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昨年、好評だった帝杜戦が第二期を迎え、性懲りもなくまた書かせて頂くことになりました。日本プロ麻雀連盟東北本部28期生、菅原直哉です。
今回は、4月15日に行われた仙台麻雀女子会と、翌16日に開催された帝杜戦の、二本立てでお送りします。相変わらずの駄文ではございますが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。

仙台麻雀女子会潜入(*´ω`*)

4月15日 PM6:03 マージャンランドパンドラ
この日は昼前から、しとしとと少し冷たい雨が降り続いていて、空の色がくすんだ白色なのかというくらい、薄暗い雲が隙間なく空を覆っていた。
だが、そんな天気など気にならない程、僕はわくわくしていた。
そう、仙台麻雀女子会主催の大会(しかも、ゲストが和久津晶プロ)に、参加するからだ。
以前から波奈プロや、星乃プロのTwitterを見ては、気になっていた麻雀女子会。リーグ戦で顔を合わせる度に、波奈プロに様子を聞いては、はぐらかされ、探りを入れては断られを、繰り返していたのだが、ついに!!念願叶って、参加することができた。
だがそれも、noteの記事に書く事(取材と称して)渋の渋、特例中の特例で参加を認めてくれた。
だが、潜入してしまえばこっちのもの、男子禁制の聖地に赴く昂揚感、今日は名一杯楽しむぞと意気込んで会場であるマージャンランドパンドラの扉を開けるとそこには…

エデン

エデン(^^)/

おぉ………
会場を見渡して思わず唸ってしまった。なんだこの女性の参加人数は!(ここはいつもリーグ戦の会場を提供してくれているパンドラではなく、エデンだ。)とアホな事を思いつつ受付を済ませると…

手製の可愛いスコアカード


(うおぉ、なんだこのめっちゃ可愛いスコアカードは!思わず自分の名前まで可愛く書いてしまったではないか!)
僕達麻雀プロにとって、スコアカードは慣れ親しんだものではあるが、ただただ得点を記入する物という認識である。今まで良いも悪いも感情を抱いたことはなく、ここまで手の込んだスコアカードは初めて見た。参加される人は嬉しいはずだ。大会終了後、皆さん記念にとスコアカードを持ち帰っていた。
ここまで、読んでくださった方は
「おいおい、菅原、お前が一人で舞い上がってるだけじゃねーか」と思っているのではないだろうか。

………それは大変な誤解である。

帝杜戦の女性の参加率が高いのも、地元仙台で麻雀の輪を広げようと、麻雀女子会を立ち上げ、地道に育んできた波奈プロと、星乃プロの努力のおかげである。二人の頑張りを僕なんかの稚拙な文章ではあるが、こうして記事にして麻雀の楽しさを、女子会の様子をレポートして、皆さんにお伝えしよう、少しでも東北の麻雀ファンにお届けしようと思って、筆を執らせて頂いた次第である。

浮ついた気持ちなど一切ないのである!!

マスクで隠れていますが、真剣な顔をしています

…………そう、浮ついた気持ちなど一切ないのである。

あらたな扉

さて、今回の大会の形式は東風戦6回戦、30分打ち切りのワンデー大会。普段は東南戦を行っているのだが、少しでも多くの参加者がゲストの和久津プロと打てるようにと配慮されたものである。
結果から言うと、1回戦は4着だったものの、その後5連勝して今回の大会の優勝者は僕だった。
最初はよかった。4回戦以降になると、「またトップ獲ったの?」「空気読んでよ」と波奈プロから煽られ、同卓された麻雀女子会の皆さんからもなじられ、視線が痛い…。
僕の麻雀人生でこれほど気持ち良………もとい、つらい戦いがあっただろうか。麻雀って4人でする競技じゃないの?最終戦を迎えるころには会場全体がもはや敵だった。
そんな重い空気とは裏腹に手牌とツモは軽く、東1局親番で…
「ロン。18000」の発声に会場全体が同時に溜め息をついた瞬間。僕の中で開けてはいけない扉が開く音がした。

総評

このままでは、本当に僕が舞い上がっているだけのレポートになってしまうので、僕目線ではあるが、「仙台麻雀女子会の良さ」を挙げていきます。

1.女性目線で開催されている。
今回参加させていただいて、がさつな男の僕なんかでは思いつかない「女性が楽しめる」工夫が随所に見られた。手作りの可愛いスコアカードや大会の形式、対局の合間の小休憩にみんなで食べられるようにと、おやつを女子会の皆さんで持ち寄っていたりと、雰囲気作りにも余念がなかった。

