見出し画像

菅原コラム~帝杜戦初参戦編~

レポートを書くにあたって

コロナ禍の影響もあり、東北でプロアマリーグを開催するのは実に数年振りである。僕自身、今まで何度もプロアマリーグの運営をしてきたが、今年度帝杜戦に参加してアマチュアの方々とふれあうのは久しぶりで、とても楽しみにしていた。幸い、前日の台風もなんのその、当日は良い天気にも恵まれ参加者の合計が68名の規模で開催することができました。
今回、僕は帝杜戦のレポートを書くにあたり、自分も楽しもう!たくさんの方にインタビューしよう!そうすれば、帝杜戦の楽しさを皆さんにお伝え出来るんじゃないか!そう思い臨むことにしていた。
そのおかげか、10年プロをやってきて参加したプロアマリーグの中で一番楽しい大会でした。また、お話を伺った皆さんのおかげで麻雀プロを続ける上で、一番大切な麻雀を楽しむ気持ちやプロとしての意義を再確認できました。その様子をエピソード形式でいくつかお伝えしていこうと思います。初めてnoteの形式で書くので、分かりづらいかもしれませんがご覧いただけたら幸いです。(今回の記事はハゲネタ一切言いません。)

たくさんのアマチュアの方達とお話をして

事件

1回戦からさっそく事件が、親の国士無双がとびだしたのだ。放銃したのは僕の下家の方。東2局9巡目、余りなしだったので、仕方がないとは思うのだが、これから半荘4回も打たなければいけない状況、始まってすぐの48,000点は精神的にキツ過ぎる…。そう思っていたのだが、その方は打ってる最中も腐ることなく、少しでもマイナスを取り返そうと真剣かつ丁寧に麻雀を打たれていた。僕はその牌に向きあう姿勢に感心し、是非この人にインタビューしてみたいと感じた。
「さっきは、序盤からキツかったですね。」
対局が終わり、2半荘目の卓に移動する際、小休憩があるタイミングで僕は国士に放銃してしまった人に話かけた。
「いや~、キツかったですけど、めちゃくちゃ楽しかったです。」
とても良い笑顔である。もっと落胆していてもおかしくないのに、心底麻雀を楽しんでいる様子である。
「今回、帝杜戦のレポートを書くんです。アマチュアの方にインタビューしてるんですけど、参加された経緯というかきっかけってありますか?」
「僕は、元々麻雀が好きで打ってたんですが、家族もいるので、コロナの影響で麻雀を打つのを控えていたんです。そんな時、Mリーグが始まり、観ていたら僕の嫁が麻雀に興味持っちゃって。今日は嫁の指令で白鳥プロのサインをもらって来いと言われました。」
照れながら答えてくれたのだが、本人も久しぶりに麻雀が打てて心底楽しそうな表情だったのがとても印象に残っている。
「奥さんは一緒じゃないんですか?」
「まだ、麻雀覚えたてで、練習中です。僕が色々教えてます。」
「そうなんですね。じゃぁ近いうちにご夫婦で参加していただけるの待ってますね。」
「はい!嫁と一緒に参加できたら嬉しいですね。」
お話を聞かせて頂いて、正直とても感動した。今まで何度も大会の運営をしてきたが、アマチュアの方がプロアマ戦に参加される理由の大半が麻雀ガチ勢である。普段から麻雀を打っていて、腕に覚えあり、プロなんかやっつけてやると意気込んで来られる方が大半であった。であったはずなのだが…たった数年で一体なにがあった?と僕自身困惑してしまうほどだ。会場を見回してみると、ご参加いただいた皆さん本当に楽しそうである。
お互いの成績表を見せあいしている青年達、おそらく友達同士で参加されたのだろう。対局後にプロに打牌選択について質問してる方(帝杜戦は各卓にプロがテーブルマスターとして入っているので、プロと打てないなんてことは絶対ありません)。その中には若い女性もいらっしゃった(数年前まで東北のプロアマ戦に若い女性なんていません。今は波奈プロが主催する麻雀女子会なるものまで出来ている、ご興味があれば波奈プロのTwitterまで)。
きっとMリーグができて、ここ数年で麻雀の認知度や認識が大きく変わった影響なのだろう。時代が変わったと強く実感した。

