NHKドラマ「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」で心に残ったのは

主人公は元SMAPの草薙くん。
彼の演技いいよね。
うまい下手というよりいい。
こういう人が時々いるのは、単なる好みなのだろうか。自分でも分からない。

デフとは耳が聞こえないという意味とあったから、デフヴォイスとは聞こえないけどじゃべれるということか。
ドラマを見た方はこのタイトルの意味がわかるだろう。
こういうことがあるのか分からないが、認知症の父を見ている私には、あるのかもなあと思った。
認知症とは全てが分からなくなるという訳ではなく、いろいろな事が苦手になるという言い方が近い気がする。

デフヴォイスの下にある、法定の手話通訳士という題名から、いろんな事件に関する話を想像していたが、サスペンス劇場のような展開であった。考えてみたら、ろうあの方の事件が多いとは思えないしね。毎日仕事があるとは思えない。
ドラマは見やすくもあるし、ちょっと物足りない感じもある。でもマイノリティの方のことを知るという意味でもいい作品だと思う。ろうあの方、コーダの方、それをサポートする方のことが、少し分かった。
最近は、こういったマイノリティの方のドラマが多いのはいいことだと思う。ただドラマが面白くないと批判にもつながるかもしれないとは思う。

ドラマの中で一番興味を持ったのは、手話を必要とする人と手話通訳者との溝、いや手話の違いだろうか。
ある男性が主人公に「懐かしい手話を使うね」「いまの手話は我々には外国語も同然だよ」と話をする場がある。

大抵の外国人の日本語が分かりにくいように、大人になってから覚えた手話はろうあで生まれた方には分かり辛いのかもしれない。しょうがないけど。
私は外国人の日本語が聞き取れない、一生懸命聞こうとしてもイライラしてくるばかりである。友人は方言が分からないそうで、大阪弁ですら耐えられないそうだ。

でも、通訳だけでなく生活の補助も必要としている人からすれば、相手の言葉をカタコトでしか理解できないのは結構辛いことだろう。病気のことであれば細かいことも知りたいだろうし。


あとはラストの「私には初めての恋愛」という言葉だ。
ドラマを見ていれば、鈍い私でも、途中から犯人が分かったが、やはり言葉にされるとキツイものがあった。障害があろうとなかろうとお年頃の恋愛感情は必ずあるし、結婚願望だってあるはずだ。

そういえば私がわすれたのか見落としたのか、
意図があると思うのだが、主人公と元妻との関係はわからなかった。17年前の事件は、警察で有名になるほどの大事件だと言ってたから同居生活は耐えられなかったのかなあ。元夫の気持ちが分かるという意味では子どもがいるというのはありだと思うが、妻と別れた設定の方が話がうまくいくのだろうか。

妹がコーダというのは子どもが手話とともに口を動かしていたから分かるだろう。でもあのシーンは何度も出てくるので、もっと意味があるのかと思った。時間が足りなかったのかな。
ここはちょっと残念ポイントでもあった。

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