過去記事倉庫その1(2篇掲載中)

ライターになって19年経ちました。色んな記事を色んな媒体に書いてきたはずなのですが、過去原稿はほとんど手元に残っておらず、記憶もかなり曖昧です。匿名で書き散らしたものやら、エロ雑誌に勢いで書いたものも結構あったりで、それはやっぱり出せません。とりあえず、データが残ってて、今勝手に出しても問題なさそうなものを適当にアップしてみようと思います。(データを見つけ次第、適宜する追加します。たぶん)

【消えた幻のカップ食品】

1971年に発売されたカップヌードルは発売後一大旋風を巻き起こし、日本にカップブームをもたらした。このブームが生み出したのが、現在も残っている「カップしるこ」「カップコーヒー」といったカップ商品だ。

しかし、その一方でブームに当て込んで市場投入したものの、全く売れずに消えてしまったカップたちも存在する。1975年に日清食品が「奇跡の商品」として鳴り物入りで発売した「カップライス」はその代表格。

お湯をかけるだけで食べられるご飯の前評判は高く、設備投資に30億円をかけたこの新商品は初出荷50億円と上々の滑り出しを見せた。しかし、追加注文はすぐに途絶え、日清はあっという間に撤退を余儀なくされる。  

実は「お湯をかけるだけで食べられるご飯」という商品は、すでに1959年に一度商品化されていた。発売したのは任天堂。「インスタントライス」という名前で、この前年に発売された日清のチキンラーメン人気に当て込んだアイデアだった。このときもひどい失敗に終わっている。ちなみにこの当時の任天堂は多角化戦略を模索していた時期であり、もしこの失敗がなければ、現在の玩具・ゲーム機メーカーNINTENDOは存在しなかったかもしれない。(10年くらい前に、今はなき某雑誌に掲載されたコラムより)

【ナイキとアシックスの微妙な関係】

ナイキ(当時は「ブルーリボンスポーツ社」)はもともとアシックスの前身であるオニツカタイガー社のアメリカ輸入代理店としてスタートした。ただ、実際にはナイキ側がオニツカに多くのアイデアを提供していたらしい。そのため、その関係はかなり複雑なものになっている。

例えば68年のメキシコオリンピックに向けて発売された「タイガーコルテッツ」。ソールのかかと部分に厚みを持たせることで、衝撃吸収力をアップさせたジョギングシューズだ。これはブルーリボンスポーツの社長バウワーマンの発案で生まれたもので、裁判でも、モデル名はナイキが使用権を獲得している。ところがデザインの販売権は両社ともに持つこととなり、ナイキが「ナイキコルテッツ」として販売しているシューズと同じモデルを、アシックスが「モントリオール」などの名前で発売するという妙な形になってしまった。

アシックスのホームページからリンクしているオニツカタイガーの歴史年表には、69年に発売したジョギングシューズ「コルセア」を基にナイキがコルテッツという商品を発売し、急成長した、という記述が登場する。どうやら、今でもこのあたりの事情は微妙らしい。(11年くらい前に、今はなき某雑誌に掲載されたコラムより)

過去記事発掘次第、適宜追加していきます。たぶん

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