、②ドレスコードはあるのか、③具体的にどのようにすれば会場に入ることができるのか、の3点でした。心配になったのでインターネットで個人のblogやnote上の記事を探して、①と②についてはなんとなくわかりましたが、できれば①については招集通知の案内に一文があると精神的にほっとします。

実際に参加してみると、

①持参する「議決権行使書」の議案(決議事項)の賛否に予め〇をつけるのかどうか
←予め〇×を記入していきましたが、実のところよくわかりません。
 株主総会の最後(にしてメイン)が決議事項の承認で、「承認の方は拍手をお願いします」という場面があります。ここで承認するなら受付で渡した議決権行使書の〇×は意味がないと思いますが、どちらでもいいのかもしれません。受付で「記入されていない方は記入をお願いします」と言われて慌てるぐらいなら記入したものを渡した方が気分が楽かなと思います。

②ドレスコードはあるのか
ないです。
スーツの方もそこそこいますが、ワンマイルウェアっぽい感じの人もいました。私はコンサートや美術館に行く感じの服装にしましたが、特に縛りはないみたいでした。

③具体的にどのようにすれば会場に入ることができるのか
当日は駐車場や建物入口付近、建物のポイント数か所などに案内役の社員さんが配置されていましたので、会場入り口がわからなければ案内役の人に尋ねればどうにかなりそうです。今回は文化会館の小ホールという利用者にはわかりやすい場所でしたのでそのままホールへ向かいました。

クロークや受付のテーブルにそこそこ人が配置されていましたので、その中の1人に「議決権行使書」を渡すと、番号付きのネックストラップを手渡されました。その番号が印刷されているシールを「議決権行使書」に貼ることで、この「議決権行使書」を持ってきた人は株主総会の会場で議決権を行使したことがわかるようになっているみたいでした。やや過剰ともいえる丁寧な案内や挨拶を受けつつ会場の小ホールに入り、好きな場所の椅子で総会開始を待ちました。ところで番号は保有株数などによって割り振りがあるのでしょうか。

株主総会の具体的な内容はSNSなどへ投稿しないように総会冒頭で注意があったので書きませんが、

代表取締役会長の挨拶の後、報告事項(監査報告、事業報告)と決議事項の説明の後、株主からの質問や意見(会場参加者のみ)およびそれへの回答を経て、決議事項の承認、そして閉会という流れで、合計1時間程度でした。

同じ日に株主総会が行われていたNTTの方では株主からの質問や意見で荒れたということを知りましたが、会場参加者がそれほど多くは無かったこと(ざっと見た感じで70名前後)が主な理由だったかもしれません。

そんな感じで初の株主総会参加は終わりました。
比較的淡々としていましたが、経営陣が企業方針や課題などについて自ら語る場に居合わせるということは楽しかったので、また機会が合えば参加したいと思いました。

あとは内容に立ち入らない程度の感想
・黒スーツが多いので全体的に暗い。企業側は黒で揃えようという意図があったのでしょうか。案内役などはそれで仕方がないとしても、取締役あたりはもう少し服装(特に色)に多様性があってもいいのではないかと思いました。あれは真面目さの演出として必要なのか。

・総会開始直前に経営者側の人たち(20人程度)がひとりひとり登場すること、その際に深く一礼をしてから席に向かうところ、議決承認後に全員が起立+礼をするところあたりがとても儀式的で面白かった。どの企業でもそうなのでしょうか。

・経営者側に女性は少ない。多分今回の列席者だと3名。ここはやはり3分の1以上になってもらいたいところ。

・半分が階段席になっている小ホールで、質問・意見を述べる株主に会場やや前方にあるスタンドマイクまでその都度移動する必要があったのか。会場に会社関係者(スタッフ)が十分いたのでマイクを株主まで運んだ方が動きがスムーズなのにと思いました。ただ、インターネット中継もしていたので、そのあたりに配慮したスタンドマイクだったのかもしれません。

・株主の質問や意見はひとそれぞれ。質疑応答は臨機応変に対応する能力が試される場ですが、代表取締役会長の対応は大体において秀逸でした。
内容としてはファンからのメッセージっぽいものもあれば、経営方針に多少関わるものまであって、「あ、そんなことをきくんだ」というものもあれば、「確かにそのあたりも考えてくれるといいよな。」と思うものもありました。

・定年退職後の気晴らしのひとつとして、手軽な株を100株買い求めて株主になって、株主総会に出ていろいろ見聞きしたり、質問・意見を述べるというのもアリだなと思った。

・三重県内に本社がある上場企業(というのでしょうか)は20、うち、津市に本社があるのが4(本日の三重交通、百五銀行、井村屋、メディカル一光)らしい。ということはその4つの企業の株を持っておけば近場で開催される株主総会に足を運ぶことができるのか、だったら残り2つも長期的に株を取得することを検討しようと思いました。


株主専用臨時バス

・数日前の三重アリーナで臨時バス手配が見事だったそうですが、本日も株主専用臨時バスが最寄り駅から会場まで出ていました。帰りに買い物による予定だったので車で来ましたが、これはやはりその臨時バスに乗るところから株主総会を楽しむべきでした。ここが少し無念でした。私は三重交通以外にも近鉄などの交通系企業の株を持っている程度に乗り物が好きなのでした。