3回戦目はハーレム卓⁈

さて、帝杜戦も3回戦を迎え、僕の成績は良い所なしの我慢我慢の3着2回(泣)そろそろトップを獲って是が非でもマイナスを返したいと気合を入れ直していると、卓についたアマチュアの方達はなんと!3人とも綺麗な女性達!一瞬浮かれ気分になりかけたが、気を取り直して3人にインタビュー。
「今回帝杜戦に参加されたきっかけってなんですか?」
「白鳥プロのファンで…」
「麻雀が好きで参加しました。」
「麻雀のプロを目指していて、今麻雀の猛勉強中です!」
三者三様の答えが返ってきたが、実に皆さん楽しそうである。その楽しそうな様子を見て、ふと疑問に思ったことを素直に聞いてみた。
「やっぱり、麻雀の大会って男性が多いし、女性目線で見て、怖いとか気後れするような事ってありますか?」
「全然!そんなことないです!楽しいですよ!皆さん優しいし、点数計算苦手ですってお伝えすると、教えてくれるし、山の取り出しがどこからか迷う時があるんですけど、プロの方や周りの方達もフォローしてくれて楽しく打ててます!」
プロとしてなんとも嬉しい言葉である。きっと各卓のテーブルマスターに入っているプロがみんなしっかりフォローしてゲーム進行を滞りなく進めているからなのだろう。東北の仲間達とプロアマ戦に参加できて僕自身が良かったと誇らしい気持ちになった。プロを目指していると言ってくれた娘も、是非連盟でお待ちしているので、同じ目線で帝杜戦に参加できるのを楽しみにしています。
良い言葉も聞けたし、浮かれ気分半分、嬉しい気持ち半分でテンションが上がってしまったが、麻雀は厳しい競技。勝負である。僕も成績をプラスにしたいし、手心なんか加える余裕なんてない。真剣勝負だ!と意気込んで臨んでみたものの、結果は段ラスの4着(泣)。なんにも出来ないどころかツモられまくってゴリゴリ点棒が削られ、女性陣3人の熾烈なトップ争いに最後まで手も足もでなかった…。

感謝

帝杜戦が終わりこのレポートを書く際に、今から書く内容を記して良いのか迷った。迷ったのだが、きっとこういう言葉は打ち上げやリーグ戦で顔を合わせた時にサラッと伝えて消えてしまうのは違うと思った。それに出来れば何かで残るような形にしたいと感じたので書かせていただきます。

菊田プロ・波奈プロへ

メディアでの放送対局、東京での鳳凰リーグにも参加、タイトル戦にも欠かさず参加。日々の仕事もあるのに帝杜戦の企画・運営等々…。本当にお疲れ様。
ご参加くださった皆さんから評判だったんだけど、各卓に置いてある卓移動の卓番を書いた表を一枚一枚見やすいようにラミネートされて(おそらく準備するのに何パターンか作らなきゃいけないだろうから、数百枚)、忙しい中事前に準備しておくのはとても大変だったと思います。二人が帝杜戦に強い思いを持って臨んでいることが伝わってきました。
これからも帝杜戦は続くし、東北の麻雀を盛り上げていく為にみんなで協力していきましょう。先輩風を吹かせる訳ではないし、僕から伝える言葉ではないのかもしれないけど、改めて「ありがとう」。

運営を頑張ってくれた新人プロへ

小栗、勇馬、あみさん、かっちゃん、加藤君、俊哉、大沼君、帝杜戦第3節お疲れ様でした。正直、ここまで頑張ってくれていることに驚きでした。何かあれば手伝うつもりで身構えいたけれど、そんな心配いらない程、運営を滞りなくしてくれて頼もしい気持ちでいっぱいです。「ありがとう」。
まだ、麻雀に運営もこなさないといけないから大変かもしれないけれど、余裕があったら参加していただいたアマチュアの方の顔を見てみてください。きっと、麻雀プロとして大事な意義を学べると思います。

ご参加いただいた皆さんへ

帝杜戦が終わって、皆さんがお帰りになるとき、出口で東北連盟員全員でお見送りさせていただいていますが、その際、
「また、来月お待ちしてますね」
と声をかけると決まって、
「菅原プロ、またねー」
「今日はありがとう。またね。」
「また来月来るからねー。」

と笑顔で帰られる皆さんに僕は、麻雀プロやってて良かったなーという充実感や、これからも頑張って行こうというモチベーションが上がります。
数年前まで、大会が終わると閉会式も待たずにそそくさと帰る方や、上位8位までしか残れない大会なので、リーグ戦終盤になり、上位に残ることが難しい成績を取ってしまうと、その後の大会に参加しない方が多かった。当然、勝つ事が目的の方であれば、合理的に考えて、消化試合と捉えて参加しないのは分からないでもないのだが…。
それでも、今年の帝杜戦は今までのプロアマとは違う。どんな成績を取っても皆さん笑顔で帰ってくれる。「またね」と言ってくれる。
成績以前に麻雀を心の底から楽しんでくれる皆さんへ「ありがとうございます」。

最後に

次回、帝杜戦第4節は9月18日日曜日!!
EX風林火山に所属!天衣無縫こと二階堂瑠美プロをゲストにお迎え致します!!!
次回も皆さんに笑顔で「またね」と言ってもらえるよう、東北本部一同頑張りますので、楽しい麻雀を打ちに来てくださいね。
それでは次回もアタマ、つるっつるにしてお待ちしてまーす(^^)/

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?