.2.麻雀女子の交流の輪
仙台麻雀女子会は月1回のペースで行われている。参加されている方達も自然と仲良くなり、交流の輪を広げている。始めは遠慮したり、迷惑をかけるんじゃないかと心配していた方達も、知りあいや仲間がいるからと、勇気をだして他の大会や、帝杜戦に積極的に参加されるようになった。

3.そして最後に…
大会も滞りなく終わり、会場の撤収作業を終え、そろそろ帰るかという段になった頃、僕は波奈プロと星乃プロに話かけた。
「今日はお疲れ様でした。楽しかった。」
「お疲れ様でした。女子会、良いですよね」
「二人が頑張っているのがすごく良く分かったよ。これからも、手伝いじゃないけど、参加しても…」
波奈・星乃「あっはっはっは、お疲れ様でした~」

………完全スルーである。

男子禁制。これが一番女性が、気兼ねなく麻雀を楽しむ上で、大切なのではないだろうか。主催者二人の女流プロが、麻雀女子会に参加される皆さんを大切に思っているのが強く伝わってきた。
というわけで、仙台麻雀女子会の皆さん!!
安心してください!!
僕のような変なおじさんは現れません。
これから、麻雀やってみようかなという女子の皆さん!!
安心してください!!
仙台麻雀女子会では、日本プロ麻雀連盟の女流プロ二人が、あなたの麻雀ライフを楽しくサポートしてくれますので、一度ご参加してみてはいかがですか?(^^)/

東北の麻雀女子の皆さんお待ちしています(^^)/

帝杜戦第二期スタート!!


特別参戦プロと東北連盟一同

翌16日、昨日のどんよりとした天気とは裏腹に、日差しが心地よく、頬を撫でる風もそよそよと気持ちが良い。昨年大成功に終わった帝杜戦の、2年目スタートを迎えるにあたって、絶好の陽気となった。
ですが、今回僕は少々不安だった。その理由は昨年が大成功すぎたからだ。振り返ってみると、まず一つにコロナの影響である。コロナ規制の影響で、約3年間プロアマ戦を自粛せざるを得なかった。久しぶりのプロアマ戦ということもあって、東北の麻雀ファンの皆さんは、こぞって参加してくれた。
次にMリーグブームである。やる雀から見る雀へ。見る雀からやる雀へ。Mリーグを観て麻雀ファンになった方達は「特別参戦ゲストに会いたい」「実際に麻雀の大会に参加してみたい」と帝杜戦が大会初挑戦という参加者の方達もたくさんいらっしゃった。
コロナも収束に向かい、以前と変わらない生活環境に戻りつつある今、「参加者の皆さんが激減したらどうしよう」「みんなが笑顔でまたねと言ってくれなかったらどうしよう」と不安だった。

ですが、そんなことは杞憂でしたヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪

今回僕は、帝杜戦にとって「継続」が課題になるなと思っていましたが、そんな不安を吹き飛ばすエピソードをご紹介していきたいと思います。

素敵な出会い

対局も進み3回戦。そこで、素敵な出会いがあった。
同卓したのは女性二人と最近、菊田プロが主催するPMリーグに積極的に参加するようになった男性一人。内二人とは何度か去年の帝杜戦や、PMリーグで同卓していたが、今回初めて参加される方がいらっしゃたので、またいつもの通り、インタビューしてみた。
「今回初参加ですよね?参加のきっかけ伺ってもいいですか?」
「はい、去年からMリーグにハマっちゃって、麻雀も主人から教わっていて、今日は主人と友達と来ました。」
(………?ん?どこかで聞いた話だな………あ!!)
「もしかして、ご主人って去年も帝杜戦に参加されてますか?」
「はい!そうです。後ろの卓にいますよ。」
振り返って見るとやっぱり!!去年、僕が帝杜戦のコラムを初めて書いた時、1回戦目に親の国士無双を放銃したにも関わらず、諦めず真剣かつ丁寧な打牌をしていた姿勢に感動して、思わずインタビューさせて頂いた方だった。
なんだか嬉しくなってテンションが上がってしまい、
「去年ご主人にインタビューさせてもらって、今度は奥さんと参加してくださいねって、お話してたんですよ。今日は楽しんでいってくださいね。」
「はい、覚えたてなので迷惑かけないよう頑張ります。」
聞けば、お友達というのも、去年勇気を出して帝杜戦に参加してくださった女性の方だった。
(すごいなぁ、麻雀の輪が広がっていってるな~)と嬉しく思いました。
それと同時に、プロの僕が言うのもなんですが「麻雀」ってこんなに良いものだったっけ?(笑)と、改めて皆さんから学ばせて頂きました。

昔から「麻雀」は漫画や小説、ドラマ等では飲む・打つ・買うの「打つ」の代名詞として家庭や生活を壊すもの、アウトローの象徴、幸せの天敵のように描かれてきた。僕にも身に覚えがあるので(学生の頃、麻雀にハマり過ぎて単位を落としそうになった。)否定できない。(自分が悪い。)だけれども、今回の帝杜戦で出会った素敵なご夫婦の事を見ていると、思わず夢想してしまう。帝杜戦がこれから10年20年と続いて……
「父親がずっと帝杜戦に参加していて僕も麻雀覚えたので一緒にきました。」
「麻雀プロになりたいんです!菊田プロ!アドバイスください!!」
「麻雀覚えるきっかけが、両親の影響で。毎日Mリーグ観ながら歓声がうるさかったんですけど、あんまり楽しそうだったから…」
「出会いの馴れ初めが麻雀なんです。」
なーんて、そうなったらいいなぁ。「麻雀」や「帝杜戦」が人を繋ぐツールになっていってるな~と、気持ち悪くも二ヤついてしまった。

ニヤついている変なおじさん

麻雀熱とは違う、もう一つの熱

去年から、Twitterなどで、ご参加いただいたアマチュアの方達や、お越しいただいた他地方のプロや、特別参戦プロから「東北の麻雀熱が熱い!!」とお褒めの言葉をよく見かける。たしかに、参加される方達みんな麻雀に対して真剣かつ、真摯に取り組まれていて「熱い」という表現がピッタリなのだが、2年目を迎えた帝杜戦。僕は会場を見渡して「熱い」とは違ったものを感じていた。

(あれ?なんだか増えてる…(笑))
ゴーイング軍団である。石井良樹プロが常に着ていて、表には「強引グマイウェイ」と裏面には「生涯現役鬼ゼンツ」とプリントされたTシャツを着た参加者の方が、確実に増えている。なんなら石井プロのファンの方達同士が集まって、和気あいあいと写真を撮っていた。本人抜きで実に楽しそうである(笑)

増え続けるゴーイング軍団

別卓でチョンボが発生してしまい、同卓した皆さんにご迷惑をかけてしまったと、酷く落ち込まれていたアマチュアの女性の方がいらっしゃったのだが、対局の合間の小休憩中に参加者の皆さんが「大丈夫だよ」「気を取り直して楽しくやろう」と優しく声を掛けているところを見かけた。
チョンボをしてしまった方からすれば、辛い思い出なのだが、同卓者に対して迷惑をかけてしまい、せっかく楽しみに来ていたのに水を差してしまった、と悔いている様子を見て、
(同卓者にここまでリスペクトして参加されるなんて優しい方なんだな。)
と感心してしまった。また、声を掛けていた周囲の方達も、昨年から帝杜戦に参加されている方達で、麻雀好き同士、ある種仲間というか、友達に近い感覚で、お互いを大切に思っているのだろうと思った。

先ほど紹介したご夫婦にしてもそうである。麻雀熱とは違った熱、それは「人の温かさ」である。帝杜戦が一年かけて行われるリーグ戦の良いところだなと強く感じました。
今大会、「継続」の良さを強く実感できて個人的には大成功だったのではと思います。

あとがき

特別参戦プロ

・渡辺 史哉プロ
ご参加いただいてありがとうございました。個人的には、純朴で素直そうな青年という印象を受けました。後日、勇馬に聞いたら、「気合入りました。良い刺激もらいました、いつか追い越します。」と、コイツは普段から目力強いのだが更に強くしていました。
・中 寿文プロ
前後のスケジュールを見ると、かなりハードなものだったと思うのですが前のりでお越しくださってありがとうございました。
初めてお会いしましたが、麻雀業界の発展に力を入れられていて大変勉強になりました。
・藤島 健二郎プロ
前日の夜に仙台に来られて、途中から仙台麻雀女子会の大会にも顔を出していただき、ありがとうございました。龍龍で一度だけ同卓したことがあったのですが、その内容まで覚えていて驚愕でした。常に技術向上に努めている、とても麻雀に熱い方だなと思いました。今度お話する機会があったら、是非ご教授いただきたいです。
・和久津 晶プロ
仙台麻雀女子会・帝杜戦と二日間ありがとうございました。僕達があまり恐縮しないよう、話す内容や口調も気を使われていて、とても優しい方なのだなと感じました。今度東京に行く時はマルタカフェに伺います。

次回は5月28日、特別参戦プロは「麻雀ニュージェネch」でお馴染み!!安藤銀一プロ浜野太陽プロにご参加いただきます!!
麻雀ニュージェネchでは、麻雀プロの対局中では見られない違った一面を取り上げている動画が多く、東北連盟の波奈美里プロも歌ってみた動画でその美声を披露してるので、是非ご覧になってみてください(^^)/

それでは次回もアタマツルッツルにしてお待ちしてまーすヾ(*´∀`*)ノ